僕しか知らない君へ
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#1 [太郎]
出張先に来てから毎日暇で、この年齢になってこっぱずかしいですが、ノートに彼女との出会いを書いてたら、完全自己満ですが小説っぽくなったんで、暇人さん、暇つぶしに良ければ読んでください!

⏰:14/03/10 13:44 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#2 [太郎]
彼女との出会いは中学生の頃だ。
2年で同じクラスになった。

彼女は俺の事知らなかったみたいだけど、俺は中学に入ってすぐに彼女の存在を知っていた。

見た目がめっちゃタイプだったからだ。笑

だけど中学生の頃の俺はまだまだ子供で、恋愛には興味ないフリしてた。

⏰:14/03/10 13:53 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#3 [太郎]
「安藤〜!お前さ、このクラスの女子の中だったら誰が1番いい?」

幼稚園の頃からの幼馴染の女好き、堀口が、毎日のように聞いて来た。

安藤とは俺の名前。

「別にいない。」

本当は真っ先に彼女の名前を叫びたいくらいだが、カッコつけの俺は恋愛興味無しを演じ中。

片想いの相手、彼女の名前は、橋本伊月。

⏰:14/03/10 14:01 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#4 [太郎]
「マジかよ〜。誰でも良いから1人言えよ!つまんねぇな。」

ませてる堀口には、そこそこ可愛い彼女がいた。

「堀口は?」

「俺?このクラスだったら断然伊月ちゃん!」

一瞬ドキッとする。
だけど平常心のフリ。

別に彼女とどうこうなろうなんて、これっぽっちも望んでいなかった。

⏰:14/03/10 14:04 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#5 [太郎]
彼女、橋本は、俺からしたら手の届かない相手だった。

友達も多くて、運動神経も頭も良い、俺は何より1番顔が好きだった。

だけど男子とはあんまり喋らないイメージで、おしとやかな雰囲気が、また興味をそそるんだ。

それに比べて俺は、目立つ男子グループに所属するわけでもなく、これといった特技があるわけでもなく、なんの取り柄もないつまらない男子だった。

⏰:14/03/10 14:09 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#6 [太郎]
そのくせ、三枚目に走れるユーモアもなく、恋愛なんて興味ないフリ。

中学生で彼女を作ってどうのこうの、なんて、俺には関係のない話だと思ってた。

そんなある日、中学生の子供からしたらプチイベントの席替え。笑

たんなる偶然か、運命か、橋本と隣の席になった。

⏰:14/03/10 14:14 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#7 [太郎]
無言で机をくっつける橋本。

内心心臓バックバクの俺。

嬉しいけど、奥手の俺は話しかけれるわけもなく、無言が続く。

ふと堀口を見ると、隣の女子にちょっかいをかけて楽しそうにしてた。

こうゆう時だけ堀口を心底尊敬する。笑

⏰:14/03/10 14:17 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#8 [太郎]
隣の席になって一週間、一言も会話を交わさない毎日。

それでも満足の俺。

橋本をチラ見して、心の中でヤバイ可愛い〜って叫びまくってた。

変態だな。笑

そしてある日の橋本。
今日の橋本は何故か様子がおかしい。

キョロキョロして眉間にシワを寄せている。

⏰:14/03/10 14:22 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#9 [太郎]
すると、パッと俺の方を見る。

チラ見がバレたと思い、俺はすぐ目をそらした。

や、やばい。変態がバレる。

「ごめん、安藤くん、次教科書見せてくれない?」

予想外のセリフ。

これが彼女との一番最初の会話だ。

⏰:14/03/10 14:24 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#10 [太郎]
次の授業は、必ず本読みをさせる教師の授業で、教科書は必要な時間だった。

「え?あ、あ〜いいよ。」

手が震えそうなのを必死に抑えて、カッコつけた返事をする。

「ごめんね、忘れて来ちゃった。」

照れ臭そうに微笑む彼女は、俺には天使に見えた。

その会話をきっかけに信じられないくらい彼女と話すようになった。

⏰:14/03/10 14:28 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#11 [太郎]
「わ、また教科書忘れた!」

「何回目だよ…。」

「ねぇねぇ、この落書きなに〜?」

「おにぎり。腹減ってた時書いたんだった。笑」

「なにそれ!笑えるっ。」

こんなくだらない会話でも相手が橋本だからすごく特別だった。

まさか橋本とこんなに話せるようになるなんて。

⏰:14/03/10 14:33 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#12 [太郎]
「おはよ!」

朝廊下で俺を見つけると挨拶する橋本。

「お、おーす。」

カッコつけ継続中の俺。

本当はおはよう!橋本!今日も可愛いな!…ぐらいのテンションだ。笑

「なぁ!最近お前伊月ちゃんと仲良しじゃん!ヒューヒューだなおい、安藤くんよ!」

堀口にからかわれる事すらもう幸せだ。

⏰:14/03/10 14:36 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#13 [太郎]
「そんなんじゃないわ別に。」

照れる僕。笑

「伊月ちゃんってあんまり男子と仲良くするイメージないのに、安藤にはよく話しかけてる気がするんだけど!マジで、お前のこと好きなんじゃねえの?俺の彼女に聞いてみたろっか?」

「そんなんじゃないって、余計な事しなくていいわ。」

このままで満足なんだから。
せっかくしゃべれるようになったのに。

⏰:14/03/10 14:45 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#14 [太郎]
なんだかんだ言いながらも、自分でも優越感にひたっていた。

他の男子からも橋本との仲を羨ましがられ、からかわれ、授業中に盛り上がった時なんかは先生にも「安藤!橋本!お前らはいつまでもぺちゃくちゃ喋るな!」なんて言われたり。

これが俺の幸せだった。

そんな幸せ絶頂な俺を地獄に突きおとす一日があった。

⏰:14/03/10 15:00 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#15 [太郎]
部活中、堀口に耳打ちされる。

「おい!あれ伊月ちゃんじゃね?体育館の前!男といるじゃん!楽しそうに!」

パッとグランドから体育館の方に目をやると橋本が、部活の先輩らしき男と親しげに話している。

胸のモヤモヤとゆうか、なんとゆうか、見たくない光景だった。

ドーン!

