・・万華鏡・・
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#352 [果樹]
「真理奈さぁ。なんか最近柴くんにストーカーされてない?」

今は廊下で友達の百合と話している。

「そうみたい」

私は窓の桟に肘をつき、手に顎を乗せて溜め息をつく。

「相当参ってるわね」

そんな私を見た百合は苦笑いを溢す。

⏰:08/07/08 00:20 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#353 [果樹]
「勘弁してほしーよ。毎日毎日、笹原笹原ってほんとうざったい!」

悪態をつく私に百合は紅一点、さっきの顔とは違い、今度はにこにこと嬉しそうに笑っている。

「真理奈にはいい変化なんじゃないの?」

「何それ」

百合の言っている意味が分からず聞き返すと、百合は更ににこっと笑って、「そのまんまの意味よ」といって教室の中に入っていってしまった。

⏰:08/07/08 00:22 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#354 [果樹]
いい変化・・・?
あいつに追われることのどこがいい変化?

「あ!笹原ー」

百合の言葉に頭を悩ましていると廊下の向こうから呼ばれた。

来た。今一番会いたくない奴ナンバー1が!!


「何ですか?柴浦せんせ」

私は、顔に貼りつけたような笑顔で柴浦に対応する。

⏰:08/07/10 07:05 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#355 [果樹]
「そんな他人行儀な」

「他人ですから」

相変わらずうざいなこいつ。

「今日は授業出る気になったの?」

「先生には関係ないと思いますが?」

「冷たっ!先生泣いちゃうよ?」

⏰:08/07/10 07:06 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#356 [果樹]
相手をしてるだけ時間の無駄に思えてきた私は、柴浦を無視して柴浦とは反対方向に歩く。

「あ、ちょっと笹原どこ行くの?笹原ー?」

後ろでは柴浦がしつこく名前を呼んでいたけど、そんなのは無視。

私は屋上へと繋がる階段を上った。


――――――――・・・・


カチャッ・・キィ

⏰:08/07/10 07:06 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#357 [果樹]
鉄製のちょっと重たい扉を開いて屋上に出ると、空は相変わらずの快晴で、とても気持ちが良かった。

私はいつも通り寝転び目を閉じる。

なんでみんなは授業なんかに出る気になるんだろうとふと思ってしまう。

こんなに風も気持よくて、暖かいのに。

そんなことを思ってると屋上の扉がゆっくりと開き、人が出てきた。

⏰:08/07/10 07:07 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#358 [果樹]
「やっぱりここにいた」

来たのは柴浦だった。

私は、うっすらと開けた目からその姿を確認してまた目を閉じる。

「なー笹原。授業出れば?」

私は寝たふりを決めこむ。

「笹原笹原笹原ー!」

耳元でいきなり大声で名前を連呼されたせいでキーンと耳の中で音が反響する。

⏰:08/07/13 22:17 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#359 [果樹]
「煩いんですけど」

上体を起こし柴浦を睨む。

「授業出れば?」

「嫌です」

「何で?」

「・・・・・・・」

最近この繰り返しばかりな気がする。

「この間の男と別れてからだよな。お前が授業に出なくなったの」

⏰:08/07/13 22:18 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#360 [果樹]
こいつ・・・!

柴浦を今までにないくらい鋭い目付きで睨んでからにっこりと口元で笑みを作る。

「柴浦先生。一つ忠告してあげます。人の心の中にズカズカと土足で踏み込むと痛い目に合いますよ?」

それだけ言って私は柴浦を置いて屋上を後にした。


――――――――・・・・


「よっ!」

⏰:08/07/13 22:19 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#361 [果樹]
うざいの言葉しか思いつかない私は目を瞑ったまま今、声をかけてきた奴に背中を向ける。

「無視すんなよ。寂しいだろー?」

トサッと音がして声が近くに聞こえる。

柴浦が私の横に腰を下ろしたのだろう。

「なぁ笹原?授業出ない?」

またこの繰り返しか。

⏰:08/07/13 22:19 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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