それでも君が
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#50 []
迷ってたんだね。

新しい恋に踏み出す勇気が
まだ友梨には・・・ない


また裏切られるんじゃないかって・・・

きっと今愛しても
博もいつかいなくなる

友梨の前から居なくなる

それなら
文博を思って辛い方がマシ


そう思ってたのかもしれない

⏰:06/12/30 13:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#51 []
そんなある日の夜だった。

お風呂から上がってすぐに
布団に潜り込んだ。

博は友達と遊んでいると言っていたので

帰ってからメールして☆
と言って一端切った。


つまんない
つまんない!!


次の瞬間だった・・・

⏰:06/12/30 16:20 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#52 []
ブーッブーッブーッ

マナーモードにしたままの
携帯が枕元でうるさく鳴った。

メールの受信時間を
一秒にしてる友梨は
すぐに電話だとわかった。


ブーッブーッブーッ


着信:文博


えっ・・・??

⏰:06/12/30 16:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#53 []
心臓が
音を立てて鳴る・・・

どうしよう・・・

電話は鳴り続ける



何か用事かもしれない。



そう思うことで電話に出れた

『もしも・・・し??』

⏰:06/12/30 16:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#54 []
「友梨ちゃん出るの遅ーい!!(笑)なんしよったん?」


別れてから
メールはしていたものの
声を聞いたのは
あの日以来。


うれしかった・・・

まだ・・・
好きなんだと認めるしかなかった。

やっぱり新しい恋なんて・・・
まだいらない。

⏰:06/12/30 16:31 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#55 []
他愛のない話をして
盛り上がった。

まるで付き合っていたときのような・・・


『で・・・なんか用事やったんじゃないの??電話なんて珍しいじゃん♪』


「え??あ・・・まぁ・・・」


『彼女でも出来たって(笑)??』

⏰:06/12/30 16:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#56 []
笑って聞いたけど
内心は

できてませんように・・・

そう祈っていた。


「出来るわけないやら??友梨こそ出来たんちゃうの??笑」

はぁ〜??
今でもあんたが好きだよ!!
ばーか!!

なんて言えるはずもなく
言葉を飲み込んだ。

⏰:06/12/30 16:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#57 []
『今は・・・男とかいらんゎ(笑)』


何言ってんだろ・・・


そんなこと
思ってないよ。

強がりだって
気づいて欲しい・・・


お願い・・・――。

⏰:06/12/31 07:41 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#58 []
「そか・・・」

小さな返事。

なんで元気ないの?


そんな態度だと
まだ好きなんだって
期待しちゃうよ??

『うん・・・』

「俺・・・」

『ん・・・??』


「お前に会いたい・・・」

⏰:06/12/31 07:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#59 []
"お前に会いたい"


ずっと待ってた言葉。

何十回好きを言われるより
この言葉を待ってた。


"会いたい"


だけど友梨は
信じれなかった。

ただ・・・
やりたいだけなんだろうな
って・・・
分かってたから。

⏰:06/12/31 07:46 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#60 []
わかってんのに
口から出た言葉は・・・

『友梨も会いたい』


馬鹿・・・

自分の馬鹿・・・



会う約束をした。
ちょっと遠いけど・・・
車校で近くまで来てる文博に
会いに行く約束をした。

⏰:06/12/31 08:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#61 []
電話を切ると
博からメールが来てた。


"お風呂入ってた"


嘘ついてゴメン・・・
知られたくなかったから。


友梨は何もなかったように
博とメールした。

ただ
なんだか凄く
大きな罪悪感に襲われた

⏰:06/12/31 08:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#62 []
苦しくなって
とうとう吐いた。


『明日文博に会いに行く』


「いってらっしゃい」


博は笑顔で答えた。


嬉しそうな絵文字が
今はとても辛い・・・

⏰:06/12/31 09:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#63 []
―10月7日―


一人電車に乗って
文博の泊まっているホテルへ向かった

長い長い道のり。

初めて一人で乗る電車。


いつも隣には
友達がいたから
速く感じていた距離も

今日はやけに長い

⏰:06/12/31 09:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#64 []
乗り換えの駅に着いた。

往復券を買った友梨は
時刻表を見て
驚いた

乗り換えの普通電車が来るまで
一時間半もあるのだ



『まじか・・・』

⏰:06/12/31 09:33 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#65 []
一人ホームで待っていると
雨が降り出した・・・

『さむッッ・・・』

まだ履き慣れてない
ヒールのせいで
足が痛い

とりあえず売店で
ホットレモンを買って
また元のベンチに座る


〜♪

受信:博

「今起きた」

⏰:06/12/31 10:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#66 []
駅に着いたってことと
雨が降ってて寒いこと


寂しいことは・・・
黙っておこう。


容赦なく降りつける雨の音を聞きながら

博からのメールを読み返す。

⏰:06/12/31 10:21 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#67 []
知り合ってまだ間もないのに
フォルダーは博のメールでいっぱいだった。


イキナリ着信画面に変わり
電話が鳴る

着信:りゅうクン



りゅう???

