ダイスキ。

美佳と早百合は不服そうな顔をしていたが

美佳が思い出したようにしゃべり出した。

美佳「ってか聞いた？！アノコト！」

‥？何の事だろ‥

早百合「本当びっくりだよね！笑」

二人ともやけにテンションが高い。

茜「‥え、何の話？」

茜はおそるおそる聞いた。

二人はにまーっと笑いながらわざとコホンッと咳ばらいをする。

まるで何かの重大発表。

かなり茜をじらした後、こう言った。

「後期から‥本当の共学になるって！！！」

‥‥‥‥。

すぐに理解が出来ない。

「‥‥‥‥え！？

―‥ぇええええ！？！？」
驚きのあまり茜はポカーンと口を開けた。

そんな茜の様子に早百合と美佳は爆笑だった。

＊和紀目線＊

ジリリリリリリ‥！

‥うるっせー！！

寝ぼけながら
時計を見ると７時３２分。
ヤ、、ヤッベ(汗

和紀は急いでベッドから跳び起きた

ワックスで髪たてる暇もなく
５分で準備をし家を出る。
しばらく走ると前に見慣れた後ろ姿があった。

その後ろ姿の女子は二人とも俺の幼なじみ、茜と美佳。

で、一人は俺の片思いの相手。

友達っぽくつっこみあってるから、きっと‥‥ただの男友達にしか思われてないんだろうな。

茜と美佳は俺に気付く様子もなく楽しそうに話している。

茜は何やら紅くなってぼーっとしてるし‥‥

胸が痛む。

茜‥高校で新しく好きな人でも出来たんじゃ‥

冗談じゃねぇよ、、

こっちはいつから片思いしてると思ってるんだ？

高校からひょこひょこ出て来たやつに譲ることなんか出来るわけない

どんどん胸が痛みながら茜達に和紀は近づいていった。

「朝からボーっとしてんなよ！笑」

胸の痛みを隠すように、わざと笑って言った。

茜と美佳は驚いて振り返る。

その後いつものように茜と言い合いになった。

茜の笑った顔が可愛くて思わずにやけそうになり

あわてて二人を抜かして学校へと走った。

そういえば‥美佳‥ずいぶん化粧してたな‥

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「おー和紀！」

朝からハイテンションでうざいこの男は前田。

なにやらウキウキしている‥

「なに‥どしたん？」
あまり興味はないが一応和紀は聞いてみた。

「何って！全校朝会に決まってんだろ！」

「―‥あー今日だっけ！？」

特にリアクションのない和紀。

「ったくこれだからモテ男君は‥
とにかく！なー誰か可愛い子紹介して‥？笑」

前田は彼女がもう１年近くいないので必死だ。

まぁ俺は付き合ったことさえないけど。

和紀「そんなん言われても紹介するような女友達いないし」

前田「俺見たんだけど、今朝お前が話してた子とか！！
二人ともめっっちゃ可愛いじゃん！！」

和紀「悪いけど‥無理。」
和紀は即答した。