僕しか知らない君へ
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#212 [太郎]
いつもありがとう!
:14/05/02 00:29
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#213 [太郎]
「見たらわかるんだよ!本当にあんたの事が好きかどうか!旬が連れてくる女はみんな本気であんたの事想ってる奴、1人もいないね!」
「そんなん母ちゃんの偏見だろ!?決めつけるなよ!」
「…。」
低レベルな会話に、言葉すら出ない俺。
「それに比べて伊月は全然違うよ、純の事、ちゃーんと想ってくれてる。」
伊月の名前が出てきて我に返る。
「確かに兄ちゃん、付き合っても別れるの早いよね。別れる理由なんなの?」
「そ、それは…。」
:14/05/02 00:34
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#214 [太郎]
「ほーら!どうせ、くだらない理由なんだろ。ちゃんと想いあってなかった証拠だ。」
「うるせーな!関係ないだろ!」
どうやら図星らしい。
まぁ、なんだかんだ言って、本当は母さんは、兄ちゃんの事が可愛過ぎて彼女のことを認めたくないだけなんだろうなって改めて思った。
兄ちゃんは俺と違って母さんや父さんとの会話も大事にしてたし、母さんとは普段から何でも話したり出掛けたりしてたから。
いわゆるマザコンだな。
:14/05/02 00:37
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#215 [太郎]
兄ちゃん的には全く納得いっていない様子だったけど、なんとかその場から逃げ切って、部屋に戻る俺。
あー変なことに巻き込まれた。
ふと、母さんの言葉を思い返す。
『伊月は純の事を想ってくれてる』
自分の母親が彼女のことをそうゆうふうに見てくれてるのは、幸せな事なんだろうなぁ。
そんな事を考えながら、いつものように伊月に、何気無く電話をかけた。
特に用事はない。ただ毎日電話するのは俺たちの日課だから。
:14/05/02 00:41
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#216 [太郎]
「もしもし伊月?聞いてくれよ〜また兄ちゃんがさ、母さんとの変な事に巻き込まれてさぁ」
『…。』
いつもと様子が違う伊月。
バカな俺はしばらく気付かずにこんなどーでもいい話を続けてた。
「伊月?どうした?」
『あ、ううん。ごめんね、純。旬くんたち大変だったね…。』
「何?何かあった?」
また妊娠疑惑!?って、呑気に考えてた。
:14/05/05 01:41
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#217 [太郎]
『ううん、違う…。いや、ごめん…純。ごめん…。別れよう。』
すごく苦しそうに、辛そうに伊月は涙を流しながら言った。
俺にとって突然過ぎて、本当に頭の中が真っ白になった。
どうか、冗談であってほしいと心底思うけど、この言葉が冗談じゃないことくらいバカな俺でもわかった。
付き合いはじめて約5年。
俺たちの間で別れとゆう言葉が出たのはこれがはじめてだった。
:14/05/05 01:45
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#218 [太郎]
『…ごめん。じゅん…ごめん…私…。』
伊月がその理由を話そうとするのがわかって俺は慌てて言葉を重ねた。
「今からお前んち行くから。頼むから会って話し聞かせて。」
『…でも。』
「すぐ行くから。…頼むから。」
伊月の様子からすると、本気だったから、このまま電話越しで終わらされるのがすごい怖かった。
会うことで伊月の気持ちが変わるかなんてわからないけど、とにかくすぐに会いたかった。
:14/05/05 01:50
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#219 [太郎]
伊月の家まで車を走らせる途中。
俺はマジでこれまでに感じたことない感情に押しつぶされそうになった。
まず、別れたい理由はなんだ?
俺なんかしたか?
いつから思ってたんだ?
なんで俺は気付かなかったんだ。
どんな理由でも、原因は俺のそうゆう無神経なところだ。
そう思うと悔しくて、はじめて伊月とのことで泣いた。
:14/05/05 01:55
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#220 [太郎]
中学の時、告白した日に通った帰り道。
告白した公園。
心の中でガッツポーズを決めた、あの日。
自転車で通っていたこの道のりが原付きになり、今は車になった。
伊月のいる当たり前の日常が、本当に俺のすべてだったこと。
伊月んちに着くまでに涙が止まらなかった。
こんなに泣いたのは愛犬のジョニーが死んだ時以来かもしれない。
:14/05/05 01:57
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#221 [太郎]
「着いた。」
たった三文字のメールを送信。
玄関の灯りがついて、俺の心臓はもう爆発しそうだった。
足音が近付く。
運転席を覗く伊月。
馬鹿野郎。なんでお前がそんなに泣いてんだよ。
「乗って。」
今にも泣き崩れていきそうな伊月を車に乗せた。
:14/05/05 02:00
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