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#297 [[ひとつの願い(2/3)]蜜月◆oycAM.aIfI]
ちっさいオッサンは、キーボードの右側で体育座りをして、私を見つめています。
私は驚きの余り、ちっさいオッサンを凝視したまま固まってしまいました。

「あんたの願い、なんか一個だけ聞いたるで」

ちっさいオッサンはわざとらしい関西弁でそう言いました。
私はもう一度周りをぐるりと見回しました。
けれど、やはり声や物音が聞こえないだけで、みんなはいつも通り仕事をしているようです。

私は意を決して、というか開き直って、望みを口にしました。

「この……貧乳が悩みの私の願いは、……大金持ちになること!」

「巨乳ちゃうんかい!」

ちっさいオッサンは爆笑しながら私にツッコミました。

「だって、お金があれば整形できるじゃない」

私が冷静に反論すると、ちっさいオッサンは困った顔をしてこう言いました。

「あんな、姉ちゃん。整形って失敗することもあんねんで? 乳は何年かたったらしぼんでまうらしいしなぁ。ワシに頼んだら、ナチュラルな巨乳になれるのになぁ」

⏰:08/04/13 02:01 📱:SH903i 🆔:HMtueqDg


#298 [[ひとつの願い(3/3)]蜜月◆oycAM.aIfI]
私はそれを聞いて、整形よりオッサンに頼みたいと思ったのです。
そこで、こうお願いしました。

「じゃ、じゃあ、大金持ちは取り消し! 私を巨乳にしてください!」

すると、ちっさいオッサンは残念そうに手を振りました。

「アカンアカン、願いは一個だけや。あんたは大金持ちってゆう願いで使い切った。取り消ししてもそれは戻らん。じゃあな」

ちっさいオッサンは私のデスクから隣のデスク、そのまた隣のデスクへと歩いて行きました。
ちっさいオッサンの姿が見えなくなると同時に、いつもの騒がしい話し声が私の耳に入ってきました。

その後何年か、私はちっさいオッサンにもう一度会いたいと願って生きてきましたが、その願いはいまだ叶っていません。
今、願いを一つ聞いてやると言われたら、私は迷わず「ちっさいオッサンに会わせて下さい」と言うでしょう。

⏰:08/04/13 02:02 📱:SH903i 🆔:HMtueqDg


#299 [◆vzApYZDoz6]
あげ…

⏰:08/04/16 21:55 📱:P903i 🆔:v/dF1zCE


#300 [花蓮◆MGVVPl.NwM]
あげ。

⏰:08/04/19 17:51 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#301 [[保守ネタ]花蓮◆i9NT5SD3jQ]
急に静かになった。
今までの人の喧騒はとうに絶え、静寂が辺りを包み込む。
無音。
耳鳴りがするほどに。
私の周りには誰もいない。
いや、実際にはいるのかも知れない。しかし私からは何も見えない。
だが依然として姿の見えない視線を感じる。無数の視線は何も語らずにじぃっとこちらを見つめている……気がする。
姿は見えない。本当にそこに誰かいるのか。誰もいないのかも知れない。いいしれぬ不安が襲う。
心臓の鼓動が激しくなる。たった一言。その一言が私の口から出てこない。これを言ってしまえば全てが終わる。天国か地獄か。ついに私は沈黙に耐え切れずに口を開いた。
「ほ、保守」
視線が答えた。
「保守」
安心した、私は一人ではなかったのだ。

⏰:08/04/20 23:31 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#302 [◆vzApYZDoz6]
>>301
保守w
しかも描写が俺の好みでいいですねぇw

⏰:08/04/21 01:42 📱:P903i 🆔:8z2G5ess


#303 [我輩は匿名である]
>>301
すごwww

⏰:08/04/21 02:16 📱:P902iS 🆔:hoIzcJoI


#304 [花蓮◆i9NT5SD3jQ]
あげ。
どうでもいいかもしれんが、保守ネタって書くの難しいんだぜ?

⏰:08/04/23 21:03 📱:SH903i 🆔:☆☆☆


#305 [あだ名で読んでほしいシュール2]
「ねぇ、山中くん」

「なに? シ…オナスーさん」

「人、いないね」

「こんな時間だからな」

「…と言うわけで保守!」

⏰:08/04/26 03:28 📱:P903i 🆔:PDE7ZRVo


#306 [◆vzApYZDoz6]
上は俺です一応

⏰:08/04/26 03:29 📱:P903i 🆔:PDE7ZRVo


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