【コラボ企画】秋のラノベ祭り投下スレ【withイラスト板】
最新 最初 🆕
#242 [No.011◆vzApYZDoz6]
先日、中学の同窓会があった。
僕は出席したけど、同じクラスのサラは諸事情で行けなかった。

「また机に座って…胸見えてるぞ」

「いいじゃねーか。触りたきゃ触ってもいいんだぜ?」

「馬鹿。…ほら、写真。みんなサラに会いたがってたよ」

「おおー、みんな元気そうだな…誰だこれ? え、岸田? すごい変わりようだな…やっぱ女は変わるもんだなぁ」

「あとは、水嶋と黒崎が付き合ってるんだってさ」

「そういや卒業前に告ってたなアイツ! そうか、うまくやってんだなぁ…」

「それで、今度サラんちに遊びに行きたいって言ってたんだけど…」

「あー…まぁ無理だな。ばーちゃんの事もあるし」

「様子は? どうなんだい?」

「あいっかわらず。俺が誰なのかもわかってねぇよ」

「……良くなるといいね。そしたら今度はサラも……」

「いや、いいんだ。良くならない病気だしな。

……俺さ、働くまでばーちゃんに恩返しなんてできやしねーとか思ってて、早く大人になりたいとか思ってたじゃん?

でも今さ、高校生のままで恩返しできてるわけじゃん? 超ラッキーじゃね?」

その言葉が強がりなのは痛い程に判っていて、僕は何も答えられなかった。
いくらか本心が混ざっていたとしても、掛ける言葉が見つからなかっただろう。

僕はこの粗野で乱暴で愛に溢れる口の悪い少女を、今のクラスメイトと同じように嫌うなど、考えられなかった。

いつまでも一緒にいたいと、そう強く願った。

⏰:08/11/03 19:31 📱:P903i 🆔:LUmIhgZI


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194