.。改]恋愛成就の洞窟で。.
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#34 [ぱる.。+]
 

ふと、部屋の隅に目をやれば、自分の和柄の鞄が置いてあった。

自分と一緒にあの人が持って来てくれたんだろう。

中身を確認するべく、繭は這いながら鞄に手をやる。

携帯とその電池パックは鞄の中で分列されていて、眼鏡は割れていて。

転落の衝撃の強さを物語っている。

⏰:07/10/23 12:58 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#35 [ぱる.。+]
 
おまけにお財布も小銭口が空いているものだから、鞄の中身は散らかっている。

仕方なく繭は、鞄の整理に取り掛かった。

「携帯無事かなぁ……」


財布の中に小銭をしまい込み、眼鏡の破片などは仕方なく眼鏡ケースに保管。

携帯の電池を入れて、電源ボタンを押す。

「…………駄目か…」

⏰:07/10/23 13:03 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#36 [ぱる.。+]
 
さすがに携帯は死んだらしくて、仕方なく繭は携帯を鞄にしまい込む。


それからは相当に暇で、ただ部屋を流れる風は気持ちがよくて。

繭はまた、しばしの眠りに落ちるのであった。

⏰:07/10/23 13:07 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#37 [ぱる.。+]
 

「……い、おい〜…」

聞き覚えの無いその声で目が覚めると、鋭い目がまず先に視界に入る。

そこで、あぁそういえば私は看病されてたんだっけと繭は思い出す。

「あ、寝てましたか私…」

そう言い上半身を起こすが早いか、目の前に見えるのは薄紅色の和服。

⏰:07/10/23 13:13 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#38 [ぱる.。+]
 
「…あ、これ……」

本当に、この人は和服を買ってきた、ようだ。

着れるか?と聞いてくる彼に私は、

着れないっていったら着替えさせちゃうのかよ、

とか、少し余裕をこきながら、着れますと答えた。

すると、彼は外へと出ていってくれた。

気を利かせてくれたのだろう。

⏰:07/10/23 23:22 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#39 [ぱる.。+]

突然ながらお知らせ。


この度、ハンネを変えます。

ぱる.。+ → 桔妁(きなこ)

理由は、新しくはじめたHP
でのハンネに合わせようと
思う、という勝手事ですが、
どうか
これからもお願いします。

⏰:07/10/23 23:27 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#40 [桔妁]
 
私は今寝転がっていた、一段高いところに座り、和服を着替えた。

座って、地に触れる足の鼓動が痛い。


(そういえば、こんなん買ってもらって、しかも初対面で……悪い、よね…?)

しっかり着替えてからそれを思う私は馬鹿だと思うが。

「着替えたか?」

しばらくすると、彼が入って来た。…そういえば、彼、彼と呼んでいて名前も知らない。

⏰:07/10/23 23:32 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#41 [桔妁]
 
「あの、こんな和服貰っちゃって…しかも、名前知らない人に……」

「…あ、これは貰い物だからいいよ。……名前、言ってなかったっけ?」

買ってくるっていったの誰だよ!!貰い物かよ!!

それにっ!

「名前は、まだ聞いてませんし、ちなみに私も言ってません、よ?」

⏰:07/10/23 23:36 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#42 [桔妁]
 
「そうだったか、」

首を傾げて言う彼は少し可愛さがある。目は怖いが

「俺、は…天弥(ソラヤ)って言う。」

変わった名前、だけど聞いたことのあるような名前。

「天弥さん、…私は、時枝 繭です。」

普通に自己紹介なのに、こんな情景は新鮮ですこし照れる。

⏰:07/10/23 23:43 📱:SH903i 🆔:i/kZHN5c


#43 [桔妁]
天弥は繭を見て驚いている。

「時枝、繭――…苗字、あるのか?」

「は?」

私は首を傾げるしかなかった。

そして、唐突な質問を続ける天弥。

⏰:07/10/24 11:56 📱:SH902iS 🆔:vEfPNceo


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