俺はぼーっとしすぎて頭にサッカーボールが当たって先輩に怒鳴られる始末。

堀口がそんな俺を見て隠れて笑ってやがる。

⏰:14/03/10 15:04 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#16 [太郎]
今までずっとカッコつけていた俺だったけど、その日の帰りに堀口にはじめて吐いた。

「橋本のこと…好き…かもしんない…。」

気持ち悪。笑

「ばかやろ〜そんなんすぐわかってたわ!お前も素直じゃないね〜、頑張れよ!安藤マジでいけそうじゃん!さっきの男はどうゆう関係なのか俺の彼女にこっそり聞いといてやるからさ!」

堀口の彼女と橋本は、仲良しだった。

「うん。」

落ち込んでいる僕は素直だった。

⏰:14/03/10 15:07 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#17 [太郎]
次の日。

「それでさ〜、その後にドラえもんがさ〜」

今日も仲良くおしゃべりする俺と橋本。

「…」

ただ、俺は昨日の事が気になって仕方なかった。

「ねぇ聞いてる?」

心配そうに俺を見つめる橋本。
そんな顔されたらますます他の奴に取られたく無くなる。

やばい、完全に独占欲が生まれてる。

「なあ、昨日さ…」

⏰:14/03/10 15:14 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#18 [太郎]
ハッ!

なに聞こうとしてんだ、俺。

「昨日?」

「いや、何もない。ドラえもんがなんだっけ?」

くだらないいつもの会話に戻そうとする…

「昨日が何??」

が、そんな簡単に行くわけないか。

「昨日部活中、告白みたいなんされてなかった?」

聞いちゃったーーーー!

⏰:14/03/10 15:17 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#19 [太郎]
「え?」

やば…。
なに聞いてんの、俺。

こうゆうの聞くキャラじゃねぇし、てか、まじ気持ち悪いじゃん。

橋本完全に引いてる。
やばいやばい。

自分でも顔が真っ赤になっていくのがわかった。

「見てたの?」

⏰:14/03/10 15:19 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#20 [太郎]
それに比べて冷静な橋本。

もう、マジで後悔。

「うん、なんか目についた、なに?彼氏出来た?やったじゃん。」

何言ってんの、俺。
負け惜しみだ。かっこ悪い…。

「何それ!告白なんてされてないよ。」

何だよ、照れてやんの、あ〜、やっぱり、昨日の奴のこと好きなんだろうな。

痛いわ、俺、いろんな意味で。

⏰:14/03/10 15:22 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#21 [太郎]
「ねぇ、安藤くんはいないの?彼女。」

はじめて橋本から、恋愛系の話。

「いないよ、できるわけないでしょ。俺に!」

「ははは、好きな子は?」

「そこ否定しろよ!好きとかも無いよ。」

本当はお前が好きだよ。
ばーか!

その後はまたいつもの、くだらない話。

結局昨日のあいつはどうゆう関係なのかハッキリ聞けないまま終わった。

でも確かめるまでもないだろう、俺の片想いは終わったんだ。

⏰:14/03/10 15:25 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#22 [太郎]
「安藤!俺の彼女に、伊月ちゃんの話さぐってみたけど、伊月ちゃんとこの前話してたのはバスケ部のキャプテンで、一ヶ月前に伊月ちゃんに告って振られてるらしい!なんか、伊月ちゃん好きな人がいるって振ったんだって!お前まだチャンスあるって!」

あれから何日か経ってから、堀口がそう言って来た。

マジで。

好きな奴いるんだ、じゃあ無理じゃん!

俺なわけがないし。
ますます落ち込むぜ。

「もういいよ〜、無理だわ〜。」

⏰:14/03/10 15:30 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#23 [太郎]
「諦めんなよ!意気地なし!」

何とでも言ってくれ、僕は、自分に自信なんて無いんだ。

それから意気地なしの俺は何も行動を起こさないまま、3年生になり、橋本とはクラスも離れて話さなくなった。

連絡先くらい、交換しておけば良かったって後悔した。

でも連絡先なんか、聞けるわけねぇじゃん。肉食男子の君たちを羨ましく思うよ。

⏰:14/03/10 15:35 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#24 [太郎]
中3。

俺は、無理矢理な感じで、サッカー部のキャプテンになった。

対して強くもない学校だったけど、サッカーは好きだったから毎日サッカーするために学校来てた感じ。

今じゃ橋本とも話せないし。

橋本はバスケ部の副キャプテンになったとゆう噂を聞いていた。

⏰:14/03/10 15:38 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#25 [太郎]
毎月キャプテン会ってのがあって、放課後に各部活のキャプテンが会議室に集まってあた。

ある日、たまたま女子バスケ部のキャプテンが休みで、代わりに橋本がキャプテン会に出席していた。

久しぶりに同じ教室にいるってだけで、ドキドキする俺。

だけど席も遠いし、向こうは俺に気付いてすらいない様子。

やっぱ、好きなんだなぁ、俺。

⏰:14/03/10 15:42 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#26 [太郎]
「じゃ、キャプテン会終わりな〜暗くなったから、気をつけて帰れよ。」

部活もなく、すっかり暗くなった帰り道、とぼとぼ歩いていると後ろから声。

「安藤くん!」

ふりかえると、まさかの橋本。

うわ、約一年ぶりか?
緊張する。

「おつかれ、みんな帰り道反対だったから、私1人だったんだよね、暗くて怖いから途中まで一緒に帰ろうよ。」

「おう。橋本家どこだっけ?」

⏰:14/03/10 15:48 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#27 [太郎]
はじめは緊張しすぎて、目も合わせられなかったけど、話しだしてすぐに昔に戻ったみたいに会話が出来た。