りゅう・・・



誰だっけ??

⏰:06/12/31 10:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#68 []
出ようか迷っていると
電話は切れた。


よかった。


と思ったが
すぐにまた電話がなる。


声聞けば思い出すかもしんない・・・と電話にでた。

『もしもし???』

⏰:06/12/31 10:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#69 []
「もしもし?あ〜久々に友梨の声聞いたちゃ〜♪やべぇな☆」

"やべぇな"

それからこの訛り


思い出した。


昔振った男

⏰:06/12/31 10:34 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#70 []
『あぁ・・・久しぶり』

そっけなく答える。

三ヶ月くらい前に
告ってきたメル友。

三つ上だけど
可愛い顔してて
絶対モテるタイプ。

友梨こういうの
もう懲りたから・・・
振った。

顔でモテる男は
好きじゃない。

⏰:06/12/31 11:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#71 []
別に悪い人じゃなかったけど・・・

遠恋とかする気なかったし。


りゅうクンは

「諦めるよ」

そう言って
連絡してこなくなった。

だから・・・
今更何の用???

⏰:06/12/31 11:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#72 []
「俺・・・友梨のこと吹っ切ることにしたちゃ。昨日同じ大学の子に告られた。」

まだ引きずってたんだ・・・

『よかったじゃん!!』

「友達からやけどな・・・前に進まなかっこわりぃがよ!?これで最後にする。」

前に進む・・・
そう決めるまでに
きっと苦しんだよね・・・

友梨も前に進まなきゃいけない

そう感じた

⏰:06/12/31 11:45 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#73 []
《まもなく三番乗り場〜サンダーバードが到着いたします》


アナウンスが流れる


「あれ?今どこにおんが??」

『駅やで』

「どっか行くが??」

『うん○○まで・・・』

あ・・・しまった!!

⏰:06/12/31 11:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#74 []
「え・・・!?」

やらかしたと思った!

『いや・・・その・・・ちょっと友達に・・・』

「こっち来るがね・・・ほっかほっか。大丈夫。会いに行ったりせんから、俺。」

『ごめん・・・』


そう。
文博が泊まってるホテルのあるのがりゅうクンの家の近く。

⏰:06/12/31 12:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#75 []
「彼氏やろ?」

彼氏・・・
じゃないけど・・・


りゅうクンの決意が
揺るがないように

『そうだよ』

って言った。


友梨の優しさだよ。
最後くらい・・・

⏰:06/12/31 12:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#76 []
「そっか。幸せ?」

そうでもないよ。

辛いことばっかだよ

泣いてばっかだよ。



『うん。幸せだよ。』

「ならよかった・・・」

「・・・そいつに何かされたら直ぐ電話しろよ!!」

『うん』

⏰:06/12/31 12:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#77 []
「泣かせるようなまねしたら俺がぶっ飛ばす!!」

『ありがと』

「それから・・・それから・・・」

必死に話題を探す彼の
背中を押した。

『幸せになってね』

「うん。友梨も・・・」

『「ばいばい」』

⏰:06/12/31 12:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#78 []
電話を切ると
電話帳からりゅうクンを出し

削除した。



終わりだよ。
友梨なんか早く忘れて
幸せになってね。



待ち受け画面には
やっぱり新着メールが一件

⏰:06/12/31 12:45 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#79 []
りゅうクンはすごい

強いね。

友梨も強くなりたい・・・



複雑な気持ちで
電車に乗った。


送信:博

もうすぐ着くで帰ったらまたメールするね

⏰:06/12/31 12:51 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#80 []
もう終わりにしよう。

友梨も前に進むから・・・



りゅうクンに勇気をもらいました。


『今日で最後だから』

そう心の中で
何度も唱えた。

『待っててね』

聞こえるはずないけど
博にそう言った。

⏰:06/12/31 12:55 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#81 []
でもきっと
文博に会ったら友梨は

また後ずさりしてしまうかもしれない。


怖かった。


博・・・
隣にいて・・・
一緒にいて・・・


そしたら何も迷わないから

⏰:06/12/31 13:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#82 []
〜♪

着信:文博



なんてナイスタイミング。


周りの目を気にしながら
静かに話す。


『わかった。うん。うん。じゃあね バイバイ』

ちょっと遅れるって連絡。

⏰:06/12/31 13:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#83 []
初めて見る景色に
少し不安がよぎる・・・

だけど直ぐに
文博が言っていた駅に着いた。


"南口におれよ"


文博の言葉を思い出し
看板から南口の矢印方向に
足を運んだ。

歩く早さと同じくらい
高鳴る心臓は
文博に会える喜びからかな?

