〇ニ番目の四季〇
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#300 [ゆり]
「…待って…話し」

隼人の声が少し震えた。

胸が痛んだ。

だけどもう無理じゃん。

戻れないじゃん。


あたしは苛立ちとか
切なさとか
ぐちゃぐちゃな感情で
隼人にキスをした。

隼人は何かをぶつけるように
あたしを抱いた。
 

⏰:06/06/03 11:37 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#301 [ゆり]
あたしの大好きな手で
どうして他の子に触れたの?

あたしの大好きな声で
どうして他の人の名前を呼ぶの?

あんな隼人の姿
見たくなかった。



「…じゃああたし帰るね」

「ゆり」

服を着てベットを下りようとするあたしを
呼び止める隼人の声。

何か伝えなきゃいけない、
そんな気持ちが伝わってきた。
 

⏰:06/06/03 11:40 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#302 [ゆり]
「俺別れたくない」

「…」


あたしは立ち上がって
バックを手に取った。

もう涙が溢れていた。

隼人に背を向けて言った。

「…好きになってくれてありがと」

ドアノブに手をかけた。

「待って…俺はまだ愛してる」
 

⏰:06/06/03 11:43 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#303 [ゆり]
やっぱり隼人の声は少し震えていた。

愛してる?
そうだね、きっと
あたしから隼人への気持ち。

こんな理解出来ないくらいの想いを
愛って言うんだろうね。

「あたしも…」

少し笑って言った。

これだけしか言えなくて、

あたしはホテルを出た。
 

⏰:06/06/03 11:44 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#304 [ゆり]
許せなくてごめんね。

たいした女じゃないのに
プライドばっかり高くてごめんね。

上手に愛せなくて、
ごめんね。


ホテルから出た道端で
思いっきり泣いた。

息が出来ないくらい、
声を上げて泣いた。


あたしの指に、
もう二人の証は

光っていなかったから。
 

⏰:06/06/03 15:33 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#305 [我輩は匿名である]
>>100-200 >>201-300 >>301-400

⏰:06/06/03 16:56 📱:N901iS 🆔:ukRFxzBU


#306 [我輩は匿名である]
あれ(゚∀。ラg?)
>>201-300
>>301-400

⏰:06/06/03 16:57 📱:N901iS 🆔:ukRFxzBU


#307 [ひLI]
ゆりチャンの気持ちわかる愛してるッて感情やッたら、些細な事でも自分壊れてしまうモン…
どおでもよかッたら氣になンてしなLIし(・ε・`)
頑張れ…

⏰:06/06/03 18:14 📱:N901iC 🆔:IVv8d/LA


#308 [あやぽん]
頑張ってネ
マヂ泣ける(P`q)

⏰:06/06/03 18:53 📱:SH700i 🆔:kqHl5OAQ


#309 [ゆり]
匿名サン☆ひいチャン☆あやぽんチァン☆
読んでくれてありがとぉデスッ(*´`*)続き書きますネ☆

⏰:06/06/03 19:50 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#310 [ゆり]
次の日−

重い瞼を開ける。
ベッドから手を伸ばし
バックの中から鏡を取り出し顔を見る。

「うわぁ〜…ブサッ」


腫れた目が
昨日の事は夢じゃないんだって

あたしに思い知らせた。
 

⏰:06/06/03 19:55 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#311 [ゆり]
毎日の日課だから

携帯を開く。


何件もの隼人からの着信。


友達や
岩田くんからの心配のメール。

みんながあたし達の別れを心配するくらい

誰の目から見ても
隼人はやり過ぎてたって事なんだね。

メールを読めば
有り触れた
励ましの言葉。
 

⏰:06/06/03 19:58 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#312 [ゆり]
男なんていっぱいいるよなんて
簡単に言わないで

ゆりチャンは強いからって
お願いだから決め付けないで


雨音が
こんなあたしを責める様に
窓を叩く。


あたしは
隼人だけを求めてた訳じゃないけど

失いたくないのは
隼人だけだったんだよ。
 

⏰:06/06/03 20:02 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#313 [ゆり]
「あーお腹すいたッ!!」