昔みたいにくだらない内容で、中身のない会話だったけど、すごい楽しかった。

ちょうど家の方向が別れる場所に着いて、橋本はここでいいよって言った。

でも俺は家まで送るって言ったんだ。

なんかもう、今を逃したら一生橋本と話せない気がした。

⏰:14/03/10 15:51 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#28 [太郎]
本当はずっと後悔してたんだ。

なんにも出来なかったこと。

なんだか、急に気持ちが盛り上がる俺。

結局家まで送ることに。

くだらない会話をしながら、あっとゆう間に橋本の家到着。

⏰:14/03/10 15:53 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#29 [太郎]
「ごめんね。家まで。ありがと!またね。」

サラッと家に入ろうとする橋本。

ちょっと待て、俺このままじゃまた後悔する。

「なぁ!ちょっと、あそこの公園寄らない?」

近くに見えた公園を指差して誘った。

橋本は少し驚いた顔をして、その後ニコッと笑った。

⏰:14/03/10 15:57 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#30 [太郎]
今までずっと途切れなかった会話が、パタっと止まった。

無言でベンチに座る俺ら。

「寒くない?」

気を使って話し出したのは橋本。

「寒いな。」

俺はむしろ緊張で暑いくらいだった、俺から誘っといてこんな時まで橋本に気を使わせて、マジで情けない。

「安藤くん、顔真っ白だもん、これかしてあげるよマフラーあったかいんだよ」

後ろにまわってマフラーを巻いてくる橋本。

⏰:14/03/10 16:05 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#31 [太郎]
橋本はいつも俺をドキドキさせる。

もう、我慢出来ないわ。
振られてもいい。

後悔したくない。

俺の首にマフラーぐるぐる巻にする橋本の手を掴んで立ち上がる俺。

突然の行動に目をまん丸にする橋本。

「なに?ごめん、マフラー嫌?」

⏰:14/03/10 16:08 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#32 [太郎]
「橋本、俺、ずっと橋本の事好きだったんだ。2年、いや、1年の時からずっと良いなって思ってて、2年で同じクラスになって、マジで好きだって思った。ほんとはこんなこと言うつもりなかったけど…、今日また話せて、今言わなきゃもう伝えれない気がした。なんか、ごめん。でも、マジで好きだから。その、なんとゆうか、付き合ってよ!」

きゃあ〜
なんかめっちゃ喋るじゃん、僕。笑

完全空回り。
恥ずかし死。

⏰:14/03/10 16:11 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#33 [太郎]
はぁ…はぁ…

一気に喋りすぎて息切れする俺。
でも、スッキリした。

もう、どうにでもなれ!

橋本は、俺が無理矢理掴んだ手を見て顔を赤くしていた。

「あ!すまん。」

慌てて手を話す俺。

橋本の返事が怖くてもう、顔は見れなくなった。

⏰:14/03/10 16:16 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#34 [太郎]
「好き…。」

は?

確かにそう聞こえた。

思い切って橋本の顔を見る。

「好きだよ、ずっとあたしも好きだったんだよ。」

ドーン!
頭の中で花火が上がりました。

神様ありがとう。
こんなことあるんですね。

生きてて良かった〜。

これ、夢じゃないよね。
現実だよね!

⏰:14/03/10 16:20 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#35 [太郎]
「マジで…。はぁ、やば。すげぇ嬉しい。」

ベンチにしゃがみ込む俺の横に笑顔でちょこんとくっついて座る橋本。

もうむちゃくちゃ可愛くて、若かりし頃の僕は大興奮でした。笑

「大好き!」

橋本さん、さっそくそう言って僕の腕に抱きついてくるもんだから、ますます大興奮。

お互いに始めての恋人なのに、女ってすげぇよなぁ。堂々としてました。

⏰:14/03/10 16:24 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#36 [太郎]
それから、連絡先を交換して、毎日連絡とりあって、週に1回は一緒に帰って、もう、パラダイスな人生。

堀口から他の男友達からは、大ブーイング!

でもまぁ、なんだかんだで祝福してくれた。

まさかあの、俺の中のアイドルが、人生初の彼女になってしまうなんて。

これが、俺と彼女のはじまりでした。

⏰:14/03/10 16:28 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#37 [太郎]
初めての彼女。

俺にとって全てがはじめて。
もちろん、橋本にとっても俺がはじめて。

だから、大事にしないと。

責任感を感じていた、と言ったらまたいつものカッコつけになりますが、手を出すのにとても時間がかかりました。笑

今じゃどれも良い思い出です。

⏰:14/03/10 16:46 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#38 [太郎]
はじめて手を繋いだのも、はじめてのキスも、同じ日だった。

いつも微妙な距離をあけて帰る俺たち。

でも、もう彼氏彼女なわけで。
特別な関係なわけで!

そろそろ手くらい握らないと、堀口もうるさいし。

とにかく焦っていた。

橋本んちの近くの公園で話してから解散するのがお決まりになってた。

あのベンチに座ってくだらない話をだらだら。

⏰:14/03/10 16:50 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#39 [太郎]
心の中で、はぁ、今日も手を繋げなかったと、後悔。

ベンチに座ってたら手を繋ぐのなんて不自然極まりないし、何よりなんて言えばいいんだ…。

そんなことばっかりモンモンと考える僕。

「ねぇねぇ、安藤くんさ、いつも橋本って呼ぶけど、伊月って呼んでほしいんだよ〜もうさ、彼女だしさ…その方がさ、カップルっぽいしさ…」

頭ん中スケベな気持ちでいっぱいの俺に、照れながらそう言った橋本。

やばい!可愛すぎる。

⏰:14/03/10 16:56 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#40 [太郎]
「もぉ〜。やめてよ。」

可愛すぎるとすぐ興奮する僕。

「え?何が?」

「橋本、お前可愛すぎるぞ。」

興奮しすぎて壊れる僕。

「へ?だから橋本じゃなくて〜」

興奮に身をまかせて橋本を抱きしめてみせる僕。

「え?安藤くん?」

もうわけわからない僕にはてな?の橋本。

はじめて女子を抱きしめる感覚。
感想はやわらけぇー!

