・・万華鏡・・
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#225 [果樹]
先生は嫌味で聞いてきたのかもしれないが、私はその言葉に腹立たしさを感じることもなく、こくこくと首を縦に振るだけしか出来なかった。
「そっかそっか♪じゃあまずは・・・行っとく?」
うんうんと嬉しそうに先生は頷くと、ある方向を指差して歯を見せて笑った。
先生が指差す方を見ると、“ボーリング”と書いてあった。
:08/06/07 19:31
:P902iS
:☆☆☆
#226 [果樹]
.
――――――――・・・・
「きゃー!!」
全て倒れたピンに感激した私は、つい大きな声で叫んでしまった。
「おお!うまいうまい」
先生は椅子に座って私の方を見ながら拍手をした。
「もう一回投げていい?」
私は先生の方に振り返って、興奮が冷めやらぬうちに言葉に出す。
:08/06/07 19:32
:P902iS
:☆☆☆
#227 [果樹]
「お好きにどうぞ」
「やったぁ」
先生は私を見てクスクス笑っていたが、私は万歳をして喜んだ。
ゴロゴロゴロ・・・ガコーン
「あーおしいっ」
8本しか倒れなかったピンを見て、私は眉尻を下げる。
しかも奥の両端が残ってしまったからどちらかに絞らないと倒せない。
:08/06/07 19:32
:P902iS
:☆☆☆
#228 [果樹]
「じゃあ俺がスペアとってやるよ」
「え?」
先生が椅子から立ち上がり、私の方に来て肩をポンっと叩いた。
「まぁ見てなって♪」
そう言って先生は自分のボウルをタオルで研くと位置について構えた。
ゴロゴロゴロ・・・ガコーン
「先生すごーい!」
:08/06/07 19:34
:P902iS
:☆☆☆
#229 [果樹]
私は感嘆の声と拍手を先生に向ける。
ピンは見事に二つ倒れた。
もちろんスペアだ。
「まぁな。てゆうかその先生っていうのやめない?」
椅子に座っていた私の方に向かって来ながら先生がいきなり口にする。
「え・・・じゃあ何て呼べば?」
「んー・・・」
:08/06/07 19:34
:P902iS
:☆☆☆
#230 [果樹]
椅子に座った先生に首を傾げて聞くと、先生は腕と足を組み、しばらく目を瞑ってから「総でいいよ」と言った。
「総?」
私は首を更に傾げて先生に言葉を返す。
「俺の名前が総一郎だから総。俺もつかさって呼ぶからさっ」
「はい」
にっこりと笑う先生、いや総に私も笑いかけ、お互い名前で呼ぶことを承諾した。
:08/06/08 01:21
:PC
:☆☆☆
#231 [果樹]
「そんじゃ投げるか」
そう言って立ち上がる総に私も心の中で“よし!”と言って立ち上がる。
「先生、じゃない総には負けませんよ?」
総を見上げて言う私に総はにやりと笑った。
――――――――・・・・
「総やっぱり強いですね!」
「ん?そうか?お前も初心者の癖にすごかったけどな」
:08/06/08 15:10
:P902iS
:☆☆☆
#232 [果樹]
充分ボーリングを遊んだ私たちは、ボーリング場を出ながら話す。
私が総の強さを話すと総はにやりと笑って顔を覗きこんできた。
「お世辞なら結構です」
「いやいやマジで♪」
プンっと顔を背けると総は白い歯を見せて笑った。
総のこの顔を見ると、なんだか本当に思えてくるから不思議だ。
:08/06/08 15:11
:P902iS
:☆☆☆
#233 [果樹]
「次はアレにするか」
「ビリヤード・・・ですか?」
「ああ」
総が指差す方向にはビリヤードの文字と台が並べてあった。
「私ビリヤードも初めてですよ?」
ここにあるものはきっと私にとって全部はじめてのものばかりだろう。
そう言うと総はにっと笑ってピースのサインを送ってきた。
:08/06/08 16:58
:P902iS
:☆☆☆
#234 [果樹]
「大丈夫だって♪俺が教えてやるから」
「はい!」
そういった総に私も笑って返事をして、ビリヤードの方に向かった。
――――――――・・・・
「くはーっ!遊んだなぁ」
「そうですね」
ビルを出てバイクに向かう途中、ニカッと笑う総に、私はクスクス笑う。
:08/06/08 17:00
:P902iS
:☆☆☆
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