seven
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#25 [えり]
ウトウトして心地よい。
春なのにまだ肌寒いこの季節。
布団が暖まって寝るには最適。

ん〜。おやす‥
〜♪〜♪〜

この幸せは呆気なく破られた。

もーっ!!!!
いいとこやったのに誰なん?!

乱暴に携帯を手にすると
着信者も確認せずに電話にでた。

「‥もしもしっ!」

最高の一時を邪魔されて
かなり不機嫌な私。

「もしー?」

ん?この声は‥

「あれ?修平?どしたん?」

「あんな!頼みがあんねん!」

"頼み" の予想がつかない私は
身構えて聞いた。

「頼みって?」

「俺の部活の‥野球部の
 マネージャーして欲しいねんっ!!」

⏰:12/08/16 02:50 📱:Android 🆔:3ivo5ih.


#26 [えり]
え?マネージャー!?;;;

「んー。マネージャーは興味あるけど
 バイトとかもしたいし‥ごめん!」

彼の隣では「どんな感じ?いけそう?」
と言っている声が聞こえた。

「そっかー。また気変わったら
 言うてーや!」

その言葉を聞いてか後を追うように
「えー。」
と言う声が聞こえた。

何か‥申し訳ないな(;_;)

深く考えずに答えを出してしまい
後から押し寄せる不甲斐なさが
何とも言えない。

「ほんまにごめん!」

「しゃーないことやし、また学校で!」

電話を切ったあと少し後悔した。

中学の部活もまともに
続けられていなかった私。

少しぐらいは迷ってもよかったんかな。

⏰:12/08/17 08:35 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


#27 [えり]
携帯を開けたついでに
先程のメールを確認した。

メールはほんちゃんから。
特にコレという内容でもなく
適当に返信した。


これでゆっくり寝れる(*^^*)

ホッとした気持ちが
更に布団との相性をあげさせる。

そのせいか、すぐに眠りに落ちた。

⏰:12/08/17 08:38 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


#28 [えり]
ガチャッ


部屋のドアが開く音と
射し込んだ光で目が覚めた。

「お、寝てたんか。ただいま。」

お父さんが顔をだしている。

「んー、お帰り。」

目を覚ましたと言うものの
眠気は直ぐには消えてくれない。

布団から出る気配もなく
眩しそうにする私を見た父は
「おやすみ」
と言って扉を閉めた。


うちの家は所謂父子家庭。
世間では母子家庭が多いけど
うちは父子家庭やねん。
中1から1年程はお母さんと
お姉ちゃんと住んでたけど
お母さんと大喧嘩して家出したのが
切っ掛けになってん。

⏰:12/08/17 08:45 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


#29 [えり]
ご飯が出来たらお父さんが
起こしに来てご飯を食べる。

うちの家ではお父さんが
何でもしてくれた。

最近は家の手伝いすらも
せぇへんようになってた。
と言うか、家事ノイローゼみたいな(笑)

まだお母さん達と住んでた頃
幼いながらに殆どの家事をしていた。
別に家事は嫌いじゃなかったけど
お母さんは仕事から帰ったら酒、
お姉ちゃんは大学とバイトに
追われる日々、あの頃のうちらには
コミュニケーションが無かった。

中学に慣れていない頃から
家事をしてたから手伝ったり
してほしかった。

そりゃお姉ちゃんも大変やろうし
お母さんが大変なんも分かってた。
でもそーゆう時こそお互いが
気にかけ合いたかった。

幼い私に家事と学校の両立は
精神的にしんどかったんや。

⏰:12/08/17 08:54 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


#30 [えり]
夜、ほんちゃんから電話の誘いがあった。

〜♪〜♪〜

【え、でも緊張するし(>_<)】

そう返事したはずなのに
いきなり鳴る電話。

しかも知らない番号からということは
ほんちゃんに違いないだろう。

恐る恐る電話に出てみた。

「もっ、もしもしっ」

緊張からか、声が少し上擦ってしまう。

「何が緊張するだよ!」

え。
どんな第一声やねん!!!!

心の中で思わず突っ込んでしまった。

「だって久しぶりやし‥。
 彼女大丈夫なん?電話して。」

⏰:12/08/17 08:59 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


#31 [えり]
「あー。大丈夫なんじゃねーの」

適当な口ぶりの彼。

「何それテキトー(笑)
 状況変わってないとか?」

「そーなんだよねー、ハハ」

笑っているのに笑っていない、
口は笑っているのに
目が笑っていない、まさしくそんな感じ。

変に気を使ったことを後悔した。

それから他愛もない話をした。
過去の恋愛から高校の話、
好きなモノや家族のこと。

自然と話が弾んでいった。

いつもならこんなにペラペラ
話さへんのに、変なの。

⏰:12/08/17 09:05 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


#32 [えり]
この時感じた違和感。

これこそが私を変えた。

目に見えない大きな扉が開く音、
固く閉ざされた大きな大きな扉。

この扉を開けたのは
紛れもなくあなたでした。

あの日のあの感覚、
くすぐったいような違和感。

楽しくて楽しくて
時間を忘れて夜通し話したね。

こんな気持ちにさせてくれた
あなたはどんなどんな気持ちで
話してましたか。

⏰:12/08/17 09:12 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


#33 [えり]
その日から
いや、その電話の後からでした。

あたしが大きく変わったのは。

連絡がマメではない私が
ほんちゃんにすぐに返事を返したし
電話もたくさんした。

サッカーをしていたこと、
ラルクが好きなこと、
校則が厳しいこと、
煙草を吸っていること。

本当にどうでもいいことばかり。
それなのにソレが楽しくて
仕方なかった。

お父さんと喧嘩したときは
愚痴も聞いてくれたね。
お母さんのことも黙って
聞いてくれたね。


気づけばツカサよりも
ほんちゃんとする電話を
楽しみにしている自分がいた。

⏰:12/08/17 09:18 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


#34 [えり]
「ツカサくんとどうなん?
 最近全然言わへんけど。」

ある日圭子が何の気なしに
投げ掛けてきた質問。

「んー?普通。てゆーか
 そんなに気にならんくなったかも」

そう言われてみればそうかも。
最近ほんちゃんと連絡とるほうが
多いからそんなん気にしてなかった。

「え、冷めたってこと(-_-;)?」

ちょっと呆れたように聞く圭子。

「んー。冷めたんかなぁ?
 ほんまによーわからん(笑)」

苦笑いで濁した言葉を返したけど
ほんまは気づいてたんかも。
ほんまの気持ちに。

〜ブーブーブー〜

会話をと切るようにあたしの携帯が鳴った。

⏰:12/08/17 09:23 📱:Android 🆔:Rg6Xk4WA


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