校内戦争
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#101 [ふむ]
「おい、あれじゃないのか?」

話を聞いていた神田が突然言うと、司は素早く神田の視線の先に目をやる。
見れば四人の男子が悠々とした態度でこちらに向かってきていた。

「おまえら!何処に行っていた!?」

怒りを顕にする司に四人は悪びれた素振りもなく歩いてきた。

⏰:08/01/02 21:08 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#102 [ふむ]
「おい!聞いて…」

「うっせぇよ!」

四人の内の一人…短髪でいかにも不良みたいな奴が司の言葉を遮った。

「何!?」

「テメェよぉ、さっきから何な訳?威張った態度ばっか取りやがって…あぁ?」

「おまえ…この状況がわかって言ってるのか?これは喧嘩じゃないんだ…殺し合いなんだぞ?」

司は喧嘩腰の相手に退けをとらない強気な口調で言った。

⏰:08/01/02 21:16 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#103 [ふむ]
司が言った瞬間、四人は大声で笑い出した。

「んなもん自分らで何とかするわ!」
「誰がてめぇの力なんざ借りっかよ!」
「俺らぁ好きにやらせてもらうぜぇ」

言うだけ言って四人は再び歩きだした。
皆の横を通り過ぎていく。

「待て…!おいっ!死にたいのか!?」

「てめぇの世話になるくらいなら死んだ方がマシかもなぁ?」

司の言葉に耳を貸さず、ぎゃはは!と笑い飛ばしながら歩を進める。

⏰:08/01/02 21:25 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#104 [ふむ]
「くっ…!」

通り過ぎていく四人を見て司は唇を噛んだ。
その時、神田が口を開いた。

「司…」

猛獣を前にした時に横の仲間に問い掛けるような、とても小さな声だった。

「司…司っ!!」

怒鳴るように言うとさすがの司も異変を感じたのか、四人から神田へ視線を送る。
神田は目を細め正面をずっと見据えていた。

「こりゃあ…まずいぜ…」

続いて信一の声も聞こえた。

⏰:08/01/02 21:33 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#105 [ふむ]
二人の目線を追うと、その正体が明らかになった。
―――――敵だ。

「ちぃっ…!」

恐らく一年であろう。
男子だけのようだ。
手には武器を持っていた。
特に目立つ武器は竹刀。
司は剣道場の荒れ様を思い出していた。

「女子は後ろへ下がれ!」

直ぐ様指示を出した。
ザッ…、と男子が前へ出る。

⏰:08/01/02 21:38 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#106 [ふむ]
「大変だなァ?ま、せいぜい頑張ってくれや」

後ろから短髪の声がする。
他の男子はすでに構えて司の指示を待っていた。

「頼む、手を貸してくれ」
敵に視線を送ったまま司が言った。
正直、このメンバーだけでも負ける気はしない。
ただ怪我を最低限減らすためにも数は多いに越したことはない。

「はっ、知るかよ」

嘲笑うかのように歩きだす音が耳に届いた。

「馬鹿め…」

呟くように低く言う。
言った時には、すでに足音は聞こえなかった。

⏰:08/01/02 21:46 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#107 [ふむ]
両軍は完全に対峙した。
どちらも動く気配はない。
最悪のタイミングに現われた敵に司は頭にきていた。

「どうする?」

同じく視線を敵に送りながら信一が訊いた。

「…逃げ場はない。さっきの四人が通った道は狭すぎて全員が逃げる前に叩かれちまう」

それを聞いた信一は深く溜め息をついた。

「やるしかないって訳ですか…」

「向こうが諦めてくれりゃいいんだが……どうやら、その気は無いらしい」

司の言葉が終わる頃には、敵はこちらに歩きだしていた。

⏰:08/01/02 21:54 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#108 [ふむ]
「いいか!負けた奴の骨は拾わねぇからな!!」

