闇の中の光
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#397 [ゆーちん]
あのツリーの輝きも、あのクリスマスソングを響かせるのも、全部哲夫がいるから存在するもの。


お金や人を管理するっていう康孝もすごいけど、哲夫もやっぱすごいと思う。


私は、とんでもない人に拾われたんだ。

⏰:09/01/11 21:45 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#398 [ゆーちん]
「はーい、注目〜!」


康孝の声が響いた。


クリスマスソングがピタリと止まると、哲夫の声が響く。


「みんなお疲れ。明日のパーティーに備えて、今日はここで全員解散な。」

⏰:09/01/11 21:45 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#399 [ゆーちん]
のんちゃんが携帯電話の時計を見ているのを私も覗かせてもらうと、いつもの解散より2時間程早い。


「去年もこのくらいに強制解散だったよ。」


と、のんちゃんが教えてくれた。

⏰:09/01/11 21:46 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#400 [ゆーちん]
「つーわけで、みんなまた明日な〜。」

「はいっ!お疲れっした!」


哲夫が話し終えると、みんなが声を揃えて挨拶する。


クリスマスツリーの明かりが消え、みんなそれぞれ帰って行く。

⏰:09/01/11 21:46 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#401 [ゆーちん]
「シホちゃん。また明日ね。」

「うん。また明日。」


のんちゃん達も帰って行くので、私は哲夫のところに向かった。

⏰:09/01/11 21:47 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#402 [ゆーちん]
「哲夫。」


康孝達と話をしていた哲夫は、私に気付くと、小さく笑った。


「おっ、帰るか?」


コクリと頷く私を手招きする哲夫。

⏰:09/01/11 21:47 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#403 [ゆーちん]
近寄ると、肩を抱かれた。


「んじゃ、また明日。」


哲夫が立ち去ると、後ろから声がした。


「お疲れっす!」

「お疲れ様です!」


本当、疲れたよ。


笑い疲れた。

⏰:09/01/11 21:48 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#404 [ゆーちん]
「テッちゃん。」

「ん?」

「ツリー綺麗だったね。」

「毎年グレードアップしてんだぜ、あれ。」

「そうなの?」

「来年はあのツリーに負けないくらいのをウチにも飾ろっか。」

「…うんっ!」

⏰:09/01/11 21:49 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#405 [ゆーちん]
知らない人が私たちを見て、私と哲夫をどんな関係だと思うだろう。


そりゃやっぱ恋人同士って思うだろうね。


クリスマスイヴの夜に、肩を抱かれて歩いてるんだから、私。


でも違うんだ。

⏰:09/01/11 21:49 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


#406 [ゆーちん]
私と哲夫は、ペットと飼い主って関係なの。


恋人同士なんて、夢のまた夢の関係。


そんな夢を夢みちゃいけない。


わかってるんだけど、哲夫があまりに近くにいすぎて…勘違いしそうになる。


哲夫の甘ったるい香水は、私の脳を痺れさすのかな。

⏰:09/01/11 21:50 📱:SH901iC 🆔:/n8N/9j.


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