冷たい彼女〔続編〕
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#561 [ゆーちん]
「…何すか?」
「まだ秘密。でも最初のほうでいいから俺に時間くれる?」
「いいですけど…気になる!」
「まあまあ。俺なりのけじめ付けようと思って。」
:09/02/28 13:29
:SH901iC
:ZoVblPx.
#562 [ゆーちん]
「…それって。」
「あぁー!引きこもり終了。」
引きこもり犯がトイレから出てきたので、その話は終了。
だけど…何となくわかったかも。
:09/02/28 13:29
:SH901iC
:ZoVblPx.
#563 [ゆーちん]
聞きたかったけど秘密だって言われたし、楽しみにしておこう。
「心、雑だよ!ここ折れ曲がってんじゃん。やり直し。」
「はいはい。わかりましたよ。」
:09/02/28 13:30
:SH901iC
:ZoVblPx.
#564 [ゆーちん]
俺の態度が気に食わなかったらしく、ブーブー怒ってた佐奈。
剛さんが手のかかる子というのも、わかる気がする。
:09/02/28 13:30
:SH901iC
:ZoVblPx.
#565 [ゆーちん]
:09/02/28 13:31
:SH901iC
:ZoVblPx.
#566 [ゆーちん]
○●○●○●○

誓い
○●○●○●○
:09/02/28 18:01
:SH901iC
:ZoVblPx.
#567 [ゆーちん]
送別会当日。
つまり凛の出国2日前。
夕方から始まるパーティーに、たくさんの人が来てくれた。
正面には手作り感出まくりの【いってらっしゃい凛ちゃん】と書かれたポスターが貼ってある。
:09/02/28 18:02
:SH901iC
:ZoVblPx.
#568 [ゆーちん]
主役は、喜んでいた。
目をキラキラさせて、笑っていた。
「…嬉しい。」
そう呟いた凛の言葉を俺は聞き逃さず、耳で拾った。
:09/02/28 18:02
:SH901iC
:ZoVblPx.
#569 [ゆーちん]
パーティーと言ってもセレブなんかじゃないから、普段着で楽しむもの。
みんないつもより少しお洒落して、食べたり飲んだり笑ったり、凛との別れを惜しんだりしていた。
:09/02/28 18:03
:SH901iC
:ZoVblPx.
#570 [ゆーちん]
ビンゴやカラオケの準備が大変な主役の彼氏は、バタバタと動き回る。
そんな俺を見て佐奈は笑ってた。
「よく動くね〜さすが私の奴隷ちゃん。」
「佐奈ちゃんは関係ないもーん。俺、凛ちゃんのためなら這ってでも動き回れるからさ。」
:09/02/28 18:04
:SH901iC
:ZoVblPx.
#571 [ゆーちん]
ふと凛のほうを見ると、見知らぬ女の子たちが凛にすがりついて泣いていた。
きっとC高校の友達だろう。
凛は、泣かずに笑顔を浮かべていた。
:09/02/28 18:04
:SH901iC
:ZoVblPx.
#572 [ゆーちん]
そういえば、中学の卒業式も凛は泣かなかったっけ。
目に焼き付けたいんだって言ってたっけ。
今日もそうなのかな。
そうだといいな。
:09/02/28 18:05
:SH901iC
:ZoVblPx.
#573 [ゆーちん]
俺らのこと絶対忘れないように焼き付けておいて欲しい。
そうでありますようにと願い、俺はカラオケの準備に向かった。
ちょっぴり泣きそうになりながら…。
:09/02/28 21:10
:SH901iC
:ZoVblPx.
#574 [ゆーちん]
カラオケは大盛り上がりだった。
大輝たちがふざけたり、香奈や美帆たちが物真似したり。
泣く奴なんかいなくて、みんな笑ってた。
でも俺は楽しすぎて泣きそうだったけどね。
:09/02/28 21:11
:SH901iC
:ZoVblPx.
#575 [ゆーちん]
カラオケしながら飲み食いして、凛にプレゼント渡したりして。
島の女子チームはアルバムみたいなもんを渡してた。
あとで見せてもらおうって思った。
:09/02/28 21:11
:SH901iC
:ZoVblPx.
