【SSS】超短レス短編祭り!【飛び入り参加OK!】
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#520 [かすかな記憶微妙な関係(3/3)]
たった一言そうゆった。
その後めでたく
連絡が長続きした末.
おつきあいすることになる。
奇跡的な出会い。
それは時に幸せを意味し
稀に不幸な結果となる。
なんぶんのいちかわからないけれど.
あなたと出会えたこと.
心から誇りに思います。
ありがとうございました。
:08/10/17 23:34 :D904i :hfZ1KwdM
#521 [安価行動の妙(1/1)◆vzApYZDoz6]
事実は小説よりも奇なり、とはよく言ったものだ。
『……ねぇ、ユウヤ君? ユウヤ君なんでしょ? 分かるよ、キミの事なら。息遣いだけでも分かる』
電話の向こうの彼女の声は少しも変わってなくて、俺は何の理由もなく泣きたくなった。
『元気にしてる? 私は…相変わらずだよ。あの頃と、何も変わってない』
俺は電話を握りしめてから、どれくらい沈黙を守り続けているだろうか。
半分以上灰になった煙草が、灰皿の上で危ういバランスを保っている。
行き場を失って虚ろう視線が、目の前にあるディスプレイの文字列を捉えた。
【先月彼女にふられた25歳無職童貞が安価でイタ電(147)】
我ながら、くだらないスレタイだ。
『ふふっ……ね、ユウヤ君。あんまり夜更かしして変な掲示板ばっかり見てたら、目、悪くなっちゃうよ。
──じゃあ、ね。体、気をつけてね』
ぶつり、という通話が切れる音が、いつもより名残惜しげに聞こえた。
惜しくなんかない。別れを惜しむいとまはない。
俺は俺で、彼女は彼女で、もう別の道を歩んでいる。
お互いに人生はまだ長いし、やることだってたくさんある。
そしてなにより、安価電話の相手は、まだ10件以上残っているのだから。
:08/10/17 23:41 :P903i :pkfPh73.
#522 [◆vzApYZDoz6]
あげるぜ
:08/11/19 22:08 :P903i :qQoe6RDo
#523 [プリクラさん]
:08/11/20 01:25 :PC :80r74rCs
#524 [きのこ。『私の夢。1/3。』]
「私の夢。私の夢は幸せなお嫁さんになる事です。優しくて背の高い旦那様と子供は女の子二人がいいです。
お家は屋根のある大きなお家でポメラニアンを飼いたいです。
そして、いつまでも幸せに暮らしたいです。」
25年前に書いた作文が押入からぐしゃぐしゃになってでてきた。
普段手抜きな掃除をしている私がなぜか今日は無性に押入を掃除したくなり、出てきたのは私の夢。なる題名の作文だった。
妙にリアルな夢に私は申し訳ない気持ちになった。25年前にタイムスリップ出来るならあの頃の私に謝りたい。
橘美智子。35歳。主婦。
旦那は優しくもなければ背も高くない無口な人。子供は女の子の夢叶わずやんちゃな男の子二人。家は団地住まい。犬はもちろん飼えず、夜中にカラカラ回るハムスターが二匹。ごめんね、25年前の私。描いた夢にかすりもしていません。
「行ってらっしゃい。はい、お弁当と麦茶。」
「…うん。」
最近の旦那との会話はまったくキャッチボールが出来ていない。
これで学位時代野球部だったなんて聞いて呆れる。
一度冷めた夫婦関係を修復させるのはかなり難しい。
それでも、好きになって結婚した相手だから私も修復させる為の努力はした。
しかし、どれも失敗に終わりむしろますます溝を深めてしまったんじゃないかと思うくらいだった。
:08/11/28 22:27 :D905i :yAoJO7js
#525 [きのこ。『私の夢。2/3。』]
ただ一つだけまだ続いてるものもある。近所の田中さんが教えてくれたもので、確か「ラブレター作戦」とか言っていたかな。作戦と言っても簡単なもので、毎日のお弁当にメッセージカードを添えるだけのものだ。
最初はメッセージを書いて入れとくだけだったが、旦那が見てるのか見てないのかわからなかったので最近では返事欄なるものを作り旦那からの返事を楽しみに待つという作戦に変更した。
予想通り、始めて一年が経つが届く事のないラブレターばかり増えていく。始める当初からわかりきっていたが、いつかはいつかはと期待しつつ今に至る。
「愛してる」
この言葉までは望まないが、
「ありがとう」
この一言が欲しかった。そしていつものようにお弁当にメッセージカードを添える。
:08/11/28 22:28 :D905i :yAoJO7js
#526 [きのこ。『私の夢。3/3。』]
「おかえりなさい、今日もお仕事大変だった?」
「…うん。」
いつもと変わらない会話。
お弁当と水筒を手渡されキッチンに向かう。
「いつになったら返事くれるんだろう…。」
ため息だけが出る。
空のお弁当箱を広げ洗おうとした瞬間、一枚の紙が足下に落ちた。
「一方通行の可哀想な私のラブレター…。」
そう言い手紙を拾い上げた。
「あっ。」
そこには久しく見ていない旦那のミミズみたいな字が見えた。
(もしかして…。)
と心躍らせながら、やっと報われた私のラブレターに興奮隠せず、
「ありがとう…かな。」
「お弁当おいしかった…かな。」
もしかしたら無口な彼だからこそ手紙では大胆に
「愛してる。かも」
などとまるで恋する乙女の様に想像を膨らませながら手紙を見た。
「麦茶に砂糖を入れるな。」
25年前にタイムスリップ出来るならあの頃の私に言いたい。
「麦茶に砂糖を入れて飲むのやめよ。」
とね。
そして私は今朝も麦茶に砂糖を入れる。
手紙はもう入れていない。その代わりに離婚届でも入れようかと思う今日この頃。
:08/11/28 22:30 :D905i :yAoJO7js
#527 [きのこ。]
久々にきました
やっぱここゎ楽しいね
みなさんの作品見て勉強にしてます
:08/11/28 22:32 :D905i :yAoJO7js
#528 [我輩は匿名である]
:08/11/30 22:32 :P903i :2BN2KbTQ
#529 [我輩は匿名である]
僕は呼びかける
「聡子…聡子聞いてくれよ?…」
彼女は黙っている
僕のことなど完全に無視だ
当然っちゃ当然か
僕が悪いんだから
「アドレスも連絡先も…相手からの履歴も消した…もう電話もメールもしないし、外で会ったりなんか絶対にしないから」
それでも、彼女の瞳の色は少しも変わらない
許す気などない…その決意に満ちた目だ
彼女がこういう目をしている時は絶対にテコでも折れない
何日でも僕を“シカト”し続ける
「許してくれ…本当に心から反省しているんだ」
彼女の髪の毛が一房、ふわりと揺れた
あ……嗤っているのかい?
>>530(僕の彼女2/3)に続く...
:08/12/02 10:07 :PC :☆☆☆
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