馬鹿だらけ(BL)
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#1 [生茶]
主人公:仲村翔(ナカムラショウ
友達:吉田祐太(ヨシダユウタ
   相田敏(アイダトシ

高校受験を控えた男子3人のお話

高校の名前は適当ですが…実在する学校でしたらごめんなさい

⏰:08/04/03 22:45 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#2 [生茶]
「仲村ーパス!」
「おっけーい!」

昼休み
前記選抜試験を控えているというのに、俺らは校庭でサッカーをしている。
男子のほとんどは、ほぼ毎日こうやって校庭でサッカーかバレーをしている。受験期間に入ってからは、それも少し減ったけど。

⏰:08/04/03 22:50 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#3 [生茶]
「シュートぉ!!」
「キャーッチ!」
「ぅおっ…まじかぁ…」
俺の華麗なシュートは、キーパーの相田に簡単に取られてしまった。ちくしょう。
「相田ーこっちこっち!」
「うぇーい!」
ボールは相手チームに渡り、俺らのチームのゴールに近づいていく。

⏰:08/04/03 22:53 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#4 [生茶]
「通りますよー」
「うわっ」
ナイスカット!吉田がボールを奪った!
「吉田ー!」
俺は走って吉田の近くへ行き、パスを貰う。
「河合パス!」
「アホ!河合はチームちげぇよ」
「えっうそ」
ボールは俺らのチームのゴールに収まっていた。

⏰:08/04/03 22:57 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#5 [生茶]
「あ゙ー…」
「仲村ナイスボケ!」
「今日も下手だな!」
「うるせぇお前らっ」
後ろから飛び付くように友達が来る。いつものことだ。
「まさか俺に渡すとはな」
河合と吉田がケラケラと笑いながら走ってくる。
「体育の授業と重なったんだよ」

⏰:08/04/03 23:04 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#6 [生茶]
「次何だっけ」
「国語か数学」
「数学1時間目にやったろ」
「あ、そっか」
俺たちは教室へ向かう途中、何故か競い合うように階段を駆け上がった。
「勝ったぁ!」
「馬鹿教室までだ」
1番先に階段の上に着いた俺の横を、吉田が軽やかに走って行く。
「仲村ナイスボケ」
他の奴らも走っていき、最終的には俺がビリになった。

⏰:08/04/03 23:10 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#7 [我輩は匿名である]
誰がどの台詞喋ってるかわからない。

⏰:08/04/03 23:14 📱:N703iD 🆔:☆☆☆


#8 [生茶]
5時間目は社会だった。誰だ国語って言った奴。
俺はやる気が出なくて、ぼーっとしていた。吉田がまた馬鹿をやらかして、クラス中を笑わせていた。聞いてはいなかったけど、俺は口元が緩くなっていくのを感じて、急に可笑しくなってきた。
「…」
吉田は今日は俺に話をふらない。何故だろう。暇、というか…切ない気がした。
社会の授業は、とても長かった。

⏰:08/04/03 23:17 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#9 [生茶]
我輩は匿名であるサン

私もちょっとそう思ったんですが、「」の前に名前を書くってアリなのでしょうか…
見やすくはなりそうですから、やってみます
ご指摘ありがとうございます!

⏰:08/04/03 23:21 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#10 [生茶]
俺と吉田と相田は、小学校の頃から仲が良い。3人で馬鹿やって、3人で先生に怒られたり。結構やんちゃだった。それは今も変わらない。特に吉田はトラブルメーカーだから、よく先生に目をつけられる。俺はちゃんと空気を読む。相田だけは、特別頭が良い。でも吉田と組んで先生に怒られる。
そして、相田は俺らとはクラスが違う。授業中どんなことをしているか知らないけど、とりあえずクラスの笑いはとっているらしい。

⏰:08/04/03 23:32 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#11 [生茶]
放課後
掃除が終わった教室の中に、相田のカバンが置いてあった。その隣に吉田のカバン。ここは俺のクラスで、相田のクラスじゃない。何で相田のカバンがここに?

急に胸の奥が微かに苦しくなるのを感じた。心臓の鼓動が早い。
俺は見てはいけないものを見たかのように目をそらした。

⏰:08/04/03 23:43 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#12 [生茶]
吉「ん、仲村何してんの?」
俺「え」
あれ、いた。
俺「いや…どこ行ったのかなぁと」
急に現れたから、今まで考えていたことが恥ずかしくなった。しかし俺は少し安心した。
吉「へぇ。まぁ帰ろうぜ」
俺「相田は?」
吉「相田?帰ったんじゃん?」
俺「カバン」
俺が指差す方向を吉田が見る。そこには、吉田のカバンに寄り掛る相田のカバン。
吉「何だろね。俺に用かな?」
俺「…まぁ帰ろうよ!」
吉「まぁいっか」

