冷たい彼女
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#207 [ゆーちん]
手を繋ぎながら小屋から出て、杉浦家まで歩いた。
「じゃあまた明日ね。」
いつものように玄関でバイバイして、自分の家に帰ろうとしていた。
「あっ、ねぇ!」
凜が呼び止める。
「ん?」
凜は辺りをキョロキョロと見てから、俺に小声で問い掛けて来た。
:08/12/12 12:30 :SH901iC :ufvbrGno
#208 [ゆーちん]
「何?」
「心さぁ。」
「うん。」
「SEXしたいと思わないの?」
そりゃー…ねぇ。
「えっ…いきなりどうしたの。」
「付き合って3ヵ月でしょ?なんでSEXしないのか不思議でさぁ。」
:08/12/12 12:30 :SH901iC :ufvbrGno
#209 [ゆーちん]
じいちゃんばあちゃんに聞かれたら大変だもんな。
凜が確認していたけど、思わず俺も辺りを確認にしてしまった。
うん、誰もいない。
「いや、何つーかさぁ…。」
「童貞だから?」
凜は笑顔1つ見せない。
不思議そうな顔のまま。
:08/12/12 12:31 :SH901iC :ufvbrGno
#210 [ゆーちん]
「それもそうだけど…」
「緊張する?」
「うん、まぁ…」
「大丈夫だよ。私、教えてあげるし。我慢しなくていいから。」
それはそれは嬉しいお言葉です。
「凜ちゃんは、今まで付き合ってどれくらいで…その…してたの?」
:08/12/12 12:32 :SH901iC :ufvbrGno
#211 [ゆーちん]
「付き合ったその日にしたり、付き合う前にもした事もあった。大体1ヵ月もしないうちにヤられちゃってたかな。」
やっぱり都会には魔物がいるんだ。
何でそんなませてんのさ。
聞いてるこっちは恥ずかしいし、理解できないしで、倒れそうだわ。
:08/12/12 12:33 :SH901iC :ufvbrGno
#212 [ゆーちん]
「つーか…俺は童貞だから手ぇ出さない訳じゃないよ。そりゃ緊張もしてるけど、凜ちゃんの事、大事だもん。」
「…え?」
「そんなヤるだけの為に、俺は凜ちゃんに彼女になってもらってるんじゃないし。」
「…そう、なの?」
「そうだよ。」
:08/12/12 12:33 :SH901iC :ufvbrGno
#213 [ゆーちん]
そりゃさ、緊張もするよ?
タイミングもわかんない。
手順もわかんない。
興奮してムラムラしちゃう事もある。
でもさ、SEXって慌ててするもんじゃないじゃん。
お互いの気持ちが一致した時でいいじゃん。
キスと同じ。
:08/12/12 12:34 :SH901iC :ufvbrGno
#214 [ゆーちん]
いつも俺が誘って、凜は嫌がってるけど、最後は凜ちゃんからもキスを求めて来てくれんじゃん。
それと同じで、お互い求め合えた時でいいんじゃないの?
上手く言えねぇけど、とにかく凜が大事だからさ。
こう考える俺は、やっぱりバカなのかな。
:08/12/12 12:35 :SH901iC :ufvbrGno
#215 [ゆーちん]
凜は俯いて、少し黙っていた。
機嫌悪くさせちゃったかな。
「凜ちゃん?」
「そんなさ…」
「え?」
「そんな嬉しい事言わないでよ。初めて言われた。大事だなんて。」
嬉しいようで寂しい。
凜は今まで付き合った人に大事にされなかったのかな、って。
:08/12/12 12:36 :SH901iC :ufvbrGno
#216 [ゆーちん]
同じ歳なはずなのに、俺の倍、辛い事を経験してるんだろうなって思う。
「ありがと。本当、嬉しい。つーか恥ずかしい。」
「別にお礼言われるような事じゃないけど…。」
「家、入るね。また明日ね。バイバイ。」
「うん、バイバイ。」
:08/12/12 12:36 :SH901iC :ufvbrGno
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