そして、いい匂い。はい、大興奮。

⏰:14/03/10 17:01 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#41 [太郎]
俺の突然の抱きしめにも嫌がらず、抱きしめ返す橋本がもうほんとに可愛くて、幸せだった。

また、ちゃんと座り直して勇気を振り絞って言う。

「手繋ぎたいんだよね〜、僕。」

「何その言い方、気持ち悪いよ。笑」

冗談っぽくじゃなきゃ無理だったんだ。

「はい、どうぞ。」

手を俺の手のひらに合わせ、笑う彼女。

「伊月ちゃん大好きです。」

はじめて名前で呼ぶ僕。
真っ赤になる伊月ちゃん。

⏰:14/03/10 17:06 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#42 [太郎]
この日からお互いに
伊月、純、と呼び合うように
なりました。

純は僕です。
安藤純です。

手を繋いでからは
僕の暴走が止まらずに
何度も抱きしめてみたり
手を触りまくってみたり、
男の部分を発揮します。

抱き合ってる途中に何度も
目があって、
何回目かでやっと
キスをする勇気を準備。

⏰:14/03/10 17:11 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#43 [太郎]
アイコンタクトで、今からするぞ!
的な俺に対して、
伊月ちゃん。

「待って!ちょっと待って!…恥ずかしいから。」

焦らすなぁ〜。

「もう我慢できないから。お願い。」

このやり取りを何回か重ね、最終的には目を瞑らせて、伊月の唇、いただきました!笑

一回じゃとどまらずに何回も何回も。

中3の僕、もうパンク寸前でした。笑

⏰:14/03/10 17:15 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#44 [太郎]
興奮しすぎて、さっそく舌を入れようとする僕にはさすがに伊月ちゃん。

「だめ。」

ストップ入りました。

「え〜お願い、ちょっと!」

「だめ〜、それはまた今度。」

「うぅ…はい。」

奥手でモテないこの僕が、こんなに頑張れちゃってる事にビックリでした。

しかもこんな可愛い伊月の、はじめてのキスを僕が頂きました!はい、自慢です。

⏰:14/03/10 17:19 📱:iPhone 🆔:5JVSyGwU


#45 [太郎]
そして、キスをしてしまったもんだから、次のステップに進みたくてまたモンモンする毎日が始まる。

伊月はそんなこと考える様子はこれっぽっちもなく、毎日嬉しそうに自分の事話したり、楽しそうにしてた。

親友、堀口なんかは、中3にしてもう何人目だってくらい彼女とやりまくってて、最近じゃ他校の後輩と付き合ったらしくて。

そんな話を聞いてしまうもんだから童貞の俺は焦る一方。

⏰:14/03/11 11:09 📱:iPhone 🆔:N.hA/bW6


#46 [太郎]
まぁ、他の同級生は、彼女すらできた事ない奴ばっかりだったから、余裕持ってて良かったはずなんだけど。あっ、軽く自慢入りました〜。

でも、彼女いる奴はみんな手出してたから…俺だって!!

いつそうゆう雰囲気にさせようか、なんていいだそうか、毎日イメージトレーニング。笑

はじめて俺の部屋に誘った時も勇気が出せずに何も出来なかった。

付き合って4ヶ月くらいたった時、俺は覚悟を決める!よし、今度こそ!

⏰:14/03/11 11:13 📱:iPhone 🆔:N.hA/bW6


#47 [太郎]
「おじゃましまぁす。」

部活のない土曜日だった。
今でも忘れない!

伊月を部屋に連れ込んで、兄ちゃんに一言。

「絶対入って来るなよ!」

堀口からもらったコンドームをポケットのおく底に隠し持ち、いざ、勝負の時!

⏰:14/03/11 11:16 📱:iPhone 🆔:N.hA/bW6


#48 [太郎]
「よしもと新喜劇やってるかな〜」

伊月がさっそくテレビをつけてくつろぐ。

そんな色気のないテレビなんてどうでもいいんだ。

俺は常にいちゃついてたいのに!

「なぁ、もっとこっち来てよ〜。」

はい、気持ち悪い僕でました、でも頑張れ!童貞の僕!

「ん?何〜?」

テレビと買ってきたお菓子に夢中の伊月。
簡単にあしらわれる僕。

⏰:14/03/11 11:20 📱:iPhone 🆔:N.hA/bW6


#49 [太郎]
「おい〜。」

伊月の手を掴んで、無理やり俺のそばに座らせる。

「もう、どうしたの?」

おい、どうしたの?じゃねぇよ!
察しろよ!
だいたいわかるだろうよ!

「キスしてよ…」

とりあえずね、ここからだよね。

「え?なんで?」

なんで?と、来ましたか。
もう!伊月のいけず!

「いいから!」

もはや強引にキスをおっぱじめる俺。

⏰:14/03/11 11:26 📱:iPhone 🆔:N.hA/bW6


#50 [太郎]
「んん…ん〜」

照れながら受け止めてくれる伊月はもう本当にヤバイくらい可愛い。

もうキスは慣れたもんの俺。

帰り道、いつもの公園、俺んち、…たまに学校。誰もいないとこを見計らって。

その度にもっともっと伊月と先に進みたいって興奮する一方だった。

今まではずっと我慢してきたけど、今日の俺はいつもの俺とは違うぜ、男、安藤純、見せます!!!

「伊月…可愛い…すげー好き」

⏰:14/03/12 00:11 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#51 [太郎]
とりあえず、女子が喜ぶんではないかと思うロマンチックな言葉をいくつか連呼。

もちろん、本気で可愛いとか好きとか思ってるけどね!

いつもはある程度したら俺から離してギュッてして終わりにしてたけど、この日はずっと止めない僕。

舌もこれまでにないくらい絡めまくってもう、お互いの口はべったべた。

「じゅん…苦しいから、ストップ…」

⏰:14/03/12 00:14 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#52 [太郎]
俺を一生懸命離そうとするけど、そうゆうのも全部逆効果だから。

ますます襲いかかりたくなる。

「もうダメだ、伊月、我慢出来ねーや。」

そう言ってベットに押し倒す、自分でも強引な持っていきかた!

