・・万華鏡・・
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#357 [果樹]
鉄製のちょっと重たい扉を開いて屋上に出ると、空は相変わらずの快晴で、とても気持ちが良かった。
私はいつも通り寝転び目を閉じる。
なんでみんなは授業なんかに出る気になるんだろうとふと思ってしまう。
こんなに風も気持よくて、暖かいのに。
そんなことを思ってると屋上の扉がゆっくりと開き、人が出てきた。
:08/07/10 07:07
:P902iS
:☆☆☆
#358 [果樹]
「やっぱりここにいた」
来たのは柴浦だった。
私は、うっすらと開けた目からその姿を確認してまた目を閉じる。
「なー笹原。授業出れば?」
私は寝たふりを決めこむ。
「笹原笹原笹原ー!」
耳元でいきなり大声で名前を連呼されたせいでキーンと耳の中で音が反響する。
:08/07/13 22:17
:P902iS
:☆☆☆
#359 [果樹]
「煩いんですけど」
上体を起こし柴浦を睨む。
「授業出れば?」
「嫌です」
「何で?」
「・・・・・・・」
最近この繰り返しばかりな気がする。
「この間の男と別れてからだよな。お前が授業に出なくなったの」
:08/07/13 22:18
:P902iS
:☆☆☆
#360 [果樹]
こいつ・・・!
柴浦を今までにないくらい鋭い目付きで睨んでからにっこりと口元で笑みを作る。
「柴浦先生。一つ忠告してあげます。人の心の中にズカズカと土足で踏み込むと痛い目に合いますよ?」
それだけ言って私は柴浦を置いて屋上を後にした。
――――――――・・・・
「よっ!」
:08/07/13 22:19
:P902iS
:☆☆☆
#361 [果樹]
うざいの言葉しか思いつかない私は目を瞑ったまま今、声をかけてきた奴に背中を向ける。
「無視すんなよ。寂しいだろー?」
トサッと音がして声が近くに聞こえる。
柴浦が私の横に腰を下ろしたのだろう。
「なぁ笹原?授業出ない?」
またこの繰り返しか。
:08/07/13 22:19
:P902iS
:☆☆☆
#362 [果樹]
:08/07/13 22:56
:P902iS
:☆☆☆
#363 [果樹]
「出ません」
「じゃあ恋愛すれば?」
いつものように言葉を返すといつもと違う言葉が返ってきた。
“恋愛”
それは今の私には重く痛い言葉だった。
「当分恋はしないって決めたんです」
そう、恋なんてしない。
:08/07/16 21:55
:P902iS
:☆☆☆
#364 [果樹]
恋なんて痛みしかない。
辛さしか知らない。
幸せになれないのなら恋なんてしたくない。
「あの男のために人生棒に振るのか?」
「柴浦先生」
私は体を起こして柴浦の方を見る。
「何かな?不良少女の笹原さん?」
柴浦は意地悪そうな顔を私に向ける。
:08/07/16 21:55
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:☆☆☆
#365 [果樹]
「もう私につきまとわないでで下さい」
「いやだ」
きっぱりと言った私に柴浦は子供みたいな言葉を返す。
「なぁ笹原」
柴浦の言葉なんて聞きたくなくて私は柴浦に背中を向けて体育座りをして膝に顔を埋める。
:08/07/16 21:56
:P902iS
:☆☆☆
#366 [果樹]
「お前が一生恋愛をしなくてもきっと相手の男は恋愛をするぞ?それもたくさん」
煩いうるさいウルサイ!
そんなの言われなくてもわかってる。
他に女がいるって知ってた。
でも・・・それでもあいつのことが大好きで、好きって気持ちは止められなかった。
:08/07/16 21:56
:P902iS
:☆☆☆
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