.。改]恋愛成就の洞窟で。.
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#18 [ぱる.。+]
 

「…早川先輩ィイ♪もう少しですよぉ♪♪」

…ニヤニヤしながら歩く私は、もはや変態なのか…?

いやいや!恋する女の子は皆そうだよね。


と、ある地点で私の足は留まる。

「え…草村は?…あれ、森?」

目に止まるは森。雰囲気が悪い訳じゃないけれど森。

⏰:07/10/09 01:55 📱:SH903i 🆔:JE1I2vBk


#19 [ぱる.。+]
 
「虫だらけじゃん、森……」

私は嫌いです。

私の中には、

森=毛虫=甲虫=蜘蛛

とゆ-方程式があります。


でも、こんなハードルは想定内な恋する女の子なのである。

「ふふふ♪アー●の虫よけ(携帯用)登場!!」

⏰:07/10/09 01:58 📱:SH903i 🆔:JE1I2vBk


#20 [ぱる.。+]
 
田舎のおばあちゃんの家という訳だから、勿論用意していた虫よけグッツである!!

(アー●は蚊だけしか避けないような気もしますが)

「ふふふん♪こんなハードル低すぎよ♪♪」

恋する女の子は強いんです、いやいや、まじで。

⏰:07/10/09 02:00 📱:SH903i 🆔:JE1I2vBk


#21 [ぱる.。+]
 
恋する女の子は、ある意味ストーカーかもしれません。

あれ?私だけかなぁ?

普通、好きな人の住所と両親の名前と下着の色と、使ってるワックスとかシャンプーリンス、放課後の日課やベットの下のあれこれ……以下略

知ってるんじゃない?

あれ?私だけなのかなぁ?

⏰:07/10/09 02:04 📱:SH903i 🆔:JE1I2vBk


#22 [ぱる.。+]
 
それからそれから、私と先輩の結婚生活まで考えますっ♪


お帰りなさい貴方♪

何になさいます?

ご飯?お風呂?

そ・れ・と・も♪

キャ――――♪

と、繭が妄想の最長を上げた瞬間だった。…歓喜の悲鳴は叫びに変わった。

⏰:07/10/09 02:07 📱:SH903i 🆔:JE1I2vBk


#23 [ぱる.。+]
 
「キャ―――――!?」

私、繭は落ちていました。

おばあちゃんは言っていた。「草村が少しある」と。

でもね、少し歩いただけで崖なんて…―


私の意識は、飛びました。あぁ、死ぬのかな、私。

けれど思うは貴方のこと。

―死のハードル高すぎですよ神様…。

せめて、生かして下さいよぉ…

⏰:07/10/09 02:11 📱:SH903i 🆔:JE1I2vBk


#24 [ぱる.。+]
 


「…………。」

気が付くと川でもなく、御花畑でもなく、古ぼけた家の中に居た。

申し訳なさそうに上にかかる布、何処からか撫でる風が心地よい。

「…死、んだわけじゃない…?」


むくりと起き上がろうとした時である。

右足に激痛。

「………痛ァッ!!!!」

⏰:07/10/09 22:21 📱:SH903i 🆔:JE1I2vBk


#25 [ぱる.。+]
 

―…考えてみれば。

私は崖から転落した訳だから当たり前と言えば、当たり前、か。

というか、足以外今の所すべて無傷なのは、殆ど奇跡ではないか…?



私は、痛みを堪えゆっくりと起き上がり、足を見る。

「………」

丁寧に、日本手ぬぐいのような布で止血がしてある。…木の枝で固定もしてある。

⏰:07/10/11 00:11 📱:SH903i 🆔:ajRZbal2


#26 [ぱる.。+]
 
間違いなく、誰かが手当てをしてくれた跡だ。

「崖の下の、村の人かな…」

繭は、とりあえずまた横になる。

…待っていれば、家の主が帰ってくるだろうし、家に通る風は眠気を誘う。


繭は静かに、ゆっくりと意識を落としていった。

⏰:07/10/11 00:16 📱:SH903i 🆔:ajRZbal2


#27 [ぱる.。+]
 




気付けば、烏が鳴き交わしていて、空はオレンジ色に輝いている。

ふと、家の中に目をやれば、和服の人が囲炉裏の前に座っている。

「……あ、の…」

私が呼ぶ声と同時に、人は振り返った。

…同じ歳位の男の子だろうか、彼はこちらに歩みよる。

⏰:07/10/11 00:20 📱:SH903i 🆔:ajRZbal2


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