〜運命のヒト(2)〜
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#256 [りく☆]
『別にいいじゃん。
勇貴がりくに愛の告白でもしてたら別だけど♪』

何も知らない祥子は笑いながらオレ達を見ていた。

『何バカ言ってんだよ。ってか愛の告白は違うから』
呆れた様に滝沢が祥子に言い返した。祥子もベロを出して、冗談だよと言わんばかりの表情で滝沢を見ていた。

⏰:08/08/22 02:10 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#257 [りく☆]
『美里……お前聞いていたのか?』

ふざけ合う2人を余所に、オレは真顔で美里に言った。

『だから……盗み聞きは』

『聞いたどうかを聞いてるんだよ!!』

言い訳しようとした美里にオレは怒鳴り返した。
もはや何と言おうとオレは彼女を許す気になれなかった。

⏰:08/08/22 02:13 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#258 [りく☆]
美里は何も答えず、逃げるように屋上から走り去った。
その様子を祥子はただ呆然と見つめていた。


『あの様子じゃ……聞いていたな』

ため息混じりで滝沢がいった。もはや美里を追いかける気力すら湧いてこない様子だ。

⏰:08/08/22 02:16 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#259 [りく☆]
優希と一緒にいる美里なら、いつかは知る事かもしれない。
しかし、優希は彼女に全てを話してはいなかった。だから、もしオレが話した事が優希にバレたら……そう考えただけで背筋に寒気が走った。

あんな過去、優希は誰にも知られたくないはずだから…。

オレは絶望感にどっぷりと浸り、ただ立つことしかできなかった。

⏰:08/08/22 02:21 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#260 [りく☆]
『何があったの?』

ようやくパニックから抜け出した祥子が口を開いた。この屋上での話は、自分からはできないと思ったのか、滝沢は黙ってオレを見た。しかし、そんな彼の視線に気がつくことなく、オレは美里が駆け降りた階段をただ見つめていた。

『また…後で話すよ。
とりあえず人に聞かれたくない話だったんだ。』

滝沢がオレの代わりに遠回しに祥子に説明してくれた。

⏰:08/08/22 02:27 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#261 [りく☆]
『美里ならいいじゃん。仲良しなんだし』

不思議そぉに祥子が答える。

『それがいろいろ訳ありで……

ところでお前、オレ達に用があるんじゃなかったのか?』

話を変えるため、滝沢は祥子に尋ねた。
祥子は自分の用件を思い出したらしく、急に慌てた表情になった。

⏰:08/08/22 02:30 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#262 [りく☆]
『た……卓也の居場所がわかったの!!』

行方不明になっていた卓也の居場所がわかった明るい報告なはずだ。なのに祥子の顔には笑顔は存在しなかった。

『どこにいたんだ?』

それを察したオレ達は、慎重な口調で祥子に聞き返した。

『時間がないの……ついて来て。』

そう言うと、祥子は階段を勢いよく降りていった。

⏰:08/08/22 02:35 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#263 [りく☆]
祥子から逸れないように、オレと滝沢は必死についていった。
ちょうど休み時間だったため、他の生徒にぶつかりなら慌てて階段を降った。

祥子は誰にぶつかろうとも、謝りもせずにただ前だけを見ていた。
そんな祥子の背中から、ただ事ではないということが伝わってきた。

⏰:08/08/22 02:40 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#264 [りく☆]
学校を出ると、門の前には1台の車が止めてあった。それは、卓也がたまに送り迎えしてもらっていた車だった。

何も躊躇いもなく祥子は車に乗り込む。それにつられてオレ達も車に乗った。

『あっ……美里も連れてくるんだったんだ…』

息を切らしながら祥子が言う。

⏰:08/08/22 02:44 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


#265 [りく☆]
『美里はいいよ。』

状況をのみこめずにいたオレだったが、美里がくることだけは拒んだ。
そんなオレの心境を悟ったのか、祥子は渋々車のドアを閉めた。

『あんた達と美里に何があったのよ…』

窓越しに学校を見ながら祥子がぼやいている。

⏰:08/08/22 02:48 📱:SH903i 🆔:XTS191aU


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