木の下でかくれんぼ
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#71 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


首の締め付けから解放されたアサミさんは床に這いつくばり咳き込んだ。

階段には誰もいない。

わたしが扉が風でしまったことを確認して戻った時には、アサミさんは既に咳き込むのを止めていた。

⏰:08/03/28 23:16 📱:L704i 🆔:8OkOW9yI


#72 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


代わりに、わたしを恐ろしげに見上げる目がふたつ並んでいた。

それをしばらく黙ってみつめていた。

途中、アサミさんは口を金魚のようにパクパクとさせていた。

何か言いたいけれど、声が出ないのだろうな、と思った。

⏰:08/03/28 23:16 📱:L704i 🆔:8OkOW9yI


#73 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


気付けば、わたしは屋上にひとりでいた。

少ししてアサミさんが叫びながら出ていったのを思い出した。

⏰:08/03/31 21:23 📱:L704i 🆔:ewm6Hs66


#74 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


「わたしは……これからどうすれば……」


……もう何もかもお仕舞いだ。

冷たい風がわたしの髪を撫でる。

⏰:08/03/31 22:40 📱:L704i 🆔:ewm6Hs66


#75 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


静かに目をつぶると、生ぬるい涙が頬を伝った。

叔母さん、叔父さん、ごめんなさい。

本当にごめんなさい。

⏰:08/03/31 22:41 📱:L704i 🆔:ewm6Hs66


#76 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


「サエコさん……」

か細い声が風に乗って聞こえてきた。

見ると、扉にもたれかかって口を押さえるアンドウさんがいた。

⏰:08/03/31 22:44 📱:L704i 🆔:ewm6Hs66


#77 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


酷く怯えた顔をしている、おそらく先ほどのアレを見てしまったのだろう。

扉が閉まった時、階段下まで確認したのに……いったいどこに隠れていたのか。

⏰:08/03/31 22:44 📱:L704i 🆔:ewm6Hs66


#78 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


けれど、もうすべてに興味がない。

どうせ明日にはアサミさんがすべてを町中に伝えるだろう。

わたしは終わりなのだ。


そう、……終わりなんだ。

⏰:08/03/31 22:47 📱:L704i 🆔:ewm6Hs66


#79 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


「た、……大変なの……下で……下で、アサミさんが……」


屋上から飛び降りて、死んでるの。

アンドウさんは再び口を押さえた。

わたしはアンドウさんの言う意味が分からず、黙り込んでいた。

⏰:08/03/31 22:47 📱:L704i 🆔:ewm6Hs66


#80 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


「……いきなり何を言い出すの。アサミさんならもう下に降りていったわよ」

「ほ、本当よ!下の花壇に倒れてるのよ……とにかくあれを見て!」

⏰:08/03/31 22:49 📱:L704i 🆔:ewm6Hs66


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