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#458 [あげ!(2/2)多分二人称]
手を伸ばしてくれるかな? そう、ありがとう。そのままちょっと壁に手を付けてくれるとさらにありがたいんだけど。
おや、そんなに驚くとは。ははっごめんよ。
今度はそのでてきたハシゴで上を目指してくれるだけでいい。
そのまま、絶対下をむいてはいけない。
むいてしまったら、……君ならわかるだろう?
さぁ、上って。そうだ! 最後に君へお礼を言わなくちゃ。
ないだい? そんな不思議そうな顔をして。
いいじゃないか。僕が君にお礼をいいたいんだ。
だって君は僕の言葉をちゃんと聞いてくれたから。
ふふ、あたりまえかい? だけどここじゃみんな僕のことを見向きもしなかったんだもの。
限られた人だけが僕の声を聞いて上へ戻っていったんだよ。
危険なことなんて何一つなかったろう? ただ上へ上ったらいつもがあるだけさ。そう、少しの勇気がいるよ。
ここはとてもいいけれど、ここにいたら君の思いを聞いてくれる人なんていないんだ。
え? 僕も一緒に? いや、いいよ。まだまだここには僕の声を聞きたがる人がいるからね。そう、君と違って。
気分を害したかい? ごめんね。けれど事実なのだからしょうがないことさ。
さぁ、こんな話はよそう。
君はこれから言うんだ。ここで唯一みんなが聞いてくれる言葉。
準備はいいかい? 大きな声で言うんだよ。それから上へのハシゴを踏みしめるんだ。何、一瞬だよ。
さぁいくよ!


「あげ!」



****
二人称はむずかしいですね

⏰:08/07/29 00:57 📱:N904i 🆔:vh9FAEqw


#459 [◆vzApYZDoz6]
>>457-458
乙!
ちなみに完全に一人称だぜ、それw

二人称ってのは、人称(平たく言えば主語)が『相手』の文のこと
使われる場面は手紙だったり回想シーンだったり、会話だったり

あなたが私にくれたものを覚えていますか?
あなたは笑いながらそれを差し出しましたね。

みたいな
基本的に問い掛ける形式になる、というかそれ以外では使えない

つまり、難しいとか以前に二人称だけじゃ小説は書けないという罠
もしかしたら語り手と人称の意味をごっちゃにしてるのかな

二人称はそれによって読み手を引き込む力があるからうまく使ってみましょー

⏰:08/07/29 05:39 📱:P903i 🆔:D7JrmyN2


#460 [桃色]
まとめオツです!

何か‥‥歴史を感じるw

たくさんの方がたくさんの作品を残せるSSS!

改めて良スレですよね(^-^)

久々何か思い浮かばないかなァ(人μωμ)

⏰:08/07/29 12:49 📱:SH703i 🆔:5fgmi4/E


#461 [紫陽花]
あげ(・⌒・)

⏰:08/08/07 00:57 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#462 [◆vzApYZDoz6]
過疎すぎる!
こうなったら燃料投下するしかねー!

つーわけでお題、一気にいくぜ
@テレビ
A俺(私)とお前のヒストリー
B街角
C交差点
Dネット掲示板
Eいつかまた
F飛行機雲
G奇
H応援
I保守

過去のお題一覧
@雨
Aあの頃の思い出
B電話
C卒業
D電車
Eささやかな幸せ
F手紙
G都会
H未来
Iアルバイト
J忘れられない
K空
L窓
M指輪
N怒り
O葬式

さぁいけ! 誰かいけ!
俺は暇が無いから無理だw

⏰:08/08/11 00:36 📱:P903i 🆔:eSuLyhPg


#463 [未来1/2 林檎]
目が覚めると一面、白い部屋にいた。
目の前には小さな透明のガラス張りの部屋がある。
その部屋は4畳半ぐらいの大きさで天井は少し低めだ。