根は小心者なので、心の中ではビンタされたりしてマジで嫌がられたらどうしよう…って考えもあったけど、何故だか積極的な僕でした。

「え…?」

目にうるうる涙をためる伊月、その表情もたまらなく、良い!!!

⏰:14/03/12 00:18 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#53 [太郎]
「させて?」

させて?だって、ひゃ〜、何言ってんの、僕、気持ち悪い〜。

って、思いながらも、必死の僕。

真っ赤な顔で俺にしがみつく伊月をゆっくり抱きしめて、何度もキスして、ゆっくりゆっくり順番に触っていく。

そしてこの時はじめて伊月の胸をさわった。

僕、大興奮!
なにしろ、中3にして伊月ちゃん、巨乳だ!

⏰:14/03/12 00:22 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#54 [太郎]
体とか顔とか細いのに、なんでこんな出てるとこ出てんだよ、こりゃ反則だぜ!

なんせ、おっぱい星人の僕は、胸に集中攻撃。

「ん〜ん〜」

顔を隠したり俺の手を拒んだりしてるけど、やめてとか、嫌だとか、そうゆうの言わないって事はOKってことだよね?
照れてるだけだよね?

それならすんげー嬉しいんですけど。

⏰:14/03/12 00:25 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#55 [太郎]
その後も順番に事をこなして、いざ、これからってゆう時に伊月ちゃん。

「私…はじめてだから…うまくいかないよ、きっと…」

俺はこのセリフで、ほんとに俺のモノを受け入れてくれようとしてくれてるんだ!って実感して、余計に興奮。

「それはこっちのセリフだって、うまくいかなくてもいーの、俺はじめてすんの伊月とで、すっごい嬉しい。だから大事にする、優しくする!」

そうゆうと、何故か伊月は泣いてた。

理由はわかんなかったけど、嫌で泣いてる様子じゃなかったから、僕は大事に伊月の中に飛び込みました。笑

⏰:14/03/12 00:33 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#56 [太郎]
僕たちの初体験の感想。

うまく入りません!笑

伊月は痛がるし、血が出てきて俺すげー焦るし、すぐに中断して、ベットの中で慰めあって、またいちゃこきはじめて、また俺興奮してきて、何回もチャレンジして、

てな感じ。

最初に痛かったからか伊月は違う日にまたすれば良いじゃんって感じだったけど、俺は今日成功させたくて、ねばった。

もはやムードなんて考えちゃいなかった。笑

⏰:14/03/12 00:37 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#57 [太郎]
結局、何回目かで成功!笑

俺はもう最高の気分!
気持ち良いとかやっとうまくできたとか以前に、伊月がもうたまんなく可愛かった。

いちいち全部伝えてやりたいところだけど、それは俺だけの伊月にしておきたいからこれ以上は内緒だ。笑

とにかく、今日は童貞卒業記念日。
らんらんらん。笑

⏰:14/03/12 00:42 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#58 [太郎]
この日から、なんかやっと本当の恋人同士になれた気がした。

俺は基本的に根は暗いし、自分に自信なんてこれっぽちも無かったから、本当の恋人同士になれたら、少しは余裕が持てる気がした。

もう、伊月は俺の女だ!って、堂々と言える気がしてた。

でも…

この俺の独占欲の強さが完全に裏目に出てしまう。

⏰:14/03/12 00:45 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#59 [太郎]
世の女性をみんな敵にまわす気がしますが、僕は、大の束縛鬼だったのです。

Hしてから、さらにひどくなってしまった。

だいたい、伊月は本当にモテた。

伊月自身がしっかりした子だったし、俺と付き合ってる事はみんなが知ってたから、そんなに妬きもち妬く必要もなかったはずなのに、どうしても不安だったんだ。

頭は良いけど、どっか抜けてるとゆうか、スキがあるとこがあったから、俺がいない間にすぐ誰かにとられる気がして不安だった。

⏰:14/03/12 00:49 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#60 [太郎]
まず、携帯のメモリを全部見せてもらって、男のメモリを消してもらった。

女性陣…引きますよね?笑

伊月は、他の女子に比べてもともと男友達とかいないタイプだったのに、メモリに男が入ってる事にイライラしてた。

だって僕、まだ中学生だったんだもん、子供だったんだもん。…。笑

ちょっと違う男子に話しかけられたりするとこを目撃するだけで、ぐちぐち言う俺。

⏰:14/03/12 00:53 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#61 [太郎]
「私ほんとに、純以外の人興味ないし、純以外の男子に、心開けた事もないから。信じて?」

伊月はその度に俺をなだめてた。

今思えば、俺がキレられてもおかしくないのになぁ。

優しいなぁ、伊月ちゃんは。

その優しさに甘えてますます俺の束縛はヒートアップ!

堀口にも、「お前やりすぎ〜」って何度言われたことか。

⏰:14/03/12 00:57 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#62 [太郎]
そんな俺からの鬼のような束縛にも嫌がらない優しい伊月と、わがままな俺は、喧嘩することもなく、うまく付き合っていた。

ある日、一緒に帰る約束をしてて、下駄箱で待ち合わせてた。

俺は教室でなんかとろとろ帰る支度してて、急いで下駄箱に向かう。

すると伊月の姿が見当たらない。

あれ?さき行ったはずなのに。と思いながら下駄箱の隣にあった職員室の前の廊下をみると、人だかりが出来ていた。

なんか私服の男子が複数いる。

⏰:14/03/12 01:01 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#63 [太郎]
その周りには、バスケ部の奴らが群がってて、その中に伊月の姿もあった。

一瞬、はてな?って感じだったけどすぐにわかった。

私服の人たちは一個上の元バスケ部の卒業生で、どうやら中学に遊びにきたらしい。

この時俺らももう部活は引退してたけど、伊月もバスケ部だったから面識があるようで、同じバスケ部だった女子数人とその先輩たちと話してた。

俺の存在に気付かない伊月、俺は下駄箱の傘立てに座って、伊月が来るのを待ってみる。

⏰:14/03/12 01:05 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#64 [太郎]
俺は無性にイライラしてた。

ただえさえ、男と話してるとこを見せつけられて。

そんだけでも器の小さい俺の怒りは爆発しそうなのに、話してた相手、昔伊月に告白したとかゆう奴じゃん。

そう、俺が2年の頃に諦めるきっかけになったあの男!

