【コラボ企画】秋のラノベ祭り投下スレ【withイラスト板】
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#84 [あんみつ]
 

ずっと作り話だと思っていたものが、今、俺の目の前にある。

不思議な感覚。

「俺たちは闇を封印するために、残り五人の人間と、その神を探さなきゃいけない。だから・・・アーク、一緒に来て欲しい」

レジーが俺に向かって手を差し出す。

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⏰:08/11/03 13:59 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#85 [あんみつ]
 

初めは逃げ出したかった。

けど、あの時、助けたいと思ったんだ。

レジーを、いや、この世界を。


俺はレジーの手をつかんだ。

レジーは俺の手を引き、その勢いで俺は立ち上がる。

俺が照れくさそうにしていると、レジーがにかっと笑って言った。

「よろしくな、アーク!」
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⏰:08/11/03 14:00 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#86 [あんみつ]
 
「よし!じゃ、とりあえず火の国にでも向かいますか!」

リクが言って歩き出す。

リクと、その隣にカルジャ。

二人の後ろに、フィンとウェリアスが続く。

俺とレジーは、どちらかともなく手を離して、一番後ろについて歩き出した。

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⏰:08/11/03 14:01 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#87 [あんみつ]
 

怖くないわけじゃない。

けど、なんとかしたい。

なんとかなりそうな気がするんだ。


「・・・なぁ、レジー」

「ん?」

「なんで、俺を選んだんだ?」

気になっていたことを聞いてみた。

レジーは少し考えた後、笑って言う。

「んー・・・なんとなく!」
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⏰:08/11/03 14:02 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#88 [あんみつ]
 
あまりに予想通りの答えで、俺は思わず吹き出した。

そんな俺を見て不思議そうな顔をした後、レジーは付け足す。

「アークなら、分かってくれる気がした。直感みたいなもんだよ。俺は、ずっとアークを待ってたんだ」

言った後レジーは、照れくさそうに笑った。

レジーの言葉は、俺の中にすんなりと入ってきて、俺の心を熱くした。
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⏰:08/11/03 14:03 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#89 [あんみつ]
 
今となっては、これが運命なような気さえしてくる。

上を見上げると、木々の隙間から青い空が見えた。

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⏰:08/11/03 14:04 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#90 [あんみつ]
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「・・・」

手作りのパンと乳製品の香りが立ち込め、棚に色とりどりの果物が並ぶ店内。

アークの長い話が終わり、アーク自身は満足げだが、ルキは何か言いたそうな顔でアークを見る。

「どーせ作り話だろって?」

アークは、そんなルキの心を読んだかのように言った。

「だってそうだろ?」

ルキが言い返すと、アークは意味深な笑みを浮かべる。
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⏰:08/11/03 14:06 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#91 [あんみつ]
 
カランカランッ

店のドアが開いて、新しい客が入ってきた。

それに気づいたルキは、包みをポケットに入れて牛乳を抱えると、「またな!」と言って店を後にした。

アークはそんなルキの姿を見送った後、入ってきた客に向かって言った。

「久しぶりだな、リク」

アークの言葉に、黒髪の背の高い客は手をあげて笑った。

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⏰:08/11/03 14:10 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#92 [あんみつ]
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家に帰ったルキは、牛乳を机に置いて、ポケットから包みを取り出す。

包みを机に置くと、カチャリと小さく音がした。

不思議に思ったルキは、包みを開け、中のものを取り出す。

「・・・これって」
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⏰:08/11/03 14:11 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


#93 [あんみつ]
 
それは、赤い石のはめ込まれたペンダントだった。

ペンダントは、当然のような顔でルキの手のひらにある。

そして、急に輝きを増したと思うと、辺りを赤い光で包み込んだ。


・・・今、新しい物語が始まる。

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ルキ [jpg/18KB]
⏰:08/11/03 14:14 📱:D904i 🆔:3PH3.VE6


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