○ビー玉ラバーズ○
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#214 [向日葵]
「せ、誠。勘違いしてない?きっと私がお姉ちゃんずっとやって来たようなもんだから、その……兄弟愛みたいなのと勘違いしてるんじゃないっ?」

私がそう言うと、誠は目を見開いて驚いた。
そして瞬時に怒りが映し出されていった。

私はこんなに怒りを露にした誠を見て少しゾクッと怖くなった。

「勘違いってなんだよ……。」

ギリギリ聞こえるか聞こえないかの声で誠は呟くと、私の手首を掴んで木に私を押し付けた。

⏰:07/10/31 01:16 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#215 [向日葵]
「ヤッ!!誠……っ!!」

「なぁ加寿姉。俺はいつまで弟扱いな訳?兄弟でもないのにさ!」

手首を掴んでいる手に更に力が入った。
痛さで私は少し顔を歪める。
手を動かそうとしても全然ビクともしない。
いつの間にこんなに力が強くなったの……?
ついこの間までは私の方が強かったのに……っ。

「離して……誠っ!」

「ねぇ加寿姉……!俺は男として見れないの……っ?」

「離してよ誠!!」

「俺を見ろよ!!」

⏰:07/10/31 01:21 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#216 [向日葵]
誠が叫んだと思うと、誠の唇が荒々しく私の唇に重なった。

何が起こったか判断するまでに数秒かかった。
分かった時には、息が出来なくなっていた。

それと同時に誠は離れた。

近くで見つめられて、その眼光にドキッとした。
私を真っ直ぐ見ている。
それはまるで誠の想いと同じだ。

誠は黙ったままお弁当を片付けると、その場を静かに去って行った。

私はそのまま腰が抜けたのか立てない。
胸に手をやると、まだドキドキいってる。

⏰:07/10/31 01:25 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#217 [向日葵]
それは息切れのせいじゃない。

「……知ってたよ。」

誠がもう弟じゃない事ぐらい。
だってずっと近くで見てきたもの。

いつの間にか同じくらいにまで伸びた身長も、低くなってしまった声も、骨張ってきたその手すら……。

「全部……知ってたもん。」

誠が男の子に近づくにつれ、誠が誠じゃなくなるんじゃないかって私は思った。

だからワザと、弟扱いしてきたんだ……。

⏰:07/10/31 01:29 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#218 [向日葵]
胸に当てていた手を、今度は唇に当てた。

「唇が…………。」

熱い……。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

委員会が終わって、仕事をしていたら6時になっていた。

外はほぼ真っ暗だ。

「ハァ……。」

誠きっと帰っちゃったよなぁー……。
私ヒドイ事言っちゃったし……って言うか気まずいし……。

窓にもたれながらあれこれ考えていると見回りの先生がやってきた。

⏰:07/10/31 01:32 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#219 [向日葵]
「ん?まだいたのか?暗いから早よ帰れー。」

「あ、ハイ。さようならー。」

下駄箱まで降りて、直ぐに私は家へと向かった。

早く誠に謝ろう。
それで今の気持ちちゃんと伝えなくちゃ。

きっと……誠なら分かってくれる筈だから……。

早歩きから駆け足に。
私は早く早くと気持ちを急がせながら足を進めた。

「あ!近道近道!」

私は少し細い道を通る事にした。
この道は家まで最短距離になる。

⏰:07/10/31 01:39 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#220 [向日葵]
コツ……

後ろでそんな音が聞こえた。
思わず立ち止まる。

……ん?

でも音が聞こえなくなった。
気のせいと思い、ゆっくりとまた歩き出した。
すると……

コツ……コツ……

え……。

早歩きになると後ろも早歩きに。
段々迫ってくる靴音。

コツコツコツコツ……。

⏰:07/10/31 01:42 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#221 [向日葵]
あ、もしかして誠?!


と後ろを向いた。
それが大きな間違いだった。

後ろには全く知らない男の人。深く帽子を被って暗くて目元は見えにくいが、口元が見える。

そしてその口元が、ニヤァ……と歪んだ。

「……ひっ!!」

背筋を駆け抜ける悪寒。
そして凍りついてしまった足。

男の人はニヤニヤしながら私に寄ってくる。

⏰:07/10/31 01:45 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#222 [向日葵]
「怖がらなくていいんだよ?これから楽しいことするんだからねぇ……?」

「ィ……イヤ……っ。」

痴漢らしきその人は動けない私を無理矢理引っ張ってどこかへ連れて行こうとした。

「ヤダ……ッ!!」

助けて……っ。





誠……っ!!

ガスッ

「グッ!!」

「!」

⏰:07/10/31 18:50 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#223 [向日葵]
急に痴漢は頭を押さえながらよたよたと走って行った。
何が起こったかいま一つ分からなかった私は呆然とへたっていた。

そして目の前の人物に気づく。

「加寿姉!大丈夫か?!」

「せ……っ。」

誠だ。
誠が助けてくれたんだ……。

「どーしてここ……に。」
「下駄箱にいるって言ったのに加寿姉が……ってか何で先に帰ってんだよ!俺痴漢出るっつったじゃんよ!!」

⏰:07/10/31 18:53 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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