まぁ!伊月に振られてる奴だけど!

それでも腹立つ。俺の伊月にもう近付くな。って思ってた。

…今思えば本当に器の小さい男…。お恥ずかしい…

⏰:14/03/12 01:09 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#65 [太郎]
しばらくたってから、伊月が慌てて俺のとこに来た。

「ごめんごめん、まだ来てないと思ってちょっと話してた〜、部活の先輩来ててさ。」

知ってますが。見てましたが!

「…怒」

あからさま態度に出す俺。

「…ごめん。」

察する伊月。

⏰:14/03/12 01:11 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#66 [太郎]
「とりあえず、帰るぞ。」

どこまでも、えらそうな僕。
こんな男、誰がみても嫌だよね。

「うん…。」

機嫌をとるかのように俺の手をとり、腕をくむ伊月。

いつもはみんなに見られると恥ずかしいとか言って、校門出るまでは手繋いでくれないくせに。

そうゆう風にされると、余計八つ当たりしたくなる。

⏰:14/03/12 01:14 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#67 [太郎]
「伊月!!!」

!!!
するの、後ろから男の声。

ビックリして振り向く俺と伊月。

その瞬間伊月が、パッと、俺と組んでいた腕を離した。

伊月の名前を呼んだのは、例の先輩だった。

まず、色々ムカつくことが発生しすぎだ。

⏰:14/03/12 01:17 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#68 [太郎]
まず、俺と帰っていくとこを見てるにもかかわらず、伊月の名前を呼ぶそいつ。

しかも伊月って、呼び捨てかよ!
おそらく、俺より先に伊月と親しくなってるであろうから、俺より先に呼び捨てにしてたんだな。

そして一番ムカついたのが伊月。

なんであいつに呼ばれてるってわかって、俺の腕を振り払うわけ?

そういえば、携帯のメモリを消す時、あいつのやつだけ、先輩だからとか言ってしぶってたな。

なんだよ、自分に告ってきた奴がそんなに気になるのかよ!

⏰:14/03/12 01:19 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#69 [太郎]
怒りをおさえ、とりあえず、その先輩の方を見てみる。

伊月は、困った様子。

「あっ、すまん。彼氏?」

そいつが、俺を見て伊月に聞く。

聞くまでもねぇだろうが!このチビ!

注:僕は身長が高い方だったので、ムカつく対象に、チビと命名します。

「うん!へへ。」

と、笑ってみせる伊月。

先輩なのに、タメ口なんですね、どんだけ親しいねん!くそ!

⏰:14/03/12 01:23 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#70 [太郎]
「マジか。じゃ、なんでもない!また遊びに来るわ!またな〜!あっ、彼、ごめんね〜」

二度と遊びに来んなこのチビ!二度と伊月の名前を呼ぶなチビ!ばーかばーか!

俺の心の中。笑

今思えばこの先輩、すごく良い人そうだったなぁ。俺にまで気を使って。
伊月なんでこの人振ったんだろう。笑

イラついてはいたが、礼儀だと思いそう言われた俺はそいつに頭を下げた。

鬼の形相で。

「うん、また〜!」

笑顔の伊月。怒

⏰:14/03/12 01:26 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#71 [太郎]
先輩が退散して、2人きりになっても、今度は伊月は腕を組まなかった。

俺は黙ってスタスタ歩く。

静かについてくる伊月。

「じゅん。」

僕の名前を呼ぶ伊月。

「…」

無視する、幼稚な僕。

⏰:14/03/12 01:28 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#72 [太郎]
「腕…、振り払ったのはごめん。…でも、あれは相手があの先輩だったからとかじゃなくて、人前で腕組んでるとことか見せるの恥ずかしかっただけだから。わかって??」

さすが伊月。
俺が1番怒ってるポイントは、わかっている様子。

「あの先輩、絶対まだ伊月に気があるじゃん。」

幼稚な僕の攻撃をしばし、ご覧下さい。

「そんなんじゃないよ、昔の話でしょ。」

⏰:14/03/12 01:32 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#73 [太郎]
「だって、俺の存在に気付いて、せっかく引き止めたのに食い下がっただろ?俺がいなかったらお前らどうなってるかわかんねーよ。」

再び俺の手をとり繋いでくる伊月。

「そんな事ないって。純、怒らないで、ね!」

手は…一応繋ぐ僕。笑

「なんでそんな事ないって言い切れるんだよ。」

「じゃあ、もしそうだとしても、私は先輩の事なんとも思ってないから関係ないよ、連絡先ももうわかんないし、アドだって純と付き合ってからかえて、向こうから連絡くることもないよ?純の事大好きだもん。」

⏰:14/03/12 01:37 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#74 [太郎]
中3にして、そこまで言ってくれる彼女、なんて大人なんだ。

そして俺は、まだまだケツの青い子供だ。

「俺、伊月があの人と楽しそうに話してんの見たもん。」

もう心ではさっきの伊月の言葉で納得いったはずなのに、調子にのって、ぐちぐちが止まらなかった。伊月の優しさに甘えてなかなか仲直りしようと出来なかった。

「ねぇ、どうして純はそんなに私の事信用してくれないの?」

伊月は、怒るとゆうよりも、悲しそうに言った。

⏰:14/03/12 01:40 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#75 [太郎]
「じゃあ伊月がもっと信用出来るように努力しろよ!」

俺ってやつは…。
とんだ大馬鹿野郎だ。

「…。」

伊月が俺の手を離した。

!!