司は勢い良く言い放った。
士気を高めるためか、内容は変わったものだった。

「だが安心しろ!線香くらいは上げてやる!!やらなきゃやられる!!肝に命じとけ!!!」

信一と目があった。
笑っていた。
喧嘩の時が頭に巡る。
二人は頷き合った。

「テメェの血路はテメェで切り開け!!!」

ぴったり信一の声と重なった。
途端に辺りは気合いに満ち溢れた。

⏰:08/01/02 22:03 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#109 [ふむ]
両軍は中央で衝突した。
第一撃で負傷者が出た。
しかし片手であれば殴り倒し、武器があれば振り回し、両手をやられれば蹴り倒し…凄まじいものであった。

「くっ…そがぁぁあ!!!」

司の勢い良く振り下ろした金属バットが敵の後頭部に当たり、重い音とともに力なく地面に倒れた。

「はぁ…っ…はぁ…!っ…うらぁぁあ!!」

信一も負けじと金属バットを振り回す。
思い切り突きを繰り出して鳩尾(ミゾオチ)に当てると、よろめいた敵の顔に横薙の一撃を叩きこんで、一人倒した。
土煙が舞う乱闘の中で、勝機は三組に向きつつあった。
優勢になり始めたのだ。

⏰:08/01/02 22:15 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#110 [ふむ]
「ぐぅっ…!」
「がっ!」
「がはっ!」

ガスッ!ガスッ!ガスッ!という三つの低い音と立て続けに悲鳴が聞こえた。
三組の中でも司と信一は喧嘩が強い方だが、それを凌ぐ強者が現われたのだ。

「ぎゃあっ!」

どさり、とまた一人倒す。
無造作に転がった六人の屍の上に立ち尽くす修羅の如く一人の男。
―――神田であった。
ギロリ、と睨みを効かせると一年はびくりと怯んだ。

「ひぃ…っ!!」

「ひ、退け!退けぇ!!」

一年は散り散りになりながらも北館に引き返していった。

⏰:08/01/02 22:23 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#111 [ふむ]
「深追いするな!」

司の声に追撃は中止された。

「司…」

信一の言いたい事はわかっていた。
倒れている敵をどうするか、である。

「息のある奴も…放っておけ」

司の言葉に安心した表情を浮かべた。

「そのうち一年が引き返して助けに来るだろう」

⏰:08/01/02 22:28 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#112 [ふむ]
「怪我人は?」

信一に尋ねた。

「七人、傷だけだ」

信一の言葉にほっと胸を撫で下ろした。
骨折ならまだしも、傷だけなら軽いからだ。

「…死者は?」

司は真剣な表情で恐る恐る訊いた。

「いない」

司と目が合うとにいっ、と笑い信一は言葉を続ける。

「大勝利だな、大将!」

肩を叩きながら言った。

⏰:08/01/02 22:34 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#113 [ふむ]
「あぁ…」

司は複雑な表情を浮かべる。

「どうした?元気ねぇな?」

「まぁな…」

視線を倒れている一年に向ける。

「あぁ…」

その意味を察したのか、信一も表情を歪めた。

「理由はどうあれ、仕方ないにしても…俺たちは人を殺してしまった…」

⏰:08/01/02 22:38 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#114 [ふむ]
一人の一年に駆け寄って脈をとる。
腹部には刺し傷のようなものから流れ出ている鮮血がブレザーの下の白のワイシャツを紅に染めていた。

「脈は…?」

信一の問い掛けに司は首を振った。

「んな暗い顔すんなって!するなってのが無理かも知れねぇが…皆…同じ気持ちだ…。だから!リーダーの司が明るくしてくれねぇと俺たちもやりきれねぇよ!」

信一は肩に手を置いて精一杯笑顔を作った。

「ありがとよ…信一」

「よせよ水臭ぇ。友達だろ?」

⏰:08/01/02 22:48 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#115 [我輩は匿名である]
面白いよ完結させてね

⏰:08/01/02 22:58 📱:N902i 🆔:fctmpf0U


#116 [ふむ]
>>115さん
頑張ります。
自分の持つ文才を絞りだします!

