●S×S〜sugar×spice〜番外編●
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#81 [桃色◆OQUMeZqegU]
潤んだ視線が洋介の姿を歪ませた‥

次の瞬間

「け い た い っ!」
手の平を上下に振りながら、この距離では有り得ない音量で放たれた四文字。

肩がびくついて思わずまばたきを繰り返してしまう。

「今ならただで教えてやるよ!5秒以内に携帯よこせ」

横暴な洋介の言葉に、条件反射で一瞬眉間にシワを寄せたがすぐに思い直すことになった。

⏰:08/08/24 22:50 📱:SH706i 🆔:2CrvxLfE


#82 [桃色◆OQUMeZqegU]
 


‥あの洋介の頬が、わずかにだけど赤いのだ。



それにつられてあたしまで顔が熱くなる‥



何よ‥
それも計算のうち!?

「‥4‥3‥」

考えてるうちにもカウントダウンは始まっていて、慌ててポケットから携帯を取り出し投げ付けるように洋介に渡す。

⏰:08/08/24 22:51 📱:SH706i 🆔:2CrvxLfE


#83 [桃色◆OQUMeZqegU]
ニカーッと笑ってあたしの携帯を握り締める洋介。

予想外の反応に、戸惑いながらも高鳴るあたしの心臓‥

いつもは目障りでしかない八重歯も、この時ばかりは愛おしく思えた。



そんな笑顔‥反則だ‥!

―ドクドクドクドク‥

.

⏰:08/08/24 22:53 📱:SH706i 🆔:2CrvxLfE


#84 [桃色◆OQUMeZqegU]
 


心拍数が尋常じゃない。

こんなのいくつ命があっても足りないよ!



これ以降、あたしはくったくなく笑う洋介の笑顔を

“命懸けの笑顔”

と心の中でだけこっそり名付けた。

⏰:08/08/24 22:53 📱:SH706i 🆔:2CrvxLfE


#85 [桃色◆OQUMeZqegU]
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こうして無事?アイツのけーばんもメアドも手に入れる事ができたあたしだったけど‥

いまいち恋とは何かがわからないでした。

だけど洋介からメールが届くたび、それがどんなに下らない内容でも一喜一憂している自分が、少女漫画のヒロインと重なり恥ずかしくなることはあった。

もちろんあたしは背中に花なんか背負えないけど。

⏰:08/08/25 22:09 📱:SH706i 🆔:2TK0Lixc


#86 [桃色◆OQUMeZqegU]
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『さっき走ってたら虹が出てた』


衣更えをして間もない頃‥

洋介のメールで目が覚めたあたしは寝ぼけ眼で添付ファイルを開いてみる。

⏰:08/08/25 22:10 📱:SH706i 🆔:2TK0Lixc


#87 [桃色◆OQUMeZqegU]
そこには朝焼けでオレンジ色に染まった空に、控えめだけどその存在を認めるには十分なほどの色彩を放った虹が小さくだけど弧を描いていた。


「き‥れい‥」


そのまま下へスクロールしていくと

『お前みたいじゃね?』

という言葉がニカッと歯を見せて笑う絵文字で締めくくられていた。

⏰:08/08/25 22:12 📱:SH706i 🆔:2TK0Lixc


#88 [桃色◆OQUMeZqegU]
 

‥あたし‥みたい?


疑問と一緒に浮かぶのは、洋介のあの“命懸けの笑顔”‥

思い出すだけでも胸が踊る。

その笑顔を噛み締めるため、布団の中に潜り込む。
 

あともう少し‥


まどろむあたしに携帯が寝るなとアラーム音を響かせる。

⏰:08/08/25 22:19 📱:SH706i 🆔:2TK0Lixc


#89 [桃色◆OQUMeZqegU]
「っくふぁ〜‥」

起きるか‥

カーテンを開けると外はもう明るくて、洋介がくれたメールの景色がどこか違う特別な場所に思えた。




洋介は今頃朝練か‥

朝練と言っても自主制なので、マネージャーは顔を出さなくてもいい。

今朝も瑞穂とバスに乗る。

⏰:08/08/25 22:20 📱:SH706i 🆔:2TK0Lixc


#90 [桃色◆OQUMeZqegU]
 


「あずちゃん、髪伸びてきたね。そのままのばすの?」

瑞穂の何気ない問い掛けに、内心ドキッとしてしまう。

「いやぁ、はは‥切りに行く時間なくてさぁ」

なんてごまかしてみたみたけど実は‥

伸ばしてみるのもありかな‥なんて‥

⏰:08/08/25 22:21 📱:SH706i 🆔:2TK0Lixc


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