⏰:08/04/03 23:52 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#13 [生茶]
俺は吉田を相田から引き離そうとした。きっとあれは嫉妬だ。自分でも分かってる。でもあの言葉は咄嗟に出た言葉だった。少しでも、俺は吉田と…。
吉「そういや相田別れたんだってよ」
俺「えっ…」
相田は、付き合っていた。それはそれは仲が良くて、とても幸せそうな2人だった。
しかし俺は相田とその彼女が何故別れたのかなんて、気にしていない。気にしているのは、相田がこの頃吉田ばかりに仲良くすること。そして、彼女と別れた今、もしかして相田は吉田と…
吉「仲村?」
俺「あ、ごめん」
気になって仕方がなかった。俺は相田に対して、かなりの嫉妬感を募らせていた。

⏰:08/04/04 00:00 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#14 [三][日][月]
主さん
「」の前に名前は入れないで欲しい
確かにそれは見やすいかも知れない
でも、小説らしくあるためにも名前は入れないで、そこは何とか描写で補って欲しいな
頑張ってください!

⏰:08/04/04 00:00 📱:SH905i 🆔:☆☆☆


#15 [生茶]
俺「なぁ吉田。吉田は相田をどう思う?」
いけない。何も思わず、ただぽやっとした言葉を言ってしまった。
吉「俺は親友だと思ってるよ。もちろんお前も」
笑いながらそう言う。俺の顔は見ていない。
俺「そっか」
吉田は、本当に相田のことを、ただの親友だと思っているのだろうか。
…考えすぎだろうか。俺はいつからか、吉田のことになると、深く考えてしまうことが多くなっていた。

⏰:08/04/04 00:06 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#16 [生茶]
三日月さん

小説らしさ…うーんそうですね。
ただ私の文章を書く力が無いだけですね
修行しますっ
応援ありがとうございます!

⏰:08/04/04 00:08 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#17 [生茶]

今日別れた時、吉田は不思議そうな顔をしていたが、俺のボケで何とか乗り切った。
今日は塾が無い日。俺は前期選抜を受けるから、面接の練習をしなきゃいけない。うーん…ぬいぐるみに向かってやるのも飽きたなぁ…
その時、ケータイがポケットの中で小刻みに震えた。電話が来たのだ。
急いで取り出して画面を見ると、「相田敏」と表示されていた。

⏰:08/04/04 00:16 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#18 [生茶]
俺はゆっくりとボタンを押して、ケータイを耳の位置まで持っていく。
「はい?」
「仲村、俺別れた」
一番したくない話だった。相田は電話の向こうで元気の無い声を出している。
「吉田から聞いた。…何で別れた?」
「えっ…あぁ、ちょっと喧嘩して…」
喧嘩の内容は、って聞きたかったけど、もしここで相田の口から吉田への気持ちが出てしまったら、と考えて、俺は話をそらそうとした。
「なぁ俺やばい」
「!」
相田が急に大きな声で言った。まずい、もしかして…

⏰:08/04/04 00:25 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#19 [生茶]
心の整理がつかないまま、相田は次の言葉を喋りだした。
「俺、非常識だ」
「あ、え…」
「俺……ホモだよ…どうしよう」
その言葉が出た瞬間、俺は電話を切っていた。

やばい。心臓が張り裂けそうだ。目頭が熱い。
今、一番知りたくない事実を突き付けられた。やっぱり相田は…吉田が好きだったんだ。

⏰:08/04/04 00:32 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#20 [生茶]
次の日の朝
土曜日だから、学校は休みだった。しかしそれは幸いなことだ。昨日あんなことを聞かされては、行く気がしない。
俺は朝からだるかった。体じゃない、心が重い。失恋したように落ち込んだ。
「祐太…」
俺は吉田の名前を呼んだ。あまり呼び慣れない名前だ。
しかし俺は妄想に浸る時間は無い。とにかく相田と吉田の仲を壊さなきゃいけない。俺はケータイを手にとった。すると1通のメールが届いていた。

⏰:08/04/04 00:39 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#21 [生茶]
相田からだった。あの電話の後、俺が寝た後に受信したものだった。
『ごめん』
相田が謝る理由。思いつくのは、ホモだということと、俺に言ったこと…?考えれば考えるほど頭が痛くなる。もしかしたら、吉田を好きになってしまってごめん、ということかもしれない。俺は言葉に出来ないような苦しさを感じた。それは怒りにも似ていた。

⏰:08/04/04 00:44 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#22 [生茶]
「どうすりゃいいんだよ…」
相田は吉田が好きだけど、ホモってことに抵抗みたいなもんがあって俺に相談。
俺も吉田が好きで、相田を邪魔に思ってる。

…俺が、相田にホモは最低だ、って言ってやれば…俺が有利になるようなことを言ってやれば良いんじゃないか…?

