・・万華鏡・・
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#447 [果樹]
本当に素直になってもいいの・・?

泣いてもいい・・・?

優しく頭を撫でる手に促されるように私は静かに涙を流した。

―――――――――・・・・

「柴浦と付き合うことになったーーーぁ?!」

「だから声が大きいってば!」

⏰:08/08/31 00:30 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#448 [果樹]
屋上へと続く階段の踊り場に百合の声と私の声が響く。

でも百合が驚くのも無理はない。

昨日の今日でいきなり“私たち付き合います”なんて報告をされたら誰だって驚くはずだ。

だって柴浦と付き合う決心をしたのは、昨日私が泣いたあの保健室でなのだから・・・。

⏰:08/08/31 00:31 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#449 [果樹]
―――――――――・・・・

「落ち着いたか?」

「ん・・・」

柴浦は私が泣き止むまでずっと頭を撫でてくれていた。

「ほら」と言って渡されたのは濡れタオル。

泣いて目が腫れた私のために柴浦が用意してくれたのだ。

⏰:08/09/08 02:00 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#450 [果樹]
「ありがと・・・」

それを受け取り、私は泣いて熱った目元に濡れタオルを当てがう。

♪〜・・・♪〜・・・

そんな時室内に携帯の着信が鳴り響いた。
鳴ったのは柴浦の携帯。

ゴソッとポケットを探り携帯を取り出して着信画面を見る柴浦の顔が少し歪む。

⏰:08/09/08 02:01 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#451 [果樹]
「出ないの?」

いつまでも鳴り響く着信音。
なかなか出ようとしない柴浦。

「ああ・・・悪い」

私が聞くとまるで覚醒したかのようにハッとして、バツが悪そうに柴浦は私に背中を向けて電話に出る。

「・・・もしもし?」

⏰:08/09/08 02:02 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#452 [果樹]
私はタオルを少しずらして電話中の柴浦の背中を見る。

「わかってるよ。用件は何だ?」

あ・・・ちょっと不機嫌。

『・・・・・でよ。あの時・・・・謝る・・・・・』

女の人・・・?

「今更だな。別れたいって言ったのはそっちだろ?」

⏰:08/09/08 16:36 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#453 [果樹]
『・・・もう一回・・・・まだ・・きなの・・・忘れ・・・・』

「無理だ。俺はもう忘れた。用件がそれだけなら切るぞ」

『・・・待って・・・要!』

プツッ・・ツーツー

女の人の叫び声は携帯の無機質な音によって遮られた。

「大丈夫なの・・・?」

「ん?あぁ、悪かったな」

⏰:08/09/08 16:38 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#454 [果樹]
私の声に気付き柴浦がこちらを向く。
その手に携帯はもう握られてなかった。

「昔の・・・彼女さん?」

「え?」

「話声が聞こえたから・・・」

気まずそうな顔をする柴浦。

言ってはいけないと思いつつも、私の口が止まることはなく何故か次から次へと言葉が出てくる。

⏰:08/09/08 16:38 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#455 [果樹]
「よかったじゃん。ヨリ戻したいって話なんでしょ?戻してあげなよ。元カノさん必死だったし。柴浦もいい年なんだからいい加減身を固めたり・・・」

バンッ!

私の止まることのなかった口は柴浦が私の横の壁をおもいっきり叩いた音によってようやく止まる。

「俺はお前が好きなんだよ。俺の気持ちが迷惑だったらそう言え。こんな遠回しにいってんじゃねぇ・・・」

⏰:08/09/08 16:39 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#456 [果樹]
最後の方は聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声が私の耳に届いた。

「ちゃんと冷やせよ」

それだけ言うと柴浦は私の頭をぽんぽんと軽く叩いて保健室を出ていった。

「・・・・・・・」

残された私は暫く放心状態のまま固まっていたがハッとして私はすぐ柴浦の後を追い掛けたがもう姿はなかった。

⏰:08/09/08 16:40 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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