⏰:08/01/02 23:17 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#117 [ふむ]
「さ、締めを頼むぜ」

司は頬笑んで立ち上がった。

「引き上げるぞ!」

いつも通りの声で司が叫んだ。

この時、耳を澄ませば遠くの方から音が聞こえていた。
大勢の声に様々な音が。
しかし、誰一人としてそれに気付く事はなかった。
司たちはその場を後にした…。

⏰:08/01/02 23:29 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#118 [мェ]
やッばい
ハマリましたぁ
頑張って下さィ★+"

⏰:08/01/03 00:52 📱:SH903iTV 🆔:☆☆☆


#119 [ふむ]
>>118さん
ありがとうございます。
まだ一日目ですが…

⏰:08/01/04 10:58 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#120 [極]
ハマりましたぁ咐~

⏰:08/01/04 13:28 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#121 [ふむ]
時間がとれずにレスに返事をするのがやっと…
でも今日更新します!

⏰:08/01/05 11:15 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#122 [ふむ]
辺りを警戒しながらも、校舎内に戻っていった。
司たちは慎重な足取りで非常階段を上がっていた。
他学年との遭遇を避けるためだ。
今は怪我人も出ているため、正直他学年との接触は避けたかった。

「静かだな…」

ぽつりと信一が呟いた。
今までの学校とはまるで違って、確実に人がいるにも関わらず、誰一人いないかのように校舎内は静まり返っていた。

⏰:08/01/05 20:40 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#123 [ふむ]
「あぁ…。やっぱり皆嫌なんだよ…殺し合いなんて…」

司の言葉に信一は先程の光景が頭に甦ってきた。
司を見れば、同じく思い出したのか、眉を歪めていた。

「待っていろ」

司の指示に一同がぴたりと止まった。
三階に到着したようだ。
司はゆっくりとドアに近づく。

⏰:08/01/05 20:47 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#124 [ふむ]
素早く壁に張りつくと、頭だけを乗り出してガラス越しから内部を伺う。
しばらく真剣な目で様子を見ていたが、不意に、緊張した表情が消えるとガラスを何度かノックした。

「何してるんだ?」

司の行動に信一が独り言のように言うが、隣にいる神田はさあな、と首を傾げるのみだった。
しかし、興味ありげに見つめていた信一は、すぐにその行動の意味を理解した。

⏰:08/01/05 20:54 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#125 [ふむ]
中側から誰かがドアに近づいてきたのだ。
一瞬敵かと思ったが、司の行動からして自ら呼んだように見えたので指示通り動かなかった。
見れば、二組の男子であった。
男子はドアに近づくと鍵を開けた。

「驚かせんなよ。敵かと思ったっつの」

男子は扉を開けながら言った。

「悪い悪い」

司は振り向いて皆に指示を出した。
皆が中に入っていく。

⏰:08/01/05 21:00 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#126 [これって]
ばとろあのぱくり?

⏰:08/01/05 21:04 📱:W51T 🆔:mOHA.HYY


#127 [ふむ]
「何でまた非常階段なんかから…」

「怪我人が出てな。極力無益な戦いを避けたかったんだ」

「戦いになったのか!?」

「あぁ…」

司は表情を歪めた。

「…死者が出なくて良かった…それで、相手は?」

「一年」

淡々と言葉を連ねる司の両脇に信一と神田がやってきた。

⏰:08/01/05 21:05 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#128 [ふむ]
「違ぇよ。相手に死者は出たのかって聞いてんだよ」

司の表情を見て聞きにくそうに言ったものの、結局は声を荒げた。

「…あぁ」

「そうか…辛かったろ」

「それより、おまえらは?」

これ以上思い出したくないのか、司は話題を変えた。

「死者・怪我人無し。任務無事達成だ」

⏰:08/01/05 21:09 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#129 [ふむ]
「そうか…良かった」

司は安堵の表情を浮かべて胸を撫で下ろした。

「ただ…」

男子が頭を掻き困った表情を浮かべた。

「どうした?何か問題か?」

司は怪訝そうに眉を潜める。

「いや、それがさ…一組が遅ぇんだ」

その言葉に司は目を見開いた。

「何!?様子見は!?誰かに行かせたのか!?」

司は噛み付くように男子に言い寄った。
司の豹変ぶりに信一たちも驚いた。

⏰:08/01/05 21:15 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#130 [ふむ]
「ま、まだだ…遅いからこうして待ってんたんだ…」

