・・万華鏡・・
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#16 [果樹]
目の前のこいつは、木田猛。

中学からつるんでる奴で、明るくていい奴なんだ。

高校が一緒なのは知ってたけどまさかクラスまで一緒だとは・・・。

「“いたの?”じゃねー!俺はなぁ聞きたくもねぇジジババの話を延々と1時間も聞かされたんだぞ?」

「あー悪かったって」

煩い猛を俺は適当にあしらう。

⏰:08/05/29 05:16 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#17 [果樹]
「つかさーお前始業式の間どこにいたんだ?」

切り替えの早さが猛のいいところだ。

「どーせどっかでサボってたんだろ?」

「あー・・・まぁな」

俺の頭の中に少女の顔が浮かぶ。


「なんだなんだ?なんか楽しいことでもあったのか?」

「あったところでお前には教えてやらねーよ」

⏰:08/05/29 05:18 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#18 [果樹]
「なんだよー。千晃のいけずぅ」

ベッと舌を出すと猛は気色悪い声をだした。

「やめろ。気持ち悪い」

俺は猛から遠退くように椅子の背持たれに身体を預ける。


「あ、つーか聞いて聞いて。耳より情報♪」

「耳より情報?」

「おぅ!聞きたい?」

⏰:08/05/29 05:19 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#19 [果樹]
猛は目を爛々と輝かせて聞いてきた。

「つーか話したいんだろ?」

にひひと笑う猛。
これは話したくてうずうずしている顔だ。


「それがさー今年の新入生にすんげー美少女がいるらしーんだ!」

「美少女?くだらねぇ」

女ってゆーのはどうも煩くて敵わない。

⏰:08/05/29 05:20 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#20 [果樹]
「まぁそう言うなって。俺もチラッとしか見てねぇんだけど確かにあれは美少女だった!」

「ふーん」

「黒髪サラサラの可愛い子だったぜ」

「黒髪ねぇ」


一瞬だけ桜の下で出会った少女が脳裏よぎった。

まさかな・・・。

⏰:08/05/29 05:21 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#21 [果樹]
「ん?どした」

「いや・・・なんでもねぇ。」

「ふーん。あ担任きた。そんじゃまた後でな!」


猛は自分の席に戻っていった。

⏰:08/05/29 05:22 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#22 [もも]
次の日

猛と昼飯を食った俺は、昼寝のために桜の木のところまでやってきた。


「あ」「あ」


昨日と同じ場所にこれまた昨日と同じ少女がいた。


「昨日はドーモ」

「こちらこそ」

俺は軽く挨拶をして、また昨日と同じところに寝転んだ。

⏰:08/05/29 13:03 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#23 [もも]
「随分この桜が気に入ってるみたいね」

少女が桜を見上げながら言う。

「あ?あーまぁな」

少女の問掛けに俺は曖昧な返事を返す。


ちらりと少女を見るとまた本を読んでいた。

「また詩読んでんのか?」

「うん!」

満面の笑みで答える少女。

⏰:08/05/29 13:04 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#24 [もも]
「本当に好きなんだな。その本」

「え?」

「昨日も同じの読んでただろ?」

俺の言葉に少女はにっこりと微笑んだ。

「覚えててくれたんだ」

「べ、別に・・・」

俺は何だか顔が赤くなっている気がして寝返りをうって少女に背中を向けた。

⏰:08/05/29 13:04 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#25 [もも]
「そんなに好きなのか?」

俺は背中を向けたまま聞く。

「うーん・・・どうだろ?共感出来るの。だからつい読んじゃって」

「ふーん」

少女の顔は見えなかったが声は何だか寂しそうだった。



キーンコーンカーンコーン

⏰:08/05/29 13:05 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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