⏰:06/12/31 13:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#84 []
南口にある
待合室の椅子に座った


ガラス越しに見る空は
さっきの雨なんて嘘みたいに
青く晴れわたっていた。

〜♪

受信:文博

"着いたぞ"

空に向かって
笑顔を作ると外へ飛び出した。

⏰:06/12/31 13:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#85 []
横断歩道の向こうから
懐かしい姿

金髪にサングラスの
文博が手を振ってる。


『文博!!!』

思わず抱きついた。

「バカ〃周りに人おるから」

焦る文博をよそに
友梨は腕を放さなかった。

⏰:06/12/31 16:58 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#86 []
「ったく・・・しゃーねぇな!!」

そう言って
文博も抱いてくれた。

Wishの甘い香りがする
長い襟足がくすぐったい。


「行くか」

そう言って離れた文博は
サングラスを外す。

⏰:06/12/31 17:23 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#87 []
「ちゃんとつかまっとけよ」

『うん』



文博をしっかりと掴み
友梨たちは進み出した。


水たまりがまだ残る道路を

水たまりをよけながら

お昼ご飯を食べるために
イオンへ走った。

⏰:07/01/01 13:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#88 []
・・・恋の終わり・・・

⏰:07/01/01 16:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#89 []
「食えよ。冷めるやら?」

『文博のが来るまで待つ』

「食えって!!」

『待つ〜』

「うぜぇ」


ウザイ?
友梨がウザイって??

わけわかんない!!

⏰:07/01/01 16:37 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#90 []
ご飯って
二人揃ってから食べるんじゃないの???

友梨はずっとそう言うもんだって思って生きてきた。

だから怒る意味が分かんない



久々にあったのに
こんな雰囲気やだ・・・

『もぉいらない』

食欲失せた。

⏰:07/01/01 16:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#91 []
「相変わらず少食やな。」

お前のせいだっつーの!


『食べるときは食べるよ。』


「そっか。」

『友梨の残りいる???』

「おう」


そう言って
半分も食べてないハンバーグは一瞬で消えた。

⏰:07/01/01 16:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#92 []
食べ終わると
文博は行きたい場所があると
また自転車をこぐ。

『ねぇ〜どこ行くの??』

「黙ってのとけ」


やっぱ恋人じゃない今
態度が明らかに違う

冷たい。

友梨を完全にしたに見て
常に上からものを言う

⏰:07/01/01 16:50 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#93 []
『お尻痛いよもっと安全運転してよ!!靴脱げるよぉ↓↓』

「痔になれ(笑)」


やっと笑った


「目瞑れ〜」

そう言われ目を瞑る。

しばらくして
自転車は止まる。

⏰:07/01/01 16:57 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#94 []
「へへっ(笑)着いた。めっちゃ探したんやで」

『開けていい??』

「おう(笑)びっくりすんなやぁ〜笑」



そこに飛び込んできたのは
小さなアパート



みたいなラブホだった。

⏰:07/01/01 17:00 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#95 []
『入るつもり?』

「嫌なん?俺友梨とやりたいもん♪」

やっぱり・・・
そうだよね・・・
セフレだよね、友梨。


分かってたつもりだった

だけど信じたかった

"会いたい"

その言葉が本物だって。

⏰:07/01/01 17:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#96 []
友梨の中で何かが
音を立てて
崩れていく・・・

どうでもよくなった。

好きにすればいい。

『いいよ』

嬉しそうな文博。

「今日こそ逝かせてやるから」

そう言って【空】部屋への階段を文博の後からのぼった。

⏰:07/01/01 17:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#97 []
部屋に入るなり
後ろから抱きつかれた。

「友梨・・・来てくれてありがとな。俺・・すげぇ嬉しかった」


今更遅いよ文博・・・

そんな言葉
聞きたくない・・・

やめて・・・



『早くやろ??』

文博を誘った。

⏰:07/01/01 17:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#98 []
待ってましたと
言わんばかりの勢いで
友梨をベッドに押し倒す




・・・―

『お湯溜めてくる・・・』

乱れた服を正し
バスルームに行き
お湯を溜める。

それをじっと見てた・・・・・

⏰:07/01/01 17:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#99 []
『入れるよ』

ベッドに横になってる文博に声をかける

文博は起きあがると
服を脱ぎながら
近づいてきて

「一緒にはいろ♪」

『先はいって☆』

笑顔で交わした。

「照れとるん?可愛いな♪なら友梨先入りやぁ(笑)」

『そうする♪』

⏰:07/01/01 20:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#100 []
・・・――。

湯船につかる

『あ〜ぁ・・・』

ため息がでる。

こんな時でも
初めてのラブホに
ちょっとドキドキしてる
自分が嫌だ・・・

「お邪魔しまぁす(笑)」

文博が勝手に入ってきた!!

『ちょ・・・』

「一緒に入りたいのッ♪」

⏰:07/01/01 22:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


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