木の下でかくれんぼ
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#11 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


おそらく、一回の焼却では灰になりきらないだろう。

しかし何度も燃やされれば骨さえも燃え尽きる。

⏰:08/03/16 15:07 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#12 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


美しい顔をしたこの子が何度も燃やされ朽ちる様を、わたしは想像する。

とたんに眠気にも似た甘美な感情がわたしの中に流れ込んできた。

⏰:08/03/16 15:09 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#13 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


唐突に強い風がふき、葉の中の白い足が二本とも現れた。

早く燃やしてと懇願しているように思えた。

わたしは死体の両足を掴み思い切り引き出した。それは驚くほどに軽く、冷たかった。

⏰:08/03/16 15:13 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#14 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


大きく見開かれた死体の目とわたしの目がかち合った。


わたしの手からビニール袋が滑り落ち、詰め込んでいた葉が足元に散らばった……。

⏰:08/03/16 15:16 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#15 [ちむ◆kIFO7LoPgI]




クラスメイトのアサミさんとわたしはよく似ているらしい。

数日前に教師からそう言われ、初めて意識するようになった。

⏰:08/03/16 16:40 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#16 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


アサミさんは花が咲くように笑い、人間性のよさと美貌で男女問わずクラスメイトに愛されている人である。

そんなアサミさんと教室の隅でひっそりと授業に参加するわたしが似ているなんて、信じられなかった。

⏰:08/03/16 16:43 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#17 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


しかし、心当たりがないわけではない。

よく登校中に後ろから「アサミ、おはよう!」と声をかけられるし、学級新聞に出てもいないボランティア活動の参加者に加えられ称えれていたこともあった。

⏰:08/03/16 16:45 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#18 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


その度にわたしは申し訳ない気持ちになり、アサミさんをまともに見れなかった。

しかし当の本人は何事もなかったかのように話題にもださない。

⏰:08/03/16 16:54 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#19 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


わたしは内心、ほっとしていた。

取っつかれてもわたしは滅多にクラスメイトと話さないため緊張で声がひっくり返る可能性があるからである。

⏰:08/03/16 16:57 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


#20 [ちむ◆kIFO7LoPgI]




「アサミとサエコさんって似てるよね」

退屈な昼休みに、いつものように読書をしていた時だった。

ストーブの回りに固まって談話していた女子の一人がアサミさんにそう言い放ったのである。

⏰:08/03/16 19:41 📱:L704i 🆔:wszi2a0k


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