・・万華鏡・・
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#92 [果樹]
この人、上條先輩とはついこの間ここで出会った。
私がいつものごとく冴木先輩を見ていたら、いきなり写真を撮られ「ええ写真が撮れたわ!」とへらっと笑った上條先輩。
それからというもの毎朝上條先輩はここに来て、写真を撮っては、私の至福の一時を邪魔してくれる。
「涼ちゃんてさーいっつもここから滉太のこと見とるよな」
:08/06/03 05:46
:P902iS
:☆☆☆
#93 [果樹]
上條先輩は私の隣にきて、柵に寄りかかるようにしてこちらを見る。
滉太か・・・。
いいなぁ冴木先輩のこと呼び捨てに出来て。
「そして先輩はそんな私をいつも撮ってますよね」
「はははー。ばれたか」
少し睨むが上條先輩は気にしてないようにまたへらっと笑う。
:08/06/03 05:47
:P902iS
:☆☆☆
#94 [果樹]
「いつか盗撮の容疑で訴えますから」
「それはあかーん!堪忍してやぁ」
顔の前で両手を合わせてお願いする上條先輩。
私はなんだかおかしくて笑ってしまった。
「ふふっ」
すると先輩は片目だけ開けてそろりと私を見ると手を下ろしてまた柵に寄りかかった。
:08/06/03 05:48
:P902iS
:☆☆☆
#95 [果樹]
「そないに好きやんなら声かけれたらええのに」
先輩の言葉につい表情が曇る。
「無理ですよ。取り巻きの方々がすごい怖いって噂ですし。私は冴木先輩を見れるだけでいいんです」
私は校門に目を向けて答える。
「せやけどー。俺らもうすぐ卒業やで?」
「・・・・・・」
:08/06/03 05:49
:P902iS
:☆☆☆
#96 [果樹]
そんなの分かってる。
3月になれば先輩は卒業して、この学校を去ってしまう。
そしたらもう先輩を見ることは出来ない。
でも・・・・。
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音で私は現実に引き戻された。
:08/06/03 05:49
:P902iS
:☆☆☆
#97 [果樹]
「あ、私もう行かなきゃ!先輩さようならっ」
私は上條先輩から逃げるように渡り廊下を下りて教室に向かった。
――――――――・・・・
はーぁ。授業が耳に入ってこない。
上條先輩があんなこと言うからいけないんだ!
:08/06/03 05:51
:P902iS
:☆☆☆
#98 [果樹]
人が幸せに浸ってたって言うのに。
私は授業を聞く気になれず、窓の外に目を向けて先生の言葉を右から左へ流すことにした。
窓の外には校庭が見えてグラウンドではサッカーをしている人たち。
ん・・・?
んん・・・!?
:08/06/03 07:48
:P902iS
:☆☆☆
#99 [果樹]
窓にかじりつくように校庭を見るとそこには冴木先輩の姿が。
先輩のクラス、この時間体育だったんだぁ!
授業中にも見れるなんてすっごい幸せ!
冴木先輩を目で追っていると金髪の髪が視界に入ってきた。
ん?あれは上條先輩!?
あ、ずるい!
:08/06/03 07:49
:P902iS
:☆☆☆
#100 [果樹]
私の視線の先には冴木先輩と肩組んで笑いあってる上條先輩の姿。
ううう、いいなぁ。
私が触れられない冴木先輩にああも簡単に触るなんて罰あたりなっ!
私は眉間に皺を寄せて、上條先輩が呪われるように念を送った。
:08/06/03 07:51
:P902iS
:☆☆☆
#101 [果樹]
そんなことをしている間に授業は終わっていた。
――――――――・・・・
私が冴木先輩を好きになったのは一年生の時。
まだ入学したての私は、校内で迷ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・
ここはどこなのよー!
:08/06/03 07:52
:P902iS
:☆☆☆
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