闇の中の光
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#235 [ゆーちん]
哲夫は『よかったな、シホ。怖いお姉さん達と仲良くなれて。』と言うと、みんなが笑った。


「怖くないよ、シホさん。うちらめちゃめちゃ優しいから。」

「シホさんはおかしくない?シホちゃんって呼ばせてもらおうよ。」

「あ、そうだね。いいかな、シホちゃんで。」

「うん。」

⏰:09/01/03 21:48 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#236 [ゆーちん]
敬語で会話していたのに、急にため口になってなんだか違和感があったけど、しばらくすれば気にもならなくなった。


いつの間にか哲夫は私の後ろからいなくなっていて、再び哲夫に会ったのは解散の時だった。

⏰:09/01/03 21:48 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#237 [ゆーちん]
「じゃあねシホちゃん。」

「また語ろうね!」

「今度は私の幼稚園時代の武勇伝、聞かせてあげるよぉ。」


みんなが私に手を振る。


「うん、バイバイ。」


私もみんなに手を振った。


哲夫の近くにいたせいか、みんなは手を振った後に頭を軽く下げた。

⏰:09/01/03 21:50 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#238 [ゆーちん]
「帰りますかシホさん。」

「うん。」

「寒くない?」

「今日は大丈夫。」

「そ。」


肩を抱かれ、帰ろうとする哲夫と私に、残っていた人たちが『お疲れ様っす!』と叫んだ。


哲夫は振り向きもせず手を上げただけだった。

⏰:09/01/03 21:51 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#239 [ゆーちん]
「楽しかった?」

「うん。」

「わかってきた?仲間の意味。」

「…うーん。」

「まぁそんな簡単にわかるわけないか。ゆっくりでいいからな。また行きたい時に行けばいいよ。」

「うん。」


家につくと日付はとっくに変わっていて、もうすぐ鳥が鳴き始めるような時間だった。

⏰:09/01/03 21:52 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#240 [ゆーちん]
「長居しすぎた。俺いつもはもうちょっと早く帰るんだよ。」

「そうなんだ。」

「シホは寝てるから知らないよな、俺が帰って来る時間なんて。」

「うん、知らない。」


なんて事を話しながら、私たちは眠りについた。

⏰:09/01/03 21:53 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#241 [ゆーちん]
私が2回目の集会に行ってから、また一週間が経った。


最近、ようやく生活リズムが出来てきた。


朝、哲夫を起こさないようにベットから抜け出し、洗濯や掃除、昼食の準備をする。

⏰:09/01/03 21:54 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#242 [ゆーちん]
哲夫が起きてくると一緒にお風呂へ入る。


お風呂から出て、遅めの昼食。


昼食を食べ終えてからの事は、日によってバラバラ。


のんびりと部屋で過ごす事もあれば、買い物行く事もある。


そして夕方、哲夫は私の頬にキスをしてから集会に出掛ける。


私は行かない。

⏰:09/01/03 21:54 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#243 [ゆーちん]
集会に行かない理由は、特になかった。


この前、私に話し掛けてくれた人たちとも話したいとは思うけど…まだ怖かったんだ。


仲良くなればなるほど、上辺だけだってわかった時の傷はもう付けたくない。


あそこにいるみんなは、上辺だけで近付いてるんじゃないって言ってくれるかもしんない。

⏰:09/01/03 21:56 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


#244 [ゆーちん]
有り難いんだけど、やっぱりまだ怖いんだ。


だから気分がいい時だけ、集会に行く事にした。


哲夫が集会に行き、一人になると残りの家事を済ます。


で、眠くなれば寝る。


起きると哲夫に抱きしめられている。


そんな毎日だった。

⏰:09/01/03 21:56 📱:SH901iC 🆔:diob1dTs


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