・・万華鏡・・
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#407 [果樹]
私が入った後、柴浦も入り、後ろ手でドアを閉めた。

私は何で柴浦が教室に来たのかもわからないし、何でここに連れてきたのかもわからなくてとりあえず頭が混乱していた。

じっと柴浦が見つめるので私も何となく柴浦を見ていた。

気まずいはずの沈黙がこの時はなんとなく心地好く感じた。

⏰:08/08/05 19:06 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#408 [果樹]
「何にもされてないか?」

先に口を開いたのは柴浦だった。

「あ・・うん。大丈夫・・」

私は柴浦から目をそらし自分の体を見渡す。

「そうか」

柴浦がふぅっと息を吐いた気がして少し顔を上げるとどこか安心したような柴浦の顔があった。

⏰:08/08/05 19:06 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#409 [果樹]
その顔に少しドキッとしてしまったのはきっと間違いではないと思う・・・。

「お前さぁもっと警戒心持てば?」

近くにあった机に軽く腰をかけた柴浦がいきなりそんなことを口にした。

「は?」

「お前は無防備すぎる!」

こんな感じで話は冒頭に戻る訳で・・・。

⏰:08/08/05 19:07 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#410 [果樹]
「何いきなり・・・」

つい眉間に皺が寄る。

「お前に隙があるからアイツにだって襲われそうになったんだろ?」

この時、私の中で何かのスイッチが入ってしまった。
「はぁ?!柴浦にそんなこと言われる筋合いないし」

「あるね」

⏰:08/08/05 19:07 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#411 [果樹]
私の言葉に柴浦がすかさず言葉を返して来た。

「ない」

「ある」

「ない!」

あるかないかっていう下らない言い合いが続く。

どちらも意地になっていて止める気配なんてない。

⏰:08/08/05 19:08 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#412 [果樹]
バチバチバチと火花が散る中、柴浦が溜め息をついた。

「あるよ。好きな女が無防備すぎたら不安になんだろ?」

「な・・・・・・・は?」

那覇?
いやいや違う違う。

今柴浦はなんていった?

好きな女?

⏰:08/08/08 21:05 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#413 [果樹]
「誰が誰の好きな女?」

思わず思ったことが口から出てしまった。

「お前が俺の好きな女」

「冗談でしょ・・?」

“冗談”だったらよかった。

でも私を見る柴浦の目は真剣で冗談なんて言葉で誤魔化せないことがわかった。

⏰:08/08/08 21:06 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#414 [果樹]
「何・・で?いつから?どうして・・・?」

頭が混乱する。

「何でつっても人を好きになるのに理由なんかないだろ。ただ泣いてるお前を守りたいって思った。それだけだ」

顔が熱い。
鼓動が高鳴って心臓が破裂しそう。

「かっ・・・帰る!」

⏰:08/08/08 21:07 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#415 [果樹]
私は柴浦が持ってきてくれた私の鞄を掴んで逃げるように視聴覚室を出た。


―――――――――・・・・


「はぁはぁ・・・」

走って校舎を出てきたせいで息切れが激しい。

私は息を整えながら柴浦が言った事を頭の中で繰り返していた。

⏰:08/08/08 21:08 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#416 [果樹]
お前が俺の好きな女――

人を好きになるのに理由なんかない――

ただ泣いてるお前を守りたいって思った――


「なんで・・・」

何で柴浦の事ばっかり考えてるのあたし・・・。

「はぁ・・・・」

⏰:08/08/08 21:10 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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