男子は司の勢いに圧され、ハの字に眉を下げながら言った。

「馬鹿野郎!!敵と遭遇したかも知れないって考えなかったのか!?」

司は舌打ちをして信一に向き直った。

「俺ら三組以外は武器を用意せずに出発した。敵と接触したら面倒な事になっているはずだ…。確か一組は家庭科室だな」

「あ、あぁ」

「三組男子に急いで出発準備をさせろ!」

信一は早急に皆がいる使われていない教室に駆け込んだ。

⏰:08/01/05 21:22 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#131 [ふむ]
「悪かった…おまえが悪い訳じゃねぇのに怒鳴っちまって…」

司はバツが悪そうに男子に振り向いた。

「いや大丈夫だ…それより!俺らも連れていってくれよ!!ちょっとは戦力になるはずだ!」

男子は司に真剣な眼差しを向けた。

「…わかった。すぐに出る。急いで準備をさせてくれ」

男子は頷くと教室に駆け込んでいった。

⏰:08/01/05 21:26 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#132 [ふむ]
>>126さん
ぱくりではないでしょう。
確かに似ているように感じますが、よく考えると同じ場所はほぼないはずです。
似ていると言えば主人公たちが高校生なだけです。
設定、舞台、形式ともにまったくのオリジナルです。

⏰:08/01/05 21:32 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#133 [ふむ]
「司、収集できたぜ。指示さえあればいつでも出れる状態だ」

信一が教室から出て歩み寄ってきた。

「すまないな信一。あぁ、それとな、二組も連れていく事になったからバットを半分分けてやろう」

「わかった。四組は?」

「女子の護衛のために置いておこう」

司と信一は教室に入っていった。
司の後ろにいた神田は動かなかった。
窓に近寄り外を見る。
依然として軍人が学校を囲んでいた。

「…なんだ?さっきから胸騒ぎが…」

神田は司たちが戻るのを一人廊下で待っていた。

⏰:08/01/05 22:23 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#134 [ふむ]
「司、急ごう!」

二・三組の男子が教室から列を成して出てくると神田は司の前に走り出た。

「あ、あぁ…」

神田の様子に疑問を感じながらも司は頷いて二・三組連合軍に向き直る。

「今から南館一階つきあたりの家庭科室に向かう!戦闘になるかも知れない!皆、心してかかれ!!」

司の声が響いた。
一同の眼の内に、覚悟の色が宿った。

「…行こう」

踵返した司は神田と信一を一瞥すると歩きだした。

⏰:08/01/07 14:13 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#135 [ふむ]
「…どうした?」

心なしか、焦っているように見える神田に、司が目を光らせた。
早歩きにも、先に行こうとするスピードが見て取れる。

「…嫌な、予感がするんだ…すごく…嫌な予感が…」

司に目をやると、重々しく口を開いた。

「…その予感、当たる自信は?」

司は正面に向き直って歩を進める。

「ある」

「…こりゃあ…急いだ方がよさそうだな…」

司たち一行は、一段と歩調を早めて家庭科室を目指した。

⏰:08/01/07 14:20 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#136 [あい]
続き読みたいです
頑張って下さい

⏰:08/01/08 02:06 📱:SH904i 🆔:nxjeP2pc


#137 [ゆみ]
>>1-60
>>61-135

⏰:08/01/08 14:31 📱:W43H 🆔:TNnsY4tI


#138 [ふむ]
>>136
応援ありがとうございます!
やはり応援されると嬉しくなりますね。

>>137
安価ありがとうございます!
自分じゃなかなかやらないので助かります。

⏰:08/01/08 16:12 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#139 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
明日から余裕が出そうです

⏰:08/01/09 02:34 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#140 [ゆみ]
楽しみに待ってます!!
ちゃんと見に来ます☆
頑張って下さい♪

⏰:08/01/09 22:28 📱:W43H 🆔:bN3K3JuQ


#141 [もこ]
たのしみあげ

⏰:08/01/10 12:36 📱:D704i 🆔:b.kl4JU2


#142 [我輩は匿名である]
書いてください!!