急に焦る俺。

伊月を見ると、泣いてた。
すごい、苦しそうだった。

⏰:14/03/12 01:42 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#76 [太郎]
「…今日は、一人で帰る。」

そう言って先歩き出す伊月。

今まで俺がやきもち妬くのはよくあるパターンだったけど、こんな事になるのははじめてで、これが、俺たちの初喧嘩だ。

「…危ないから!家まで送るって。」

素直にすぐ謝れよ…。
この時の俺ときたら…

「いい。1人で帰れる。」

そう言われつつも伊月の後を歩く。

⏰:14/03/12 01:45 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#77 [太郎]
途中で何回も謝ろうとしたけど、上手く言葉がまとまらずに、言えなかった。

それでも送って行きたくて、結局伊月の家まで、伊月の後をつけた。

まるで、ストーカーの気分だった。笑

家にはいる時、一瞬こっちを向いた気がしたけど、合わす顔がない俺はうつむいていた。

伊月が家に入ったのを確認して、ひとり、家に帰る俺。

いつもはルンルン気分で帰るこの道のりが、この日は地獄だった。

⏰:14/03/12 01:48 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#78 [太郎]
家に帰ってから、何回もメールの文章を作って送信しようと思ったけど、返事が来ないとか…振られたら…とか、怖くて送れなかった。

もちろん電話も出来なかった。

明日学校で、直接謝ろう…。

でも…なんて言えばいいんでしょうか…。

⏰:14/03/12 01:50 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#79 [太郎]
次の日、昼休みに謝る事を決めた俺。

伊月の教室まで行くと、すぐに伊月と目があった。

気まずい…。

でも、今しかない!

伊月はクラスの女子と喋ってて、昼休みとか休み時間に俺たちが話したりすることなんて今までほとんどなかったから、俺が来て伊月に近付くと周りが少しザワついた。

中学生ってみんなウブだからそうゆうのすぐ騒ぐよね。

⏰:14/03/12 01:53 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#80 [太郎]
「伊月ちょっと話したいんだけど。」

もうすげー勇気を振り絞って言うと、伊月と一緒にいる女子が全員俺を睨みつける。

こ、こえ〜。

女子のこうゆう時の結束力、ほんとすごいよね。

俺の失態筒抜けなんすね、怖すぎっす。

「うん。」

伊月は案外普通に返事して俺について来た。

⏰:14/03/12 01:55 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#81 [太郎]
女子とはうってかわって、何も知らないそのクラスの男子は、ヒューヒュー的な、俺をあおるテンションMAX。「へーい、安藤やるじゃ〜ん!」…みたいな。

「うるさい、お前ら!」

本当に今はいじらないで下さい。

無言でひと気のない階段に向かい、2人で座った。

「…」

やばい…俺まだ謝る言葉考えてなかった…

⏰:14/03/12 01:58 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#82 [太郎]
「…伊月、昨日はごめん。俺、伊月の気持ち考えてなかったよな。」

「…」

無言のままの伊月。

「本当は、伊月のことは全部信用してる。好きだって思ってくれてることも全部信じてるし、あんな風に思ってないよ。」

「…」

しゃべりベタの俺だからいつもすぐにフォローしてくれる伊月なのに、この時はずっと黙ったまんまで、本当に振られるかと思った。

⏰:14/03/12 02:02 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#83 [太郎]
「伊月さ、いつも俺がヤキモチばっかやいても、優しいからさ、その通りにしてくれて何回も安心しようとしてくれてんのにさ、俺甘えてたんだと思う…。」

「…。」

「カッコ悪いな、俺…。」

「…」

「でもさ、すげー好きなんだ、伊月のこと、好きすぎて、なんていうのかな…幸せすぎて、いなくなるのがすごい怖いんだよね。」

「…」

伊月ちゃんうつむいたまんま。
もうダメなの?俺振られるの?…涙

⏰:14/03/12 02:06 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#84 [太郎]
「でも、昨日さ、俺があんなこと言って、伊月にあんな辛い顔させて、本当に馬鹿だなって思った。俺自分のことしか考えてなかったからさ、伊月が他の人のとこ行って俺から離れるのが1番嫌だって思ってたけど、俺と一緒にいても、伊月があんなに辛そうにするなら、意味ないなって思った。」

「…ヒック」

え!?泣いてる…
また泣かせてる…俺。

「もうこれからは、伊月の気持ち1番に考えるし、あんな顔させないように伊月がいつも楽しく出来るようにするし…」

⏰:14/03/12 02:11 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#85 [太郎]
「…頼むから、許して。本当にごめん。俺、伊月のことほんとに好きなんだよ。」

「…うん。」

涙を吹きながら伊月が少し笑った。

すっげーホッとした。
良かった…。

「泣くなよ…。」

頭をなでなでしてみる。

「だって…もう振られちゃうかと思ったよ…。」

なんて言い出す伊月さん。

⏰:14/03/12 02:15 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#86 [太郎]
「なんで俺が振るの?俺だよ、振られるかと思ったのは。」

「だって、純怒るから…。嫌われたかと思ったから…」

もう…なんて俺は幸せ者なんだ。
あんなことしてんのに、まだ俺のこと想ってくれてるなんて。

ほんとに俺なんかのどこがいいんだ。

ますます離したくなくなった。

「嫌いになるわけないじゃん。ばか。…ばかは俺か。」

これでもかって力で伊月をギュッとした。

⏰:14/03/12 02:18 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#87 [太郎]
可愛い伊月に抱きついて、改めてこの子の大切さを実感する。

「じゃ、仲直りのちゅってして。」

そんな可愛い事を言い出す伊月!
ヤバ!

「ちゅってしたら、もう止まんなくなるよ、僕。」

そう言っていちゃこく俺たち。

スカートに手を突っ込もうとすると「それはダメ!」と、お預け。

そうだよね、ここは学校だもんね〜。

⏰:14/03/12 02:22 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#88 [太郎]
仲直りの後のキスたちは、いつも以上に燃える。と、いうことを学ぶ僕。

そんなスケベな方面はともかく、
なんとか無事に喧嘩を乗り越えた僕たち。

原因は全て僕にあるような気がしますが…。

とりあえず、一件落着。

⏰:14/03/12 02:24 📱:iPhone 🆔:iJwyTbnE


#89 [葵]
最高におもしろい

⏰:14/03/13 01:11 📱:SH-09D 🆔:IPgXsNas


#90 [太郎]
マジすか( ゚д゚)
ありがとうございます!