#576 [ゆーちん]
高校の友達であろう女子たちからは、ぬいぐるみだとかアクセサリーとか可愛らしいもんプレゼントされてた。
で、俺たち男子チームからは日本セット。
:09/02/28 21:23
:SH901iC
:ZoVblPx.
#577 [ゆーちん]
米5sと箸、それにお茶葉なんかも入ってる。
俺は買いに行ってないからわかんないんだけど、竜たちが選んでくれた。
凛はインパクトあるねって笑ってた。
:09/02/28 22:03
:SH901iC
:ZoVblPx.
#578 [我輩は匿名である]
:09/03/01 10:23
:D904i
:r1WqUD36
#579 [ゆーちん]
いつのまにかプレゼントタイムって感じだったけど、そのプレゼントタイムが終わり、お次はビンゴゲームタイム。
剛さん家のビンゴゲーム用のオモチャを回す俺。
:09/03/01 10:24
:SH901iC
:JjL1vwsA
#580 [ゆーちん]
番号をスラスラと叫んでいく。
「もうそろそろリーチ出るんじゃなーい?」
「いいから心、さっさと回せって!」
大輝に野次られながら次を回した。
:09/03/01 10:24
:SH901iC
:JjL1vwsA
#581 [ゆーちん]
「23番〜。」
「リーチ!」
「俺もぉ。」
「あっ私もリーチだ。」
たくさんのリーチが飛び出る中、凛や香奈たちはまだリーチじゃなさそうだ。
:09/03/01 10:25
:SH901iC
:JjL1vwsA
#582 [ゆーちん]
「はーい、次は11番。」
「やった〜ビンゴだ!」
一抜けはC高校の女の子だった。
そのあとも続々とビンゴ者が出て、結局俺らの身内仲間は誰一人ビンゴしなかったっていうオチだった。
:09/03/01 10:25
:SH901iC
:JjL1vwsA
#583 [ゆーちん]
ビンゴゲームが終わると、パーティーも終わるって感じの雰囲気になった。
「心くん。」
「あっ剛さん。」
遅れていた剛さんがやっと駆け付けてくれた。
:09/03/01 10:26
:SH901iC
:JjL1vwsA
#584 [我輩は匿名である]
:09/03/01 10:27
:D904i
:r1WqUD36
#585 [ゆーちん]
「最初に時間ちょうだいって言ったけどもう最後だね。」
バイトで遅れていた剛さんが、残念そうに笑った。
「いいじゃないですか。最初でも最後でも。けじめ付けるんでしょ?俺も、付けたいんです。」
:09/03/01 10:27
:SH901iC
:JjL1vwsA
#586 [ゆーちん]
「だったら先に心くんがどうぞ。主役の彼氏のが優先だよ。」
「えっ…いいんですか?」
「もちろん。」
てなわけで、いっちょけじめってもんを付けさせていただきます。
:09/03/01 10:28
:SH901iC
:JjL1vwsA
#587 [ゆーちん]
マイクを持って前に立つと、たくさんの声援が贈られた。
「えーっと、ちょっと彼氏らしくカッコいい事してもいいですか?」
笑い声とか野次が飛んだ。
「熱い声援どーも。それじゃあ俺なりの凛ちゃんへのけじめっての付けるからね。」
:09/03/01 10:28
:SH901iC
:JjL1vwsA
#588 [ゆーちん]
みんなが何だ何だと騒ぐ中、俺はポケットから取り出してもう一度マイクに向かった。
「凛ちゃん。俺、絶対他の女の子に目移りなんかしないから。凛ちゃんいないと俺は無理。ずーっと好き。ていうか愛してる。」
:09/03/01 10:29
:SH901iC
:JjL1vwsA
#589 [ゆーちん]
凛は口に手を当て、驚いていた。
「一生杉浦凛ちゃんラブだから!…どう?こんな大勢が証人だから浮気なんか絶対できないよ。つーか、しないけどね。」
:09/03/01 10:30
:SH901iC
:JjL1vwsA
#590 [ゆーちん]
「いいぞー、心!」
「江森カッコいい〜。」
