・・万華鏡・・
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#96 [果樹]
そんなの分かってる。
3月になれば先輩は卒業して、この学校を去ってしまう。
そしたらもう先輩を見ることは出来ない。
でも・・・・。
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音で私は現実に引き戻された。
:08/06/03 05:49
:P902iS
:☆☆☆
#97 [果樹]
「あ、私もう行かなきゃ!先輩さようならっ」
私は上條先輩から逃げるように渡り廊下を下りて教室に向かった。
――――――――・・・・
はーぁ。授業が耳に入ってこない。
上條先輩があんなこと言うからいけないんだ!
:08/06/03 05:51
:P902iS
:☆☆☆
#98 [果樹]
人が幸せに浸ってたって言うのに。
私は授業を聞く気になれず、窓の外に目を向けて先生の言葉を右から左へ流すことにした。
窓の外には校庭が見えてグラウンドではサッカーをしている人たち。
ん・・・?
んん・・・!?
:08/06/03 07:48
:P902iS
:☆☆☆
#99 [果樹]
窓にかじりつくように校庭を見るとそこには冴木先輩の姿が。
先輩のクラス、この時間体育だったんだぁ!
授業中にも見れるなんてすっごい幸せ!
冴木先輩を目で追っていると金髪の髪が視界に入ってきた。
ん?あれは上條先輩!?
あ、ずるい!
:08/06/03 07:49
:P902iS
:☆☆☆
#100 [果樹]
私の視線の先には冴木先輩と肩組んで笑いあってる上條先輩の姿。
ううう、いいなぁ。
私が触れられない冴木先輩にああも簡単に触るなんて罰あたりなっ!
私は眉間に皺を寄せて、上條先輩が呪われるように念を送った。
:08/06/03 07:51
:P902iS
:☆☆☆
#101 [果樹]
そんなことをしている間に授業は終わっていた。
――――――――・・・・
私が冴木先輩を好きになったのは一年生の時。
まだ入学したての私は、校内で迷ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・
ここはどこなのよー!
:08/06/03 07:52
:P902iS
:☆☆☆
#102 [果樹]
理科室はどこ?
っていうかここはA棟なの?B棟なの?
もーどっちよー!?
どこに行ったらいいかもわからない私は廊下のど真ん中で立ち往生。
さっきから同じ場所を行ったり来たりしている。
うちの学校はA棟もB棟も同じ造りをしていて、渡り廊下で繋がっている。
:08/06/03 07:53
:P902iS
:☆☆☆
#103 [果樹]
A棟に一、二年生の教室があって、B棟に三年生の教室と特別教室があるらしいが、外見が同じすぎてわけがわからない。
途方に暮れた私は、とりあえずまた歩くことに。
一時間さ迷い続けたらどうしよう・・・。
そんなことを思いながら歩いているといきなり後ろから声が聞こえた。
「あれ?迷子がいる」
:08/06/03 07:54
:P902iS
:☆☆☆
#104 [果樹]
天の助けだ!と思いばっと後ろを振り向くと、そこにいたのは、緑のネクタイを締めた綺麗な男の人。
男の人に綺麗って言葉は変かもしれないけど、でも本当に綺麗で、纏っているオーラが違う。
私がみとれていると男の人はクスッと笑った。
「どうしたの?迷子じゃないの?」
「へ?あっはい!迷子です!」
:08/06/03 07:55
:P902iS
:☆☆☆
#105 [果樹]
私がシャキンと背筋を伸ばし直立で答えると、男の人はまたクスクスと笑い出す。
「そんなに大きな声でカミングアウトしなくても」
あ・・・。
私は何だか急に恥ずかしくなった。
「どこに行きたいの?」
目にうっすら涙を溜めて聞いてきた男の人に、「理科室です!」と言うと「ん、じゃあおいで」と手招きをされたので、私は素直についていった。
:08/06/03 07:57
:P902iS
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