⏰:14/03/13 14:51 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#91 [太郎]
それからは、やきもち妬いても今までみたいに理不尽な事を言わないように心がけた。

それでもやっぱりやきもち妬きには変わりの無い僕。

伊月のまわりの女子にいつも叱られていました。

自分でも束縛しながら、俺いつかヤキモチなんか妬かないでっかい男になりたいと思ったもんだ…。

⏰:14/03/13 14:55 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#92 [太郎]
3年も終わりに近付き、進路の話で持ちきりの時期。

俺は特に理由はないけど、受験したい高校が決まっていた。

先生からはその高校よりもう一つレベルの高い高校を勧められていたが、これ以上受験勉強に追われるのはごめんだ。頭の良くも悪くも無い高校に決めていた。

伊月は伊月で、俺とは別のところを受験するとか言って毎日勉強してた。

なんか、仲良い女子がみんなそこの高校だからだそうだ。

なんて不順な動機だ。

⏰:14/03/13 15:00 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#93 [太郎]
別々の高校に進学することになる俺たち。

この時の俺は、高校が離れる事の、ことの重大さを全然わかっていなかった。

家も近いっちゃ近いし、高校が離れたところで、自分たちの仲が今までと変わるなんて思ってなかった。

むしろ、別々の学校の方が色々話題も豊富で楽しそう、ぐらいに呑気に思っていた。

それは、大間違いだった。

⏰:14/03/13 15:03 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#94 [太郎]
僕は、自分がヤキモチ妬きの、束縛男だとゆう事をスッカリ忘れていたのだ。笑

のちに嫉妬しまくって、悩むこととも知らずに、卒業を控えた俺らは、残りわずかな中学校生活を満喫していた。

伊月とは特にでかい喧嘩もせずに、すごく上手く付き合っていけていたと思う。

⏰:14/03/13 15:06 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#95 [太郎]
すごく印象的だったのが、卒業式。

式が終わってからも、学校に残って余韻にひたるのは、卒業あるあるだよね?

みんなで写真撮ったり、恒例の女子が男子にボタンをもらいに来るとゆう儀式。

ちなみに俺にもらいに来た奴は…。1人。
しかも…男…。

部活の後輩なんだけど、俺の有り余ったボタンの数を不憫に思ったのか、笑いを堪えながら「ボタン下さい…」…だ。

舐められたもんだぜ!笑

⏰:14/03/13 15:14 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#96 [太郎]
基本的に俺は、部活の奴らで固まってたんだけど、学年のヤンキー的な存在のグループがあって、そうゆう奴らってイベント大好きだから一際盛り上がってた。

別にそいつらと仲悪いわけじゃないけど、そんなに関わった事もないのに、盛り上がってたからかそのグループが俺らんとこ来て色々話してて、その中の1人に言われた。

「安藤く〜ん!!!よっ!学年一の美女ゲットして、ウハウハな中学生活だったんじゃねーのぉ???」

照れ笑いでごまかす僕。

⏰:14/03/13 15:27 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#97 [太郎]
僕は、このヤンキー君のセリフがとても嬉しかったのです。

もちろん、僕からしたら伊月は世界一可愛いと思う、笑。けど、こうゆうタイプの違う奴もそう言う、特別な女の子が、自分の彼女なんだって思うと鼻高々だった。

この話は省略したけど、俺と付き合った頃、またタイプの違う生徒会の優等生の爽やかイケメン浅野くんが、伊月に猛アタックする事件も、過去にあった。

何が言いたいかと言うと、とにかく伊月はほんとに色んな人からモテた!

⏰:14/03/13 15:38 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#98 [太郎]
今だに、なんで俺と付き合ってくれたんだろうと、不思議に思う。

そんな、自慢の彼女でした。

なので、伊月はセーラー服のリボンやら、名札やら、あげれるもん全部無くなってた。

僕は一個ボタン無くなっただけなのに…。涙

あっ、第二ボタンは伊月ちゃんが欲しいって言ったからあげたよ!笑

⏰:14/03/13 15:41 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#99 [太郎]
そうして無事に卒業して、俺も伊月もそれぞれ志望校に合格。

高校に入学してからの俺も、相変わらず今までと同じく、面白味のない男だった。

こんな俺でも、新たな出会いにドキドキしていたんだけど、あっ、女相手とかじゃなくてね!特別な出会いもなくぬるぬるっとやり過ごしていた。

高校に入ってから仲良くなった男がいる。
名前は松野。

性格はお調子者のおしゃべり。…用は高校版堀口だ。

⏰:14/03/13 18:12 📱:iPhone 🆔:Py0tz05E


#100 [太郎]
口ベタな俺にはそんくらいの奴が丁度いいみたいだ。

ただ、堀口と違うところがひとつ!

松野はイケメンだ。
堀口、すまん。笑

イケメンのくせして、異常に女の子に優しくロマンチストな松野。

自然と松野の周りには女子が寄りつく。
そのおかげかなんなのか、俺も高校入ってわりとすぐ女子と話す機会が多かった。

ちゃんと、男の友達も出来たよ!笑

⏰:14/03/14 00:43 📱:iPhone 🆔:iclR7c1M


#101 [太郎]
ロマンチスト松野におどらされて、高1の伊月への誕生日プレゼントは、サプライズで手紙を贈った。笑

伊月はすごい気持ち悪がった…。笑

その上、「私、純はこうゆうことしないところが好きなんだよ〜」と笑われた。

即、松野を呪った。笑

その件以来、俺は松野のロマンチックな提案は一切きかない。

やっぱりイケメンの松野だからロマンチックな行動やセリフが似合うんだと思う。

ふん!

⏰:14/03/14 00:46 📱:iPhone 🆔:iclR7c1M


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