木の下でかくれんぼ
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#297 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]


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⏰:08/08/21 09:38 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#298 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]



翌日の昼休み、私は日直の仕事である黒板消しをしながらスズキアサミとムラカミサエコの会話を盗み聞きしていた。

教室には私達三人以外にはストーブに群がるスズキアサミのとり巻きしかいなかった。

⏰:08/08/21 11:38 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#299 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

「きゃははっ! アサミぃ、サエコのやつ完全にビクってんじゃんか。優しくしてやりなよー」

「でもさ、呼び出しなんてちょっとやりすぎじゃない?」

ササキアキコがスズキアサミに聞こえないようにささやいた。

どうやら、自分のついた嘘でムラカミサエコが呼び出しをくらうのに罪悪感を感じているらしい。

しかし目はしっかりと笑っていた。

⏰:08/08/21 11:40 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#300 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

「しょうがないって。アサミはカミヤマくんのことになると見境がなくなるんだからさ」

とり巻きの笑いとともに手を叩く音や甲高い笑い声が響く。

毎度のことながら工事中の道路のようにうるさいものである。

⏰:08/08/21 11:40 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#301 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

スズキアサミは口の端をつり上げて笑う。

そして勢いよくムラカミサエコの机に手を置き、すごみながら低い声で言った。

「いい? 絶対にきてよね。来なかったら、それこそ許さないんだから。分かった?」

「うん……」

⏰:08/08/21 11:42 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#302 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

聞き逃しそうになるほどの小さな声で、ムラカミサエコは了解の返事をした。

うつむいていたために、表情は分からない。

けれどすすり泣く嗚咽だけは聞こえてきていた。

⏰:08/08/21 11:43 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#303 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

私は黒板消しを終えたフリをして、自席へと戻った。

スズキアサミが教室から出ていったところで、ササキアキコが口を開いた。

「サエコ、あんた本当にカミヤマくんと付き合ってたりするの?」

⏰:08/08/21 11:44 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#304 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

ムラカミサエコは静かに首を横にふった。

その際に絹のような黒髪がさらさらと揺れた。

ササキアキコはストーブの上に座り込み足ぐみをしてムラカミサエコを見下ろした。

⏰:08/08/21 11:45 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#305 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

「つまんない。でもさ、あんたカミヤマくんを狙ってるのは確かだよね」

とり巻きの一人が分かるぅ、と相づちをうった。

「ヒトの彼氏盗ろうとするなんて最悪でしょ。マジ、反省してんのアンタ」

「…………」

「ねえ、なんでカミヤマくんに手出そうなんて思ったわけ?」

⏰:08/08/21 11:46 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


#306 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

ササキアキコらに責め立てられて、ムラカミサエコは我慢ならない、というようにとうとう机につっぷした。

小さな肩が上下に揺れている。

ササキアキコは満足そうに微笑むと、教室から出ようとしたらしくストーブから飛び降りた。

⏰:08/08/21 11:47 📱:L704i 🆔:TkuPywH.


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