「聡子ごめんよ…許す気になったのか?」
でも彼女は何も言わず、ただ妬まし気な目で僕を睨め付けるばかり
彼女が何を考えているのか
僕にはとんと理解できない
浮気のことがばれて、今朝家を追い出されたかと思えば、急に呼び出して「話し合いたい」だなんて…
嗤っているように見えた彼女の表情は、いつもどおりのポーカーフェイスに戻っていた
ふと、僕は気付いた
目の端に映る、ひらひらと風にゆられるカーテン
12月のこの時期にカーテンを開けっ放しにするなんて、と僕は窓を閉めに窓際に歩み寄った
「…閉めるよ」
キィキィ音をたてながら、窓を閉めた
いい加減、建て付けが悪くなったな…修理屋にでも見て貰うか
ぼんやり考えながら、僕は彼女の方に向き直った
どれだけ時間がかかっても構わない
彼女を説得しなければ…
>>531(僕の彼女3/3)に続く...