俺はマイクから離れ、凛のそばに歩み寄った。
「言葉だったら忘れちゃうかもだけど、形にしてなら忘れないでしょ?無くさないでね。」
:09/03/01 10:30
:SH901iC
:JjL1vwsA
#591 [ゆーちん]
左手の薬指に愛してるをはめた。
「まじ、キザ。恥ずかしくない?」
「別に?凛ちゃんを愛してる事は恥ずかしいだなんて思わないから。」
凛が笑ったから俺も笑った。
キスしたかったけど、それは我慢した。
だって、あんな可愛い凛の姿、他の奴らに見せたくないもん。
:09/03/01 10:35
:SH901iC
:JjL1vwsA
#592 [ゆーちん]
場内が騒ぎ立つ中、マイクから次に響いたのは、このパーティーを主催してくれた俺の尊敬する人だ。
「どうも〜、みなさん盛り上がってる中悪いんですけど、俺も心くん凛ちゃんのラブラブな波に乗っちゃいたいと思いまーす。」
:09/03/01 10:35
:SH901iC
:JjL1vwsA
#593 [ゆーちん]
会場は高校生だらけなだけに、剛さんはちょっと遠慮がちだった。
まぁでも佐奈にいたっては遠慮の【え】の字もなかったけどね。
そんな佐奈の彼氏である剛さんが、けじめを付けるんだ。
:09/03/01 10:36
:SH901iC
:JjL1vwsA
#594 [ゆーちん]
緊張と不安と…それから楽しみと。
「心くんカッコよかったねぇ。だから俺もカッコいい事しちゃおっかなぁって。しちゃってもいいっすか?」
会場はもちろん『いいとも〜。』と響き渡る。
「えっと、俺は付き合ってかなり長い彼女がいます。俺はその彼女が好きだし目移りなんかしない。でもその彼女はすぐに俺が浮気するって疑うんだ。」
:09/03/01 10:37
:SH901iC
:JjL1vwsA
#595 [ゆーちん]
騒がしかった場内が静まる。
「俺は絶対浮気なんかしないのに、疑ってくるってことは信用されてないんだなって考えたわけ。だから、信用してもらいたく今日この場をちょっと借ります。」
剛さんの低い声は佐奈に向けられた。
「難しい言葉とかよく知んねぇし佐奈もわかんないだろうから簡単に言うわ。あのな、佐奈。俺と結婚しよう。」
:09/03/01 10:38
:SH901iC
:JjL1vwsA
#596 [ゆーちん]
キャーとかヒューとかおだての声が湧いた。
俺はきっとニヤけてただろう。
なんとなくわかってたけどプロポーズなんて、こりゃまたビックリ。
だけど純粋に嬉しかった。
:09/03/01 10:38
:SH901iC
:JjL1vwsA
#597 [ゆーちん]
自分がプロポーズされた気分。
カッコいい、と誰かが甘い声を漏らしていた。
「心くんの真似になっちゃうけど、みんなが証人。俺は佐奈だけだから。浮気なんてするわけないんだから。」
:09/03/01 10:39
:SH901iC
:JjL1vwsA
#598 [ゆーちん]
俺みたく剛さんもマイクの前から佐奈のところに移動した。
俺より様になってて、どんなシチュエーションでもカッコいい剛さんに憧れる。
佐奈は、泣いてた。
:09/03/01 10:40
:SH901iC
:JjL1vwsA
#599 [ゆーちん]
「こんなガキんちょの前でプロポーズするなバカぁ。」
「あはっ。ごめんね。俺せっかちだから。」
全く可愛げのない泣き方。
ウワーンって、自分が一番ガキんちょなのに気付いてないのかな。
剛さんは佐奈に指輪をはめた。
:09/03/01 10:41
:SH901iC
:JjL1vwsA
#600 [ゆーちん]
もともと左手の薬指には指輪がいたんだけど、その上にまた指輪。
剛さんの愛してるが2つもはめられてるなんて羨ましいじゃん、佐奈の奴。
:09/03/01 10:41
:SH901iC
:JjL1vwsA
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