俺は前からこんなに酷い奴じゃなかった。嫉妬心ほど怖いものは無い…

俺はメールで相田を家に来るように誘った。

⏰:08/04/04 00:50 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#23 [生茶]
午後
家には誰もいなかった。相田は、俺が昼飯を食べ終わった頃にやってきた。

「お邪魔します」
「今家誰もいないからさ」
「あっ、そうなの?」
部屋に入り、俺はベッドの上、相田は机の椅子に座った。
「なぁ、お前は…ホモって、気持ち悪いと思う…?」
「やめたほうがいいよ。俺は嫌だ」
そんなこと、思っていなかった。むしろ俺は吉田とくっつきたいし、ホモに抵抗は無かった。
相田は相変わらず下を向いている。俺は相田の言葉を待った。
「そっか…」
「うん。お前は彼女いたんだし、女との付き合いとか分かるだろ?今まで通りやってりゃいいんだよ」
「でも、好きでたまらない時は?どうすれば忘れられる?」
ふられた女子のようなことを言う。まぁ女子も男子も同じようなもんか。
「考えない」
「え?」
「お前だって負け戦嫌いだろ?潔く諦めるんだよ」
「…」

⏰:08/04/04 01:02 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#24 [生茶]
「…無理だよ、俺そういうの」
今にも泣きだしそうな顔をされた。しかし、これはしょうがないことだ。吉田のことは、諦めてくれ。
「飲み物取ってくる」
そう言って立ち上がった瞬間、相田は俺の前に立って、両手で肩を掴んだ。
相田の顔が真っ赤だ。俺の素っ気ない態度に怒ったか…?
「ごめん、好きなんだ」
俺の唇に、相田の唇が重なる。

⏰:08/04/04 01:07 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#25 [生茶]
「!?」
相田が俺に…って、まさか相田が好きな男子って…
「んー!!」
俺は相田の体を引き離そうとした。しかし相田はがっちりと俺を抱き締める形で固定している。
「俺、お前が好き。いつからか分かんないけど…」
「やめろ」
息を荒げていた。俺は視線を落として震えた声で言った。
「…やめない」
「!」

⏰:08/04/04 01:14 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#26 [生茶]
「ばっ…かやめろ!!」
ベッドに俺は押し倒された。相田は俺の腕を固定したままもう一度キスをしようとする。そこに俺の頭突きが入った。
「い゙っ…」
相田がひるんだすきに、俺は足で相田の腹を蹴った。
「帰れ…」
相田が歪んで見える。涙ぐんでいた。声もさっきより震えている。相田は腹を蹴られたせいでうずくまっていたが、俺の声に驚いて顔を上げた。
「帰れ!」
相田は怯えた表情をし、小さな声でごめんというと、逃げるように帰って行った。

⏰:08/04/04 01:22 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#27 [生茶]
前期選抜は、風のように過ぎ去った。何事もなかったかのように、また元の日常が戻ってきた。
あれから相田とは話していない。あっちも、俺と吉田の中には入って来なかった。

「前期どうだったー??」
クラスの河合と柳本が駆け寄ってくる。今は休み時間。
「何かあんまりいけてない。落ちたかも…」
「落ちるとか言うなよ仲村ぁー」
「お前前期受けたんだっけ?」
「や、俺と河合は受けてない。後期に自信あんだよ!」
「成績足りないんだろ」
「あっちくしょう仲村!」

⏰:08/04/04 01:35 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#28 [生茶]
穏やかだった。前期の合格発表が気になるけど、とりあえずは受験から解放されたのだ。
しかし俺の心境は荒波のようだった。相田とのことが頭の隅に居座って消えてくれない。しかも、もし俺が相田の立場で吉田に同じことをしていたら…嫌われるだろうか。
そして俺は、勘違いで相田を苦しめて、パニック状態に陥って更に相田を傷つけた。
どうしたらいいか、全く分からない。

⏰:08/04/04 01:42 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#29 [生茶]
「なぁ、相田のやつ、この頃俺らんとこ来ねぇけど、どうしたんかな」
帰り道。俺はほぼ毎日吉田と帰っている。
「…なぁ、俺んち寄ってってくんない?」
「へ?あ、まぁいいけど」
俺は相田とは違う。吉田を襲ったりなんかしない。今は相田のことを…いや、何で相田のことを気にしてるんだろう。あぁもう、本当にどうすればいいんだよ!

⏰:08/04/04 01:49 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


#30 [生茶]
「前期受ける前、相田に言われた」
「何て?」
「…」
「…」
言えない。目の前にいるのは、俺の好きな人。何で吉田に話そうと思ったんだろう。
「…可愛いな」
黙っていると、吉田が言った。俺は心臓が破裂するかと思った。
「悩んでる?」
「…少し。じゃない、結構」
「話してみ」
やっぱり、吉田はそういう人だ。俺と同じように、相田はこういう吉田に惚れたのかもしれない。
相田には俺の口から言おう。ちゃんと謝ろう。

⏰:08/04/04 01:55 📱:N905imyu 🆔:☆☆☆


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