【SSS】超短レス短編祭り!【飛び入り参加OK!】
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#547 [みぉり]
初めて、こちらで書かせていただきましたm(__)m
いつも皆様の作品を拝読させて頂きながら、いつかは書かせていただきたいと思っておりまして今回、書かせて頂きました。
自分の作品がかなりの亀亀更新なのに、すいません(T_T)
駄文ですが、よろしければ読んでやってくださいm(__)m
:09/03/27 04:55 :N905i :9cJ2rwVY
#548 [我輩は匿名である]
おおw
たまたま来たらあがってるじゃないかw
>>547乙です
またいつでもどーぞ!
俺も久々にSSS書こうかなー
:09/03/27 08:21 :P903i :xxY6cByU
#549 [[あのとき3/1]妃羅◆x1TI9uE9ik]
「カッコいい…」
─── あたし、桃。
今あたしが恋しているのは翼って奴。
そいつは超スタイル良くて
バスケ大好き。
あたしは帰宅部だから
いつもバスケを見学して帰る。
顧問に
「やってみるか?」と聞かれるが
やる気はない。
ただ翼に恋してるだけ。
今は片思い中。
もちろん翼に…ね。
:09/03/27 10:19 :F01A :☆☆☆
#550 [[あのとき3/1]妃羅◆x1TI9uE9ik]
翼とは運よく席はとなりどおし。
いつも笑わせてくれる。
授業中もいつも楽しい。
最近気持ちが通じ合ったのかと思うくらい
翼と仲がいい。
普段髪を結ばないあたしが
友達にいたずらで結ばれていたら
「見たい!どんなん?」って聞いてくる。
好きな人聞いたら
顔を赤らめて逃げていく。
そんなんみてあたしは
可愛いな、ってただただ思う。
カッコいい時と
可愛い時のギャップがたまんない。
そんな日が続いて
あたしは告白することにした。
:09/03/27 10:36 :F01A :☆☆☆
#551 [きく(1/2)有]
背中が冷たかった。
何だかよく分からない、体験したことのない冷たさだ。例えるならそう、水に濡れた指が背中を這うような、そんな。
部屋も同様に寒かった。薄暗い和室の中、わたしは部屋の隅にある仏壇に目をやる。
そこには背を丸めて俯くひとりの男がいた。彼が誰であるのかなんてすぐに分かった。わたしの配偶者、つまり夫にあたる男性だ。
彼は仏壇の前で何をしているのだろうか。義父さんだって、もう何年も前に亡くなったのだ。今更そんな風に湿った空気になるのは少しだけ違和感がある。
わたしは一歩前に歩みを進めた。
:09/04/19 20:17 :PC :aFY8ZasA
#552 [きく(2/2)有]
仏壇には菊の花が挿してあった。白い菊だ。夫は正座した膝の上に握り拳を置いて、首を項垂れて下を見ながら嗚咽を漏らしていた。
何がなんだか分からなかった。それに、背中の冷たさと眠気が消えない。わたしはそんなに寝ていなかっただろうか。あるいは――
「ねえ、何をそんなに泣いてるの?わたしで良かったら聞くよ」
わたしがそう言ってもウンともスンとも言わず、ただただ下を向いて涙をこぼすだけの彼。無視か、そうか。なんだか頼りにされていないようで心がチクリと痛んだ。
わたしは彼の隣に同じように正座し、仏壇に向けて手を合わせた。菊の匂いが鼻をかすめる。目をゆっくり開けると、隣で声がした。
「何で俺は、子供も、妻も、…亡くさなきゃならないんだよ…」
目を開けた先に見えたのは、義父さんではなく、わたしの写真。
菊の香りが舞ったとき、初めてわたしは自分が死んでいることに気づいた。
:09/04/19 20:26 :PC :aFY8ZasA
#553 [Sense(1/2)]
レイは、勇気をふりしぼって一歩外に出てみた。
顔に、手に、身体全体にとめどなく降りかかる大きな雨粒。
レイはおもむろに手を天へと差し伸べる。
いくぶんか震えているその手は、しかし確かな強さを持って雨を感じていた。
だんだんと雨足が強まってくる。
レイの着ている赤いワンピースが水を吸って次第に重くなっていっても、レイはそこを動こうとはしなかった。
ただひたすらに、降りしきる雨の中を立っていた。
:09/04/25 01:10 :N905i :☆☆☆
#554 [Sense(2/2)]
どれくらいの時間が経っただろうか、レイはずぶ濡れのまま家の中に入った。
玄関で、白い杖をついたびしょ濡れの娘を見たジェシカは驚いた。
「まあ、レイ…何をしていたのよ、まったく。外はまだ私と一緒じゃないと危ないって言ったじゃない。」
「庭に出ていただけよ…それよりママ、私やっと『雨』がどんなものか理解できたわ。雨ってすごいのね。ずっと糸のように水が降ってくるものだと思っていたのだけれど…違うんだわ。粒よ、粒。幾つもの水の粒が、私の手のひらではじけて溶けていくの。まるで宝石を浴びてるみたいだったわよ。私の目ではそれを見ることはできないけど、手のひらで感じるの。きらきらと天から宝石が降っているんだわ…きっと。」
見ることが叶わないのなら、感じればいいのだ。
盲目こそが世界をより正直に享受できるのだと、レイはこのあと何度も強く思うようになるのであった。
:09/04/25 01:26 :N905i :☆☆☆
#555 [愛し(1/2)]
愛しい。
愛しい。
朝からずっと、こんなことばっかり考えてる。
愛しい。
仕事が手につかない。
早く家に帰りたい。
家には世界で一番愛しい妻と世界で一番かわいい娘が待っている。
俺、本当に結婚してよかった。
:09/05/16 13:48 :N905i :☆☆☆
#556 [愛し(2/2)]
結婚してから2年。
ずっと幸せだったけど、最近娘が生まれてからは本当に幸せで。
家にいて娘を見ていると、嬉しいような、なんだか泣きたくなるようなそんな気持ちになる。
古文には「愛し(かなし)」という言葉がある。語源は「愛する人を思うと、幸せと同時にもの悲しくなるから」らしい。
まさにそれ。
愛しすぎて感極まってきちゃうんだよな。
俺、これからもっといい「お父さん」になるから。頑張って二人を守るから。
だから、いつまでも笑っていて。
:09/05/16 13:56 :N905i :☆☆☆
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