.。改]恋愛成就の洞窟で。.
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#251 [桔妁]
 
目が覚めると、沢山のお墓の並ぶ太い道があるそうだ。そして、遠くからは鬼の鳴き声が。

そうして、お墓の並ぶ道を段々と道を進んでいくと……鬼の都を見渡せるという話だ。

家屋がところ狭しと立ち並び、人々が慌ただしく働く。…人々は鬼の配下のようだ。

それに目を向けていれば、お次は巨大な大蛇が鳴きながら高速で駆け抜ける。


だが、鬼の姿は見当たらないというのが不思議なところだ。」

⏰:08/01/11 23:34 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#252 [桔妁]
 
話が終わると、旅人はよっこらせと立ち上がった。

「私はだな、この洞窟の外に行ってみたいんだよ。」


澄んだ声でそういった。


「え、だって鬼の国行って帰ってこれるの?」

繭がそう言い、ムードは少々崩れたが。


「まぁ、この話があるということは帰ってこれたから伝えているんだろう?」

旅人が話を元に戻せば、口端をあげて微笑んだ。

⏰:08/01/12 14:23 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#253 [桔妁]
 
「そこでだ!…私と共に洞窟の外へと行ってみたくはないか?」

繭と天弥の二人は顔を見合わせた。そして旅人に顔を向けた。

「いいですよ!!」

「あ、今回は…やめときます。」


繭が断り、天弥は思わずポカンと殴った。

⏰:08/01/13 18:18 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#254 [桔妁]
 
何するのよ!!

「お前、普通そこは参加だろ?」

天弥はキラキラ輝く目をこちらに向けている。

繭は一瞬どもったが…


天弥の誘いはしつこいために、しかたなく。

「う-ん…。あたしは入らないけどね?」

承諾したのだった。



.

⏰:08/01/13 22:12 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#255 [桔妁]
 
―第8章―

 ――おばあちゃんの知人の
   蔵の奥から―


.

⏰:08/01/13 22:14 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#256 [桔妁]
 
――――――――



「繭が居なくなってからもう半年以上か?」

「…………。」


繭の居た現代では、両親が心配に心配をしていた。

母はやつれていた。


テレビでも、もうとっくに顔を見せる事はなく、その存在は、天弥と同様に世界から薄れていた。

⏰:08/01/13 22:18 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#257 [桔妁]
 
繭の捜査をする上で、両親は天弥の両親にも会っていた。

だが、全く情報はなかった。



天弥の友達は現在中学三年生である。

彼等の中からも天弥の存在は確実に消えつつあった。

⏰:08/01/13 22:21 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#258 [桔妁]
 
しかし、立ち上がった人達は僅かながらに居たのだ。

警察にも見放されてきている二人に目を向けた者達……


――――


「ねぇ、今回の議題は?」

髪の長いおかっぱの少女が話し掛ける。その先には少年が。

気付けば丸い机を数人の生徒が囲んでいる。

⏰:08/01/14 09:50 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#259 [桔妁]
 
「今回は―…"神隠し"にしないかい?」

彼等は小さな町のある学校の生徒たち…

心霊非科学研究部のメンバーだった。

「神隠し…って去年の夏のですか?あれは没になったじゃないですか。」

「いや、それが調べてみたんだけど…。ミステリー…。きっと凄いことになる気がするんだよ。」

⏰:08/01/14 09:56 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#260 [桔妁]
 

彼等は校内で、色々な意味で噂になっている。余り活動的な部活ではない為に、部員は四人。部費は常に赤字であるのは言うまでもない。


その部員達を詳しく説明するとしよう。

面白そうな事を見つければ"ミステリー"と言う部長。

気の強そうなおかっぱ頭の副部長。自称座敷わらし。

座敷わらしに連れられて、ひょんな事から部員になった二年生。元サッカー部員。

全ての雑務をなんなくこなし、違う波動をキャッチできる一年生の女子。

⏰:08/01/23 15:06 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


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