⏰:08/01/11 18:53 📱:V803T 🆔:s6kZcyHE


#143 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
>>140
>>141
>>142
ありがとうございます!
今日は厳しいですが、明日あたり頑張ります。

⏰:08/01/12 00:47 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#144 [もこ]
かくなら早くかけ

⏰:08/01/13 23:46 📱:D704i 🆔:US.ZRlFs


#145 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
>>144さん
残念ながら私にも生活があります。
急用があったりと暇ではなかったのです。
ここ数日更新出来なかったことはお詫びしますので、お待ちください。

⏰:08/01/14 10:02 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#146 [我輩は匿名である]
待ってました!!
楽しみにしてるんで頑張ってください!

⏰:08/01/14 10:32 📱:V803T 🆔:6ZZQsL1.


#147 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
司たちは最低限の注意を辺りに配りつつ、一階を目指した。
二階の階段を一気に下り、早くも一階に到達した。
突き当たりの家庭科室に向き直る。
不意に、司たちの動きが止まった。
皆が、目を見開いた。

「これは…!?」

そこには驚愕の光景が広がっていた。
…人が倒れていた。
血まみれの人間が何人も。

ある者は床にうつ伏せに倒れ、地面に血の海を作り…
ある者は壁に無気力に体を預け、鮮血を滴らせ…
またある者は深々と腹部に包丁を突き立てられ、鈍い輝きを放つ刄を血で汚していた。
そんな屍が道を築いていた。
道の先には、目的地の家庭科室があった。

⏰:08/01/14 13:58 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#148 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
見た限りでは、息のある者は見受けられなかった。

「司…こいつ、真吾だ…」

一人の遺体に近寄って、信一が悲痛な声をあげた。
見れば、一組の生徒であった。
無造作に横たわる変わり果てた友の姿に、一同は言葉を失った。

「相手は…三年か」

司は傍に朽ち果てている男の緑のラインが入った上履きを見て、判断した。
月城高校は学年別に上履きの色が違うのだ。
黙り込んで司たちが表情を歪めていると、男子集団の中から声が漏れた。

⏰:08/01/14 14:13 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#149 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
「こいつ…一年だ…」

何処からか、呟くように聞こえてきた。
静まり返った空間の中では、その呟きは十分すぎるくらい辺りに響いた。
その言葉に、眉を歪めていた司の表情が一変した。

「そんな馬鹿な…!」

ありえない、といった様子で、ある一つの遺体に近寄る。

「こんな…馬鹿な事が…」
司の降ろす視線の先には、無惨にも首を掻き切られた男子生徒が横たわっていた。
すでに息はないその屍の足には、赤色のラインの入った上履きが履かれていた。
確かにそれは一年の物であった。

⏰:08/01/14 14:22 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#150 [ふむ◆s8/1o/v/Vc]
「嘘だろ…まさか…」

「一体どうしたって言うんだ?司…」

愕然とする司に神田が近づく。
しばらく黙っていた司が、重々しく口を開いた。

「…最初に衝突し、三年を本気にさせたのは…何処の学年だ?」

「俺たち…二年だ」

「じゃあ…初めて死傷者を出したのは?」

「二年が一年を…」

「そうだ…つまり、一年と三年は二年に恨みがある。…俺たちは危険視されているんだ」

「そうか…三年は二年が自分たちに襲ってきた直後に、一年と二年が戦って一年に死者が出た情報が来た…二年を危険視するのも無理はない」

「一年は一年で二年に仲間が殺されたんだ…俺たちは要注意学年だろう…」

「それが…今後どう影響するんだ?」

「最悪の場合……俺たちは一・三年連合軍をまとめて相手をしなければならなくなる…」

⏰:08/01/14 14:47 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


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