木の下でかくれんぼ
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#258 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]






⏰:08/08/17 16:45 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#259 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

ぎしぎしと床板が軋む音が聞こえ、私は母親が階段をのぼり部屋に近づいてくるのを知る。

私は悲鳴を上げた。

その時にはもう母親を母親として見ておらず、もはやあの死神の使いとして認識していた。

⏰:08/08/17 21:46 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#260 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

私は布団をひっかぶり、強く目をつぶり両手で耳をふさいだ。

ドアを叩く質素な音が部屋に響き渡る。

しばらくすると母親の怒りを孕んだ声が聞こえてきた。

⏰:08/08/17 21:48 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#261 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

「ナナミ、起きなさい。あなたいつまで学校を休むつもりなの? お友達がわざわざ迎えに来てくれたのよ。さっさと着替えて行ってらっしゃい」

私には親しい友人なんて一人もいない。

それどころか、クラスメイトのほとんどの人間に仲間と見なされてはいないのである。

⏰:08/08/17 22:03 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#262 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]
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しかしそれは仕方ないことだった。

私の方もクラスメイトを仲間だなんて思ってはいなかったからだ。

友好を求めて近寄ってくる人間はことごとく鼻であしらった。
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⏰:08/08/17 22:05 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#263 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

>>262

タグミス失礼しました

⏰:08/08/17 22:06 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#264 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

だから私に友人がいないのは当然のことなのだ。

そんなこと、母親は知らない。

「私、学校に行かない。死神に外に出るなって約束させられてるんだもの。私は約束を守る。外にいる死神にもそう伝えておいて」

⏰:08/08/17 22:22 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#265 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

ベッドの横にあるカーテンを少し開けて下を覗くと、玄関の近くに死神の姿が見えた。

私はいよいよ恐ろしくなり身震いする。

「死神? 何言ってるのあなたは! いい加減にしなさいよナナミ、今から出張に出てるお父さんを呼び戻してあなたを叱ってもらってもいいのよ」

母親はしつこくドアノブを回し続けた。

⏰:08/08/17 22:24 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#266 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

「こっちは鍵があるの。いい? 開けるわよ!」

そう言うなり間髪いれずにドアが勢いよく開いた。

ドアノブを回していたのは単なる芝居で、すでに鍵でドアを開けていたのだろう。

カーテンが閉め切られて大きな暗闇をつくっていた私の部屋に、まばゆい光が挿し込む。

⏰:08/08/17 22:26 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


#267 [神崎もえ子◆Hi9o8eIXuA]

私はドアの前に仁王立ちする母親をひっかぶった布団の隙間から見た。

眉根には深い皺をつくり、目はつり上がって、口はきつく閉じられた一文字だった。

平穏を好みいつも笑っている母親にしては眉をつり上げて怒るなど意外な一面である。

⏰:08/08/17 22:27 📱:L704i 🆔:P3f9E//o


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