スーパースター、スーパーヒロイン
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#15 [Gibson]
3人の真摯な会話を、傍らで聞いてるだけの私。

相次ぐ不可解な死か…。
何だか自分とは、別世界な話だと思ってしまう。

両親は健在だし、人生の中で大きな事故や災害に遭ったことも、目の当たりにしたこともない。

それより憧れの先輩オススメの、そばの味をしっかり覚えておくことに努めた。

⏰:09/02/03 08:22 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#16 [Gibson]
「飯島、それいつも身につけてるよな。」

そば屋からの帰り、本田先輩が私の首元を指差す。

「ああ、これですか?
死んだ祖母の形見なんです。

って言っても、私が2歳の時に亡くなったから、全然思い出とかないんですけどね。」

私が小学生の時、母に何故かこのネックレスを渡された。
祖母が亡くなる前、私にあげるようにと言ったらしい。

その理由は今になっても謎だけれど、淡く光る薄紫色の石が綺麗で、かれこれ十年以上気に入って着けてる。

⏰:09/02/03 08:33 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#17 [Gibson]
「…おっと、明日の取引先から電話だ。」

歩く途中、先輩の携帯電話が鳴る。

「…はい、はい。
了解いたしました。…」

丁寧にはきはきと話す先輩。

横顔も、少し出ている喉仏も素敵。
やっぱり先輩ってかっこいいな!

⏰:09/02/03 08:48 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#18 [Gibson]
夕方、仕事が終わる。
真っすぐアパートへと帰宅せずに、会社の近くのレンタルショップへと足を運ぶ。
週に二度は好きで訪れる。

「おっ!『ファイティングレンジャー』の新巻出てるじゃん!早速借りようっと!」

私、年甲斐もなく、特撮ヒーローや戦隊シリーズが好きなんだよね。

店内で物色するのも、このコーナーだけ。

同年代の子たちは、恋愛物のドラマや映画に夢中だと言うのに。

⏰:09/02/03 08:54 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#19 [Gibson]
アパートに戻ってから、まずシャワーを浴びて、今日一日の汚れを落とす。

お風呂から上がったら、二週間ぶりにパックをすることにした。
ひんやりしてて、実に気持ちがいい。

近所のスーパーで買った半額弁当に手をつけながら、さっそく今日借りてきたDVDを観る。

至福の一時。

⏰:09/02/03 09:10 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#20 [Gibson]
私がヒーローもので好きなのは、俳優の端整な顔じゃなくて、悪者とひたすら闘い続けるシーン。

全身を使って攻撃したり、様々な武器を使って敵を倒す所に、胸が痺れる。

私、男に生まれてたら、絶対アクション俳優かスタントマンを目指していただろうにな。

アクション女優も存在するけど、運動神経には全く自信ないから、現実では遠い夢のような話。

⏰:09/02/03 09:23 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#21 [Gibson]
ううん、創りものの中じゃなくて、もしも実在する世界で自分が正義のヒーロー、もといヒロインになれたら…―

なんて、私もとっくに成人しているし、実際に悪いことをしでかす怪獣どもは、存在しないことくらい理解している。

そして、事件や犯罪などは、警察に任せておけばいい。

うん、私の出る幕なんてこれっぽっちもないほど、世の中は成立してるんだ。

⏰:09/02/03 09:38 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#22 [Gibson]


「ん…。何…?!」

深夜、明日に備えて眠りに就いていた時だった。

窓の方から、何か叩くような音がする。

その気配で、目を覚ましてしまった。

⏰:09/02/03 22:12 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#23 [Gibson]
様子を見にベッドから下りて、窓の方へと向かう。

寝ぼけ眼で、部屋のカーテンを開けてみる。

「…キ、キャアッ!!」

目の前の光景を見て、私は腰が抜けて倒れ込んでしまった。

⏰:09/02/03 22:17 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


#24 [Gibson]
そこに映っていたのは、一人の少女であった。

変質者か泥棒かと思ったら、何と彼女の体は宙に浮かんでいるではないか。

「ゆ、幽霊…。」

生まれて始めて目にしたそれに、全身で身震いする。

「…飯島紗世子だな!?」

少女が話し掛ける。

⏰:09/02/03 22:22 📱:SH705i 🆔:PmbMsxN.


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