・・・ゆめみる魚・・・
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#554 [向日葵]
もう進めない。
暗闇に閉ざされた世界に、一筋の光が差し込んでくる。
「みかげ……。やっぱり俺を信用出来ない?」
真の残念そうな声が頭上から聞こえる。
布団で顔を隠したまま、なんとか頭を上げる。
「ち……がう……。私も側にいたい……。真に側にいて欲し……。」
息が上手く出来なくて声が出せない。
それでも自分の想いを、真に、真の為に聞いて欲しくて一生懸命言葉を吐き出す。
:08/03/15 00:17
:SO903i
:☆☆☆
#555 [向日葵]
「不安だったのは……また大事な人が離れて行くと思って、それがすごい嫌で……でも真が幸せになるなら仕方ないって……。」
そう思った。
でも……。
「それでも……真が大好きで、諦めれなくて、こんな自分凄い嫌で……っ、真が私に呆れちゃうって……」
「分かった……っ!」
真は力強く、でも優しく私を抱き締めた。
すると詰まってた気持ちが一気に溢れて、情けないぐらい涙が流れた。
「……っ真……!」
:08/03/15 00:22
:SO903i
:☆☆☆
#556 [向日葵]
「分かったから……。」
「側に……側にいていい……?」
「いたい……。俺も側にいたい……。」
前よりも、もっともっと強い気持ち、真が私を求めているのがよく分かる。
力をぐっと入れられて抱き締められたかと思うと、真の両手が私の顔を包んだ。
「泣くな。」
涙で滲んで見えないけど、真が笑ってるのが声音で分かる。
真の唇が、おでこに触れる。
:08/03/15 00:27
:SO903i
:☆☆☆
#557 [向日葵]
と思えば、唇に触れた……。
「……、ちょ……っ、真……。」
思った以上に触れている時間が長くて、真を引き離す。
「何?」
「何じゃ、なくて……。」
泣いてるせいか、真のキスのせいか、顔が赤くなるのを感じる。
「触れたくて仕方なかった俺の気持ち、分かる?まだ足りないくらいなんだけど。」
真剣に言うもんだから、驚いてる隙にまた唇を重ねられる。
:08/03/15 00:30
:SO903i
:☆☆☆
#558 [向日葵]
頭が混乱して、ショートする前に、顔が離れた。
「や……やりす、ぎ……。」
また目に涙がたまる。
恥ずかしいやら、苦しいやら……。
「ハハ……可愛い。」
おでこをコツンと合わせて、微笑む真はとても幸せそうだった。
私の事で幸せになってくれるなら、私も嬉しい……。
そう思って、私も微笑んだ。
そうやって、私達は幸せを噛み締めながら、しばらく笑い合っていた。
:08/03/15 00:35
:SO903i
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#559 [向日葵]
13P・ゆめみる未来
魚がおびえているのにきづいたくらやみの魚は、やさしく魚にいいました。
『こわがらなくていいんだよ。こまっているのだろう?』
魚はおもいきって、くらやみの魚にきいてみました。
『ともだちとはぐれてさみしいんだ。それにここはくらくてこわい。どうやったらみんなにあえるか、きみはわかるかい?』
するとくらやみの魚はいいました。
『あぁ。わかるとも。このやみにこわがらず、みんなに会いたいとねがって、泳いでいってごらん。』
:08/03/15 01:05
:SO903i
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#560 [向日葵]
『うん。ありがとう!』
魚はそういって、およぎだしました。
みんなにあいたい。
そうつよく思って……。
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たかが17歳。
されど17歳。
まだ高校2年生。
もう高校2年生。
考え方はそれぞれだけど、いざ現実をつきつけられると悩まずにはいられなかった。
「進路希望調査の紙、明後日にはしっかり出すようになー。以上。かいさーん。」
:08/03/15 01:08
:SO903i
:☆☆☆
#561 [向日葵]
担任が出ると同時に、クラスからは苦悩に満ちた声が次々と上がる。
「もうそんな時期ー?早くなぁい!?」
多香子が騒ぎながら私の元へ来る。
全くだ。
進路なんか頭の中からスコーンと抜けていた。
高校にだって、行く気は無かったのに無理矢理入らされたようなもねで。
その上の将来を左右する大学やらなんやらを決めろだなんて……。
「無理すぎ……。」
「だぁよねぇ――っ!?」
:08/03/15 01:12
:SO903i
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#562 [向日葵]
夏休み前に、とんでもない悩みが出来たものだ。
――――――……
「ん?進路希望?」
テーブルに投げ出した紙に、帰ってきた真が気づいた。
「考えてもなかった。だって何になりたい?みたいな夢なんて小さい頃からなかったもん。」
ソファーに勢いよく寝転がりながら私は言った。
真は「懐かしいなぁ。」と言いながらネクタイを緩める。
「ねぇ、真はいつ先生になろうと思った?」
:08/03/15 01:16
:SO903i
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#563 [向日葵]
ひょこんとソファーから顔を出して真に聞いた。
真は「そうだな……。」と考えこむ。
「中……3くらいかな。教師になってみよっかな、なりたいなって思ったの。」
早……っ。
なんの参考にもならなかった。
「いっそニートの道を歩むかなぁ……。」
そんな呟きを漏らせば、真は眉を寄せて私をジメッと睨みつけた。
「今ならまだしも、何もしない奴養う気なんてないぞ。」
「何もーなんてとんでもない。家事くらいはちゃんとしますー。」
:08/03/15 01:20
:SO903i
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