【コラボ企画】秋のラノベ祭り投下スレ【withイラスト板】
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#335 [◆vzApYZDoz6]
>>333-334
『未確認惑星にて』
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『彼女』の正体は我々と同じ──?
その事に気付いた彼は…

⏰:08/11/03 21:54 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#336 [No.052◆vzApYZDoz6]
彼女は自分の運命を呪った。
今日は彼との待ち合わせがあるのに、なぜ自分がこんな目に合わなければならないのか。

窓から見える雨の勢いは依然として衰えず、やむ気配すら見せない。
この降り頻る雨の中、彼はまだあの場所で待っているのだ。

彼のためにも、何としてもこの状況を打破する必要があった。

周囲には武器になりそうな物もあるが、壁の向こうにいる者と自分とでは素早さが違いすぎる。
いや、恐怖に手がすくんで武器を握ることすらままならないだろう。

幸いは、向こうは恐らくまだ自分の存在に気付いていない事。

こちら側に出口は無いので、向こうが去っていくまで息を潜めて待つしかなかった。



(あーもう! なんでドアノブにゴキブリがいるのよ!)

殺虫剤を買っておけばよかったと後悔する彼女だった。

⏰:08/11/03 21:55 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#337 [◆vzApYZDoz6]
>>336
『家の中で』
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/125

早くしろ!
>>331で彼が待ってるぞ!

⏰:08/11/03 21:56 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#338 [No.053◆vzApYZDoz6]
俺はどれくらいの時間、こうしていただろうか。

いつまで待っても手に抱える彼女が息を吹き返すことはない。それは分かっている。

既に敵も味方もいないこんな場所でじっとしていた所で何もない。それも分かっている。

だが、立ち上がる気力が湧いてこなかった。

立ち上がり、今も戦っている仲間の元へ一刻も早く駆けつけなければならない。

頭ではそれを理解していても、最愛の女の変わり果てた姿を目の当たりにした俺の体は、言うことを聞こうとしなかった。

流れ出る涙は止まらない。
いくら流した所で意味はないというのに。

見上げると、壮大なステンドグラスが目に入った。
天使を模した女性が、色とりどりの光を透過して輝いている。
その向こうからは、地鳴りの音が響いていた。

俺は背中に生える翼に手を掛けた。

竜族の血を半分引く俺には、翼が片方だけ生えている。
両方ともに翼がある他の竜族には劣るが、翔ぶことはできる。

その翼を、渾身の力を込めて引きちぎった。
激痛に思わず声を上げたが、歯を食いしばって耐えた。

彼女を寝かせ、俺の翼を捧げる。
ステンドグラスに映る女性のように、光ある場所へ飛び立つために。

翼を無くした苦痛によがろうとする体を押さえつけて立ち上がる。
戦いの音はまだ響いている。
翼が無くても、俺はまだ戦わなければならない。

最後に彼女を一瞥し、俺は仲間の元へ駆けていった。

⏰:08/11/03 21:57 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#339 [◆vzApYZDoz6]
>>338
『光へ…』
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/126全体
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/127アップ1
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/128アップ2

行き着く場所は違えど、互いに『光』のもとへ。

⏰:08/11/03 21:59 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#340 [No.054◆vzApYZDoz6]
田園に囲まれた長閑かな田舎町。
陽の傾いた散歩道を、彼は歩いていた。

今までに歩いた距離は計り知れない。
だが彼が歩くのには意味も目的もなく、ただただ土地を渡るのみ。

終着点はない。

時には道端の草を眺めたり、時には野良猫と遊んで引っ掛かれたり、時には街の人と世間話を交わしたり。

流浪の旅人ではあったが、旅をする目的は特にない。

しかし楽しければいいものと、彼はそう思っていた。

今もまた、摘み取った花の蜜に誘われた蝶々を、花に止まらせまいと遊んでいる。

彼は明日も明後日も、歩き続ける。

⏰:08/11/03 21:59 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#341 [◆vzApYZDoz6]
>>340
『あるきめんです』
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/129

特に何もないらしいので、特に意味のないSSS。

⏰:08/11/03 22:01 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#342 [No.055、057◆vzApYZDoz6]
彼が持つサブバッグは、未知の能力が詰まっている。

物を小さくしたり大きくしたり、違う場所へ瞬間移動したり。
天気を操るのも思いのまま。

彼は青空が好きで、雨が降るといつも青空に変えてしまった。

今日も、ほら。
サブバッグから何かを取り出して、それを空に向ける。

すると、空は爽やかな青空へ姿を変えた。

でも彼の表情は浮かばれない。どうやら悩みがあるらしい。
彼は小さく呟いた。

「どこに行ったのかなぁ、のび太くん…」

⏰:08/11/03 22:01 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#343 [◆vzApYZDoz6]
>>342
『青空』
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/130
bbs1.ryne.jp/d.php/illust/1144/132

ドラえもん!?

⏰:08/11/03 22:02 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


#344 [No.056◆vzApYZDoz6]
「君、俺はとうとうやったぞ!」

「あら、どうしたんですか博士?」

「見ろ! この光輝く左手を!」

「それは…! とうとう凝を使えるようになったのですね!」

「ああ。よし、早速水見式だ!」

「水見式…ですか? 博士の系統は判明しているのに一体なぜ?」

「『念のため』だよ!」

「……あっ、そう」

「………冗談だ。すまん」

⏰:08/11/03 22:03 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


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