・・万華鏡・・
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#106 [果樹]
「着いたー!!」
教室の上には“理科室”の文字。
間違いなくここは理科室。
私が一人でばんざいをしていると、男の人がまたクスクス笑った。
「ん、良かったね」
笑った顔はあまりにも綺麗で、ついまたみとれてしまう。
:08/06/03 07:57
:P902iS
:☆☆☆
#107 [果樹]
「じゃあ俺はこれで。勉強頑張って」
そう言って男の人は、私に手をひらひらと振ってから歩き出した。
「あ、あのお名前は?」
私がその後ろ姿に声をかけると男の人は少し振り向いてにこっと笑うと、「冴木滉太。またね神田涼子ちゃん♪」と言って歩いて行ってしまった。
:08/06/03 07:59
:P902iS
:☆☆☆
#108 [果樹]
私は、その後ろ姿を見送ってから理科室に入り、先生に謝って席についた。
前では先生が何か実験の説明をしていたが、私はさっき会った冴木先輩のことで頭がいっぱいだった。
冴木滉太先輩・・・。
緑のネクタイって事は二年生かぁ。
かっこよかったなぁ。
:08/06/03 11:28
:P902iS
:☆☆☆
#109 [果樹]
あ!そういえば私お礼言ってない!
うわー非常識な奴って思われたかも。
しかもまたねって・・・。
あれ?そういえば何で私の名前知ってたんだろう・・・?
結局、私が冴木先輩のことで頭がいっぱいな内に授業は終わった。
:08/06/03 11:30
:P902iS
:☆☆☆
#110 [果樹]
後で、その話を友達の由香にしたら「ノートに名前書いてあるからそれ見たんじゃない?」と言われた。
よくよく見てみると私のノートには“神田涼子”とご丁寧にふりがなまで振ってあった。
・・・・・・・・・・・・・・
その時の事を思い出して私はついふっと笑ってしまう。
:08/06/03 11:30
:P902iS
:☆☆☆
#111 [果樹]
瞼を閉じればあの時の様子が、鮮明に思い出せるから不思議だ。
一年の片想いか・・・。
ううん、もうすぐ二年だ。
長い長い片想い。
私はもう一度目を閉じる。
今は昼休み。
:08/06/03 11:31
:P902iS
:☆☆☆
#112 [果樹]
天気がいいため、私はこの渡り廊下で昼食をとり、今は寝そべって太陽の光を浴びている。
カシャッ
ん・・・?
「タイトルは『眠れる森の女子高生』でどやろ?」
カメラを手に、にひっと笑うのは上條先輩。
私は上体を起こし、隣に立っている上條先輩を見上げる。
:08/06/03 20:02
:P902iS
:☆☆☆
#113 [果樹]
「上條先輩。ネーミングセンス悪すぎです」
「えぇ!?そないな言い方酷いわ涼ちゃーん」
私がはっきり言うと上條先輩は顔を歪ませてしゃがみこんでしまった。
この人のこういうところは可愛いなー。
「なんですか?昼休みまで」
:08/06/03 20:03
:P902iS
:☆☆☆
#114 [果樹]
私が顔を伺うように覗き込むと、上條先輩は顔を上げ、また笑った。
「教室から涼ちゃんが見えてんやんかー。せやから飛んで来た♪」
「――――っ!!」
いきなりの言葉に私は戸惑い、顔が赤くなって行くのがわかる。
上條先輩って一見軽そうだけど、面白いしかっこいいから何気に憧れている人は多い。
:08/06/03 20:04
:P902iS
:☆☆☆
#115 [果樹]
そんな人にいきなり笑顔で、あんな事を言われたら誰だって顔が赤くなる。
「あれ?涼ちゃん顔赤いで?熱でもあるんちゃう?」
「へ?あ・・・いや大丈夫です」
あなたのせいです・・・。
そしてお願いだからそれ以上近付かないでー!!
:08/06/03 20:05
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:☆☆☆
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