他人の情事(18禁)
最新 最初 全
#716 [兎]
>>644必ずお読みください
└安価もここにあります。
第四話【メタボ佐藤】
:08/09/17 18:06 :N905i :☆☆☆
#717 [兎]
「き、岸本くん?」
あー…またか。
「なんだよ?」
体を起こすのもめんどくさくて、机に突っ伏したまま顔だけを向ける。
「あの、約束なんだけど…」
めんどくせぇ…。
約束約束。それを言われ続けて早三日。
:08/09/17 18:07 :N905i :☆☆☆
#718 [兎]
「お前さ、少しは待てねぇの!?
約束は守るっつってんだろ?」
強い口調で言い、ガタッと椅子を立ちメタボを見下ろす。
「そ、そんな怒らないでよ…。だって心配なんだもん」
「だってじゃねぇ。
俺がどんだけ頼み込んでると思ってんだよ!?
そんなに言うなら自分でなんとかしろ!!」
:08/09/17 18:09 :N905i :☆☆☆
#719 [兎]
「ごっごめん、怒らないでよ…。
僕待つから、ちゃんと待つからお願い。ね?ね?」
「っはぁー。
次催促したら約束は無効だ、いいな!」
「わ、わかった。
もー絶対催促しないよ!!」
本当にわかったのかどーなのか、メタボはキリッと眉を上げて言い切った。
:08/09/17 18:12 :N905i :☆☆☆
#720 [兎]
それから催促はされないものの、授業中にも関わらずチラチラと振り向いてくるメタボ佐藤。
気にしないよう心がけてもそんな見られたら気になるわ!!
はぁ、こりゃ早めになんとかするしかねぇな…。
俺は久しぶりに保健室へ向かった。
:08/09/17 18:16 :N905i :☆☆☆
#721 [兎]
「よっ、まりちゃん!」
勢い良く保健室のドアを開け、元気に挨拶。
「岸本くんっ!?」
俺の顔を見て驚いたように声をあげると、小走りで近寄ってきて俺の手を引きドアの鍵を閉めた。
「どーしたの?」
「どーしたの?じゃないわよ岸本くん!
なんでこないだ…」
まりちゃんは声をひそめて話しだす。
:08/09/17 18:19 :N905i :☆☆☆
#722 [兎]
「こないだ?」
なんのことかわかってはいたが、俺はすっとぼけた。
「…っ…椅子に縛りつけたまま出てったでしょ!?」
「あ〜あれ!」
「なんで戻ってきてくれなかったのよ!?」
「戻ってきたぜ?」
「えっ?」
:08/09/17 18:23 :N905i :☆☆☆
#723 [兎]
「戻ってきたらまりちゃん他の奴とヤッてたから邪魔しちゃ悪りぃかと思って」
「あ、あれは…」
「すげー乱れてたろ?
声廊下まで丸聞こえ。ひひひっ」
「うそ…そんなに…?」
やはり俺だと気付いてなかったようだ。
まりちゃんは顔を真っ赤に染め両手を頬に当て恥ずかしそうにしゃがみ込んだ。
「なぁ、保健室で生徒とヤッてたこと黙っといてやるから頼まれ事してくんね?」
:08/09/17 18:25 :N905i :☆☆☆
#724 [兎]
「え!?そんなの無理…」
「悪い条件じゃねーと思うけどな?」
「でも、彼でしょ…?
本当にこれ着なきゃダメなの…?」
「似合うと思うぞ!」
「ほ、ほんと?ほんとに似合う!?
岸本くんがそー言うなら着てもいい、かな…?」
衣裳を渡すとまりちゃんは、ほわっと嬉しそうに笑った。
教室に入ると佐藤がいない。なぜか胸騒ぎがして廊下に出たところで
「岸本くんっ!」
誰かに呼び止められた。
:08/09/17 18:28 :N905i :☆☆☆
#725 [兎]
「佐藤くんなんだけど…」
振り返ると不安そうな顔をした委員長の姿。
「佐藤がどうかしたのか?委員長」
「さっき…不良グループの子たちに連れて行かれたんだけどどーしよう?」
「どこ行った!?」
「たぶん屋上…」
委員長の言葉を頼りに屋上に向かう。
:08/09/17 18:30 :N905i :☆☆☆
#726 [兎]
「絵ばっか描いててキモイんんだよ」
「こっち来ないでっ」
「ちょっと鈴、これ見て!」
「どーしたの雪?」
「こいつこんなの描いてんだけど」
「どれ?うわっ…」
「エロゲだけがお友達なんだよねー?
ちょーキモイっつーの!!」
:08/09/17 18:33 :N905i :☆☆☆
#727 [兎]
屋上のドア越しに交互に聞こえる女の声。
確かに佐藤はオタクでエロイ絵描いてるけど、なんだか居たたまれない気持ちになる。
「やめて、返してよ…」
「こっちくんなデブ!!」
はぁ…しょーがねぇな。
屋上のドアを開け放ち、声を低くしてすごむ。
「お前ら何やってんだよ」
:08/09/17 18:34 :N905i :☆☆☆
#728 [兎]
「き、岸本先輩っ!?」
「ちがっ、これは…」
屋上にいたのは見たことない女生徒。
後輩だろう二人は口々に言い訳を始める。
「ドア越しにお前らの声全部聞こえてた」
「いや、だから…鈴もなんか言ってよ!」
「え?あ、これはその…」
:08/09/17 18:41 :N905i :☆☆☆
#729 [兎]
「チッ、どーでおいいけどそれ返してくれる?」
地面に丸くなり腹の下で大事そうにノートを抱える佐藤に目をやった。
「岸本先輩こんなのと友達なのっ!?」
「ねぇ雪、こいつに手出すのヤバくない?」
「それは…でも鈴っ!」
「あたし嫌だよ?
岸本先輩敵にまわすの」
目の前で繰り広げられる小声のやりとり。
全部丸聞こえだ、あーうぜぇ…。
:08/09/17 18:43 :N905i :☆☆☆
#730 [兎]
「佐藤来い、行くぞ!」
二人を無視して佐藤に声をかけるとムクッと起き上がり鈴と雪、二人の間を通り俺の前にやって来た。
「岸本くん」
「ほら行くっ…ぞ…?」
俺の顔を見上げるメタボ佐藤の顔はなぜか晴れ晴れしている。
こいつイジメられてたんだよな?
:08/09/17 18:45 :N905i :☆☆☆
#731 [兎]
「助けにきてくれてありがとう岸本くん…」
「いやいや、え?
なんでそんなしょんぼりしてんだよ?」
佐藤は助けられたことに不満があるのか、少し口を尖らせた。
「え?そんなことないよ!!」
焦って取りつくろうメタボ佐藤の態度に少しカチンときた。
「なんか不服なわけ?」
:08/09/17 18:48 :N905i :☆☆☆
#732 [兎]
「不服って言うか、気持ち良かったって言うか…。
ぐふっ、ふふふ」
思い出し笑いかよ、気持ち悪りぃな。
両手を口の前に持ってきてぐふぐふ笑うメタボを見て、助けなきゃ良かったって思った俺は酷いだろうか?
「僕ね…」
メタボは、聞いても無いのに話しだした。
>>716-732更新分
:08/09/17 18:54 :N905i :☆☆☆
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194