WHITE★CANDY
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#141 [ぎぶそん]
「有難うございましたー!」
ラーメンを食べ終え勘定を済ませると、店員さんの威勢のいい声に包まれながら、店を後にする。
「はー、食った食ったー。
よーし、今から公園行こう!」
「は!?」
「いいからいいから!
昔みたいに遊ぶぞ!」
店の前で、子供のようにはしゃぐ父。
―お酒は飲んではいないはず…。
:09/01/22 22:03
:SH705i
:NxZoRz9Q
#142 [ぎぶそん]
父の無邪気さに根負けし、家から数十メートル先にある公園にやって来た。
住宅街の中にひっそりとある、小さな公園である。
二人で、息が合わさったかのように、ブランコに乗った。
「ついこの間まで、真希も砂遊びに夢中になってたと思うのになぁ!
時間が経つのは早いもんだな!」
「うん。」
キーコ、キーコとブランコの揺れる音だけが、夜の閑静な住宅街に響き渡る。
:09/01/22 22:23
:SH705i
:NxZoRz9Q
#143 [ぎぶそん]
「…真希は将来、どんなお婿さんを連れて来るんだろうなぁ?」
「その前に、恋愛が出来るのかどうかが問題だよね。」
「今、学校で気になる人とかいないのか?」
「んー…、うん。」
:09/01/22 22:32
:SH705i
:NxZoRz9Q
#144 [ぎぶそん]
「あっ、お父さんと正反対な人ならいるよ。」
「んん!?それはかっこよくなくて、運動オンチで、勉強が出来ない男か!?」
「ううん。落ち着きがあって、賢くて、大人な人ー。」
クスクスと笑う私。
こうして父をからかうのが、私たちの間では時々交わされるやり取りになっている。
:09/01/22 22:42
:SH705i
:NxZoRz9Q
#145 [ぎぶそん]
「真希。」
「…何?」
「父さんはな、いつまでも真希には自分だけの娘でいてほしいが、父親こそ娘の幸せを願わなくちゃな。
現に父さんと母さんも、若い内に籍を入れたし。」
「…うん?」
:09/01/22 22:48
:SH705i
:NxZoRz9Q
#146 [ぎぶそん]
「父さんは、真希が『この人!』って決めたのなら、文句は言わないから!」
「うん。」
「真希、母さんがいなくて、寂しい思いばかりさせてごめんな。
でも、決して母さんは責めないでやってくれ。
そのかわり、父さんは思う存分責めていいから。
真希、絶対に幸せになれよ!って、まだ高校生にこんな話は早いか。」
「お父さん…。」
:09/01/22 22:55
:SH705i
:NxZoRz9Q
#147 [ぎぶそん]
「よーし、そろそろ帰るか。
ドラマが始まる。」
腕時計で時間を確認した父が、ブランコから降りる。
「今日はお月様が真ん丸だなぁ。」
夜空にある、黄金の物体を指を指す父。
「うんっ。」
今日はいい夢が見れそうだ―
:09/01/22 23:32
:SH705i
:NxZoRz9Q
#148 [ぎぶそん]
それから家までの道のりを、父の一歩後ろから歩く私。
父の広い背中に、これまでの苦労と努力と、たくましさを感じた。
「…結婚するなら、お父さんみたいな人かな…。」
「ん?何か言ったかー!?」
「なーんでもない。」
お父さん、私、絶対幸せになる―
:09/01/22 23:34
:SH705i
:NxZoRz9Q
#149 [Gibson]
:09/01/22 23:47
:SH705i
:NxZoRz9Q
#150 [Gibson]
それは6月の、梅雨の時期真っ只中のことでだった。
「…38度4分。
完全に熱だな。」
「…。」
朝起きると、すさまじいほどの体の怠さを感じた。
「今日は学校、休みだな。」
寝ている私の額に、手を当てる父。
:09/01/23 13:03
:SH705i
:xMFSml2U
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