○ビー玉ラバーズ○
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#625 [向日葵]
私達は下駄箱まで一緒に行った。

「加寿姉!」

私の下駄箱の前に、誠が待っていた。
誠は立ち上がって、私の横にいた人物に目をやる。

「……。」

「あ、遅くなってゴメンね。こちらクラスメートの丹波君。ちょっと会話が弾んでてね。」

「橋田弟いたんだ。」

「あ、誠は」

「弟じゃねえよタコ。」

誠は私の手を掴むと引っ張って外へ出て行った。

⏰:07/12/25 00:57 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#626 [向日葵]
「ちょ、誠、靴靴靴!!」

私の訴えも無視して誠はズンズン進んで行った。

早歩きで少し息が上がった頃、ようやく誠は止まって私に向き直った。

その表情は、悔しさと怒りが混じった感じだった。

「何で早く来てくんなかったのさ。」

「だから喋ってたの。いいじゃない少しくらい。」

「アイツが好きなの?」

「ちっがーうっ。何言ってんの誠はぁ!」

どうして丹波君を好きにならなきゃいけないの。
しかもまともに喋ったの今日が初めてだし。

⏰:07/12/25 01:02 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#627 [向日葵]
――――――――――――

今日はここまでにします

>>283に感想板がありますんで、良ければ感想お願いします

⏰:07/12/25 01:03 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#628 [向日葵]
私の困った顔を見つめて、誠はうつ向いた。

「……よ……。」

「え?」

誠が何か呟いた。
けどその声は私の耳には届かず、聞き直した。

うつ向いてた誠はキッと私を睨んで「なんでもないっ!」と言葉を吐き捨ててまた早歩きで行ってしまった。

「もー…なんなのー……?」

―――――――……

「加寿ー。」

「何?ママ。」

⏰:07/12/26 23:05 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#629 [向日葵]
ママは何か入ったタッパを私に渡した。

「これ、誠君んちに届けきて。この前ケーキ貰ったお礼にって。」

誠んちかぁ……。
仲直りする為に行った方がいいかもなぁ。

「ウン分かった。」

そう言って家から1分もかからない誠宅へと足を運んだ。

インターホンを鳴らして、誰か出てくるのを待つ。

『はぁい。』

「あ、おばさん?加寿です。」

⏰:07/12/26 23:10 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#630 [向日葵]
『あーハイハイ。ちょっと待っててね。』

ガチャリと切られて、私はおばさんが来るまで待った。
周りを意味なく見渡したり……端から見たら挙動不審に見えちゃうかも……。

するとドアが開いた。

「あ……。」

中から出てきた誠は小さな声でそう呟いた。
私もてっきりおばさんが出て来ると思ってたから、誠にびっくりした。

「や、やほ……。あ、これ、ママから。」

「ん。サンキュ……。」

⏰:07/12/26 23:13 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#631 [向日葵]
会話が止まってシーンと言う音が聞こえた。

内心顔に汗がダッラダラ出ている私は、仲直りのつもりで来たくせに沈黙に耐えれず今にも足が回れ右をしそうだった。

「……ゴメン。」

「え?」

また呟くように誠が言った。でも今回はなんとか私の耳に届く音量だった。

「いきなり怒鳴り散らして……。嫌な思いさせた。」

あまりに素直な誠に静かに微笑んで、私は頭を撫でた。

⏰:07/12/26 23:17 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#632 [向日葵]
「気にしてないからいいよ。私も、誠が待ってくれてるのに遅くなってゴメンね。」

「……それで怒ってたんしゃない。」

頭を撫でていた手を誠は掴んだ。
改めて感じる誠の掌の大きさに私は一瞬ビクッとしてしまった。

「分かってんでしょ?俺の気持ち。俺は……他のヤツと仲良くして欲しくなかっただけ。……嫉妬してたんだよ……。」

真っ直ぐな誠の目……。
私の思考を真っ白にしてしまいそうだった。
でもそれと共に安心した。
誠はまだ私を想ってくれてた。

⏰:07/12/26 23:22 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#633 [向日葵]
「あ……ありがとう……。」

そう言うのが精一杯だった。
この雰囲気で告白するべきかを一瞬悩んだけど、やっぱり止めた。

『誠!お話するなら加寿ちゃんに上がってもらいなさい!加寿ちゃんが冷えちゃうでしょっ。』

インターホンでそう告げるおばさんのおかげで、2人の間のちょっとした空気が元に戻った。

「あ、じゃあまた明日っ!おやすみ。」

「うんおやすみ。」

⏰:07/12/28 23:18 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#634 [向日葵]
家に入る前、もう1度誠を見ると、誠はまだ数メートル先から私を見つめたままだった。
そんな誠に手を振ると、誠はちゃんと振り返してくれた。
それに静かに微笑みながら私は家に入っていった。

「おかえりー。ご飯食べるー?」

「ウン。」

私はそのままリビングへと向かった。

今日は私が好きなグラタンだった。
ママのグラタンはルーから作るからとても美味しくて好き。

⏰:07/12/28 23:22 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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