【特別企画】1日限りの恋愛短編祭り!【投下スレ】
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#74 [◆EOLHvvAOaU]
一緒に居ればいるほど
素敵な事が増えてく
そんな時代はもう終わってしまったのかな…?
私も、もう30手前…
正直結婚に焦りを覚えている
けど結婚の『け』の字も出てこない
だから決めた。
「ね、雅也…。
結婚…しよ?」
:08/09/14 14:22 :812SH :☆☆☆
#75 [◆EOLHvvAOaU]
平然を装って言ったけど
本当は心臓が激しく波打っていて、その心臓音が雅也に聞こえないか
内心ハラハラしていた
でも、私は心の中で安心してたのかもしれない
“四年半も一緒にいるんだから!”とか
“タイミングを計ってるんだ”とか
そんな風に
雅也がプロポーズしない理由を勝手に決め付けていた
:08/09/14 14:23 :812SH :☆☆☆
#76 [◆EOLHvvAOaU]
だから雅也の言葉は
私を奈落の底へと突き落とした
「ごめん。無理だ」
たった一言で済まされた
私の一世一代の決心
その日から雅也とは
前の様で前みたくない
そんな見えない【溝】が出来てしまった気がする
:08/09/14 14:23 :812SH :☆☆☆
#77 [◆EOLHvvAOaU]
それから2ヶ月
全く生理が来なかったから産婦人科に来ていた
もともと生理は不順な方だったから2ヶ月来ないのは、ざらだった
「…またストレスかな」
暢気にそんな事を思っていた私に先生は
意外な一言を私に告げる
:08/09/14 14:24 :812SH :☆☆☆
#78 [◆EOLHvvAOaU]
「妊娠4ヶ月目に入ってますよ。なんでもっと早く来られなかったんですか??」
とその後も注意事項や
中絶するなら早い方がイイなど色々話してくれたけど
私の耳に先生の言葉は全く届かなかった
妊娠…?赤…ちゃ…ん?
:08/09/14 14:26 :812SH :☆☆☆
#79 [◆EOLHvvAOaU]
私は直接雅也の顔を見て話すのが怖くて
電話で妊娠の事実と
産む決意を告げた
雅也はただ「そっか」としか答えてくれなかった
産んでくれ。とも、産むな。とも言われなかった
:08/09/14 14:26 :812SH :☆☆☆
#80 [◆EOLHvvAOaU]
私の中で産む
と、決めていたから
雅也がなんと言おうと
どーでも良かった
けど…本当は
喜んでほしかったんだ
でも、もう無理なんだね
私達はその後一度も会う事もなく
数カ月が過ぎた頃
雅也から一通のメールが届いた
:08/09/14 14:27 :812SH :☆☆☆
#81 [◆EOLHvvAOaU]
記念日当日だった
いつも記念日は
毎回、同じ場所・同じ時間に待ち合わせて
馴染みの店で食事をする
これが毎年変わらない記念日の過ごし方だった
しかし…
雅也からのメールは…
:08/09/14 14:27 :812SH :☆☆☆
#82 [◆EOLHvvAOaU]
=======================今日バイト。終わるの夜だから、終わったら亜由美の家に行くよ。
=======================
というものだった
私は仕方なく出掛ける準備をやめて
コンビニに飲み物等を買いに行く事にした
コンビニに入ろうとした時、後ろから男に呼び止められ後ろを振り向く
:08/09/14 14:28 :812SH :☆☆☆
#83 [◆EOLHvvAOaU]
「あっ!やっぱり!
雅也の彼女の亜由美ちゃんだよね?」
呼び止めて来たのは
雅也の
バイト先の同僚だった
「あぁー!佐々木さん」
「雅也、デビュー決まったんだってね!おめでとう!!」
:08/09/14 14:29 :812SH :☆☆☆
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