冷たい彼女
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#158 [ゆーちん]
…ら!
俺の目の前に凜の顔があった。
頭真っ白。
何?
これ、何?
すぐに凜は離れていき、さっきのような小さな笑顔を浮かべた。
「私は好きな人にしかキスはしないよ。」
嬉し涙を流しました。
:08/12/12 11:15 :SH901iC :ufvbrGno
#159 [ゆーちん]
「凜ちゃ…ん…」
「あー、もぉウザイ。男のくせに泣くなっつーの。」
「だって…今…キス…」
「まさかキスも初めてだった?」
「ごめん…キスは…初めてじゃないです…」
「あっそ。正直者だね。」
「俺…目ぇ開けたまんま…」
:08/12/12 11:17 :SH901iC :ufvbrGno
#160 [ゆーちん]
泣きながら凜を見続けていると、凜が滲んだ。
涙を拭く。
やっぱり少し凜は滲んでいた。
「困ったくんだね。」
「ごめんなさい。」
「まぁ、童貞だから仕方ないか…」
凜はゆっくり顔を近づけながら目を閉じて行く。
俺も目を閉じた。
:08/12/12 11:18 :SH901iC :ufvbrGno
#161 [ゆーちん]
2度目のキスは幸せすぎて涙が止まった。
普通、女の子が泣いて男の子がリードするもんだよな。
見事に逆。
でもいいや。
幸せなんだから。
もうどっちがどっちでもいい。
海だけが俺らの真逆キスシーンを見ている、そんな夜だった。
:08/12/12 11:19 :SH901iC :ufvbrGno
#162 [ゆーちん]
○●○●○●○
部屋
○●○●○●○
:08/12/12 11:28 :SH901iC :ufvbrGno
#163 [ゆーちん]
凜の彼氏になって2ヵ月が経った。
付き合って3週間目の夜にキスをしてから、何も進展なし。
童貞の俺に、凜を誘う度胸なんかない。
キスなら大丈夫。
「凜ちゃん。」
「ん?」
「チューしよ。」
「は?」
「しようよ、ね?」
「変態…」
:08/12/12 11:29 :SH901iC :ufvbrGno
#164 [ゆーちん]
そう言って、柔らかな唇を奪う俺。
凜からキスを誘われた事なんかないけど、俺が誘うと拒否された事は今のところ無し。
そう。
俺らは順調だった。
8月になり夏休み真っ最中の俺は、毎日凜をデートに誘ってた。
:08/12/12 11:30 :SH901iC :ufvbrGno
#165 [ゆーちん]
「明日は?」
「無理。香奈と本島行く。」
「じゃあ明後日。」
「無理。澪んち泊まりに行く。」
「じゃあ来週。」
「千夏と遊ぶ。」
…信じてもらえないかもだけど、俺ら順調なんだよ?
「…ごめんね、心。」
すねる俺の手を握ってくれた凜。
:08/12/12 11:30 :SH901iC :ufvbrGno
#166 [ゆーちん]
そんな可愛い顔で可愛い事されちゃ、許すしかないじゃん。
「凜ちゃんからチューしてくれるなら許してあげる。」
「…じゃあ別に一生許してもらわなくてもいいや。」
「何それ!」
そう言って立ち上がり、俺の手を離した凜。
そんなに自分からキスしたくないの?
:08/12/12 11:32 :SH901iC :ufvbrGno
#167 [ゆーちん]
冷たいんだか照れ屋なんだか…可愛い奴。
俺を見下ろす顔もこれまた絵になる!
…って、マジで凜ちゃんにベタ惚れだな、俺。
「はぁ…しょうがない彼氏だわ。」
凜は呆れていた。
でも笑ってる。
呆れ過ぎて笑ってるんだ。
:08/12/12 11:33 :SH901iC :ufvbrGno
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