【コラボ企画】秋のラノベ祭り投下スレ【withイラスト板】
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#226 [◆vzApYZDoz6]
>>225『我慢大会にて』
我慢大会に参加して、友達みつけました
:08/11/03 19:11 :P903i :LUmIhgZI
#227 [No.005◆vzApYZDoz6]
「…ねぇパパ」
「どうした?」
「腕、組んでもいい?」
「ああ、いいぞ」
「…ねぇパパ」
「どうした?」
「進路決まったよ」
「そうか。勉強頑張れよ」
「…ねぇパパ」
「どうした?」
「こないだ彼氏できたんだ」
「そうか。今度きっちり紹介しろよ」
「…ねぇパパ」
「どうした?」
「だし巻き玉子、ちゃんと作れるようになったよ」
「そうか。今度作ってくれよな」
:08/11/03 19:13 :P903i :LUmIhgZI
#228 [No.005◆vzApYZDoz6]
「…ねぇパパ」
「どうした?」
「こないだ、おばあちゃんに『お母さんに似てきた』って言われたんだ」
「そうか。それならお前は美人になるぞ」
「…ねぇパパ」
「どうした?」
「本当はね、ちょっと寂しかったんだ」
「そうか。俺は悲しかったけど寂しくはなかったぞ。お前がいるからな」
「…ねぇパパ」
「どうした?」
「今日はこのまま一緒にいてもいい?」
「ああ、いいぞ」
「…ねぇパパ」
「どうした?」
「……ありがと」
:08/11/03 19:13 :P903i :LUmIhgZI
#229 [◆vzApYZDoz6]
:08/11/03 19:15 :P903i :LUmIhgZI
#230 [No.006◆vzApYZDoz6]
「なあ」
「なぁにー?」
「水銀燈って何だ?」
「えっとぉ、ローゼンメイデンっていうアニメの登場人物なの。小馬鹿にしたような猫なで声で喋る子(Wiki情報)なんだって」
「それ+甘い感じがお前か…そんな感じで合ってんの?」
「そんなの分からないよ。私は、あなたに動かされているもの」
「いや、だって甘い感じの女なんて書いた事ねーしローゼンメイデンなんて見た事ねーし…まぁ大食いでもしてりゃ──」
「あっ、このシュウマイあと10人分おねがいしますぅ」
「あいよ! お嬢ちゃんよく食べるねぇ!」
「だぁって、おいしんだもん、このシュウマイ。生きててよかったぁ」
「あら嬉しいこと言うねぇ!ほら10人前だよ、たんとお食べ!」
「やったぁ♪ いただきまーすっ」
「──って、もう大食いやってたね。しかしカオスだなこりゃ、地の文が無いから誰が喋ってるのか分かりゃしねぇ」
「あれぇ?食べないの?」
「見てるだけでお腹一杯になりました」
「かわいそかわいそなのです☆」
「それはまた別のキャラだろ!」
:08/11/03 19:16 :P903i :LUmIhgZI
#231 [◆vzApYZDoz6]
>>230『中の人と対話、その1』
要するに作者が力量不足でノータリンなだけです。ごめんなさい。
:08/11/03 19:17 :P903i :LUmIhgZI
#232 [No.007◆vzApYZDoz6]
体が沈む。
さっきから何度も何度も手を掻き回しもがいているが、浮き上がる気がしない。
確実に沈んでいる。
ここは何処だろうか。
遥か頭上で、小さく弱々しい光源が靄を湛えて揺れている。
体は無重力の最中にいるかのように浮わついていた。
見えない圧力が微かに全身の肌に伝わる。感触は酷く冷たく、水のそれに近い。
だが息苦しさはなかった。むしろ気持ちよくすらある。
脳は頭上の光を追えとしきりに叫んでいるが、体が底へ底へと導かれているようだった。
次第に脳も叫び疲れ、沈んでいく体に身を預けていく。
目がまどろみ、瞼が重くなり、意識が薄れていく。
「ねぇ」
透き通った女性の声。
閉じかけていた瞼を開くと、沈んでいく先の底に女が立っていた。
白装束を身にまとい、後ろ手に巨大な刀のようなものを持っており、異様な雰囲気を感じる。
何より肌が極端に白い。白すぎて青緑色に見えるくらい白い。
長い前髪で顔はよく分からないが、薄く微笑む口元も色がなく、生気が感じられない女だ。
:08/11/03 19:18 :P903i :LUmIhgZI
#233 [No.007◆vzApYZDoz6]
「抗わなくていいの?」
数メートル先に見えている底から俺を見上げ、無感情に聞いてきた。
「ここは意識の大海。底まで沈むことは、意識の底辺に辿り着いた事…つまり『死』を意味するの」
ふふふ、と不気味に笑いながら、女は後ろ手の刀を担ぎ面にふりかぶる。
「そして私の役目は、底辺に辿り着いた人間の命を刈り取る事」
女との距離はすでに1メートルもない。
切迫する死を避けようにも、すでに俺の体が脳の拘束を振りほどいていた。
女は足を広げ、柄を握る手を静かに引き絞る。
俺の体はその所作に導かれるままに、女の正面に向かっていった。
「さようなら。罪深き人間」
意識の海底に足がつく。
同時に、女が俺の体を肩から袈裟懸けに斬り裂いた。
:08/11/03 19:19 :P903i :LUmIhgZI
#234 [◆vzApYZDoz6]
:08/11/03 19:21 :P903i :LUmIhgZI
#235 [No.008(1/2)◆vzApYZDoz6]
「よぉ」
「……誰? どこにいるの?」
「お前の後ろだ」
「後ろ…? 誰もいないじゃないか」
「当たり前だろ。俺は、お前の『影』だ」
「影…?」
「ここはお前の精神世界だ。お前は青く、俺は真っ黒で長い。お前は今、心に深い闇を抱えている。だがそれは不変的なものではなく、変えようと思えば変えられるものだ」
「……つまりは僕次第、か……」
「言ってみろよ。俺にはお前が何を抱えているかまでは判らない」
:08/11/03 19:22 :P903i :LUmIhgZI
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