よく見るとその小さな部屋の中には可愛い白人の赤ちゃんが4人いる。
皆、人差し指をくわえてお腹を空かしているようだ。

しばらく見ていると3人の赤ちゃんが1人をこしょばがらせ始めた。
始めはそれを笑いながら見ていた私だが、どうやら様子がおかしい。

1人の赤ちゃんが泣き始めたのだ。
近づいて見てみると、なんと3人全員が生えたばかりの爪で1人をひっかき回していた。

慌てて止めようとしたがその部屋には入り口がどこにもない。
どうすることもできなくて、ただ呆然と見ていた。

そして遂に赤ちゃんの皮膚が破け、真っ赤な肉が見えた。
しめたと言わんばかりに3人は顔を合わせる。

⏰:08/08/11 16:19 📱:D705i 🆔:Wohegi.s


#464 [未来2/2 林檎]
次の瞬間1人が肉に食いついた。
それに続けて2人も食らいつく。

泣き叫ぶ赤ちゃん。
どんなに大声で叫んでも誰も助けてくれない。
私は3人の赤ちゃんが3匹の悪魔にしか見えなかった。

いきなり吐き気が私を襲う。
とてもじゃないけど見ていられないので、あてもなく歩き出した。

…どれくらい歩いたのだろう。
歩いても歩いても白い部屋から抜け出せない。
この部屋に終わりはあるのか?

そんな事を考えていると前から白衣を着た男がやってきた。
あの赤ちゃん達は何なんだ、皆狂っていたぞ と言うと
狂っているのはお前だよ と言われ首に噛みつかれた。

この瞬間すべてを思い出した。
これは…地球から食糧が無くなったら人類は生きられるのか。
という実験だ。
食べ物を一番捨てている国が実験台になった。
それが私たちの国だ。
その中でランダムで選ばれた100人が犠牲になった。

私は選ばれたと通知がきた瞬間、自殺しようとしたが何者かにより邪魔され、ここへ連れて来られたんだ。

しかし、このままいくと100人の命が無駄になる。
現実になるかもしれない。
あなたも食べ物は残さず食べてください。
そうしないと次はあなたの国かもしれないですから…

⏰:08/08/11 17:00 📱:D705i 🆔:Wohegi.s


#465 [紫陽花]
あげ(´・ω・`)

⏰:08/08/17 22:26 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#466 [8月のおしまい(3/3)◆vzApYZDoz6]
季節は夏、うだるような暑さの8月の午後。

自転車の前かごには、俺と彼女の黒い鞄が2つ。
途中で漕ぐ気力も無くなった自転車を押しながら、蝉の鳴き声が響く帰り道を歩いていた。

不意に、彼女の足が止まる。

「あ、飛行機雲」

「ん?」

汗を拭いながら、彼女が指差す空を見上げる。

高く、遠くまで突き抜けていく青空に、おもわず片目を瞑ってしまう程に強く輝く太陽。
彼女の指の先には、その太陽の光を受けて白さを増した一筋の雲があった。

「あぁ、俺目ぇ悪いから」
「見えねーのかよ」

まぁそれは嘘で、本当は飛行機雲とそれを吐き出し視界の端まで突き進む銀色の飛行機まで、ばっちりと見えていた。

「ああー…クソ暑い」

彼女は舌打ちをして悪態をつきながら、熱せられた道を再び歩き出す。
しかしこの言葉遣いはどうにかならないものだろうか。

「帰ったら麦茶でも飲むか…」

⏰:08/08/27 10:00 📱:P903i 🆔:EWTxTBzE


#467 [8月のおしまい(2/3)◆vzApYZDoz6]
言ってしまえばド田舎のこの町は道のほとんどが装されておらず、また水をたっぷり湛えた田んぼのど真中を突っ切っているので、舗装された道路よりは暑くない。

ただ、それでも直射日光が、Yシャツに学ランのズボンという格好の俺に容赦なく襲いかかる。

「うへぇ…ズボンの中ぐしょぐしょだ」

「キモいこと言うなよ」

彼女はセーラー服。歩くたびに股下を風が通る。

「男子は冬が暖かいじゃん」なんて言う女子が多いが、夏の長ズボンよりかは冬のスカートの方が絶対にマシだと俺は思う。

なぜこのクソ暑い日にクソ暑い格好をしなければいけないのか。

登校日なんて、なくなればいいのに。

遠くから蝉の鳴き声が響く。
お馴染みのミンミンゼミに、シャーシャーと鳴くアブラゼミ。
それに混じって時折、つくつくぼーし、と別の鳴き声が聞こえてくる。

「夏もそろそろ終わりかぁ」

田んぼを抜けて、小さな交差点で進行方向を変える。

⏰:08/08/27 10:01 📱:P903i 🆔:EWTxTBzE


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