自分を立ち上がらせる様に

大きな独り言を言って
部屋を出た。


外は雨だから
昼間なのに暗い。

相変わらず誰もいない家。

世界に一人になった。

本当

そんな感じ。
 

⏰:06/06/03 20:09 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#314 [ゆり]
「なんもないなぁ…」

冷蔵庫を開けて
呟いて
閉める。

足元に飼ってるにゃんこが
喉を鳴らしながら
擦り寄ってくる。

「お前のご飯はあるからね」

あたしはキャットフードとミルクをお皿に入れた。
 

⏰:06/06/03 20:13 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#315 [ゆり]
しゃがんで
撫でながら
美味しそうに食べる姿をただ眺めてた。

「あたしもさぁ…お前みたいに可愛かったらよかったのにな」

ちょっと笑って
あたしは言った。



高1の時に付き合ってた人に
言われた事があった。

[ゆりって捨て猫みたいだな]
って。
 

⏰:06/06/03 20:18 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#316 [ゆり]
拾って拾ってって
鳴いてばっかいるくせに

いざ抱き上げようとすると
噛み付く
って。


妙に納得したんだ。
甘えるのが
苦手だったから。


「あたしあの頃から
なーんも変わってないね」

あたしはそう言って
リビングを出た。
 

⏰:06/06/03 20:22 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#317 [ゆり]
髪にワックスをつけて
寝癖アレンジして
軽くファンデつけて
でかサングラスつけて
コンビニに向かった。

雨は本降り。

なんか
空が代わりに泣いてくれてるみたいだった。

ご飯買って
家に帰った。

使い慣れた鍵を出して
ドアを開ける。

いつからだろう
「ただいま」って
言わなくなったのは。
 

⏰:06/06/03 20:30 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#318 [ゆり]
あたしはこんな性格だから

不幸自慢みたいなのが嫌いで
自分はこんなに辛いんだよって
言うのが嫌で

平気な顔をする事が
強さだと思ってた。


だけど隼人を見てて思った。

自分の弱さを認めて
全部さらけ出せる

それ以上の強さって
きっとない。
 

⏰:06/06/03 20:36 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#319 [ゆり]
それからのあたしは
隼人にだけ
弱音が吐ける様になった。

過去にあった辛い事も
本当は家に一人で
寂しい事も。


そしたら隼人は
毎日あたしが帰る時間に
「おかえり」のメールをくれた。

毎日。

それだけであたし
めちゃくちゃ救われたんだ。
 

⏰:06/06/03 20:41 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#320 [ゆり]
春も夏も秋も冬も
一緒に過ごした。

隼人との時間は大き過ぎて
埋め方がわかんない。

こんな雨の日も
二人で一つの傘に入って
結局隼人はいっぱい濡れちゃってたよね。

「だから一人づつ傘さそーって言ったじゃーん」
って言うと
「ラブラブっぽいからいーじゃん!」
って隼人は笑った。

本当笑えるくらい

毎日優しかったね。
 

⏰:06/06/03 20:48 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#321 [ゆり]
テレビを付ける気にもならなくて

無音の部屋で
ぼーっとしながら
おにぎりを食べた。


無意識に携帯を気にする自分がいる。

カチカチ…

画面に
隼人の名前を出して

少し眺めて
携帯を閉じた。
 

⏰:06/06/03 20:53 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#322 [ゆり]
ピリリリリ♪

あたしは携帯に飛び付く。

受信メールは迷惑メール。

「はぁ…」
溜め息。

それからもずっと携帯をいじってた。
自分から離したくせに、
来てくれるのを待ってる。

今度こそ出よう。

そう思ってると
夜遅く携帯が鳴った。
 

⏰:06/06/03 20:55 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#323 [ゆり]
着信

隼人


緊張して電話に出る。

「もしもし」

「あ、もしもし」

「何か用ですか?」

「あ、やー何してた?」

「別になんにも…」

「…そっか、えっと明日会えない?」

心臓がドキッとした。
 

⏰:06/06/03 21:48 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#324 [ゆり]
「いいよ、何時にどこ行けばいい?」

平常心を装って
答える。

「じゃあ…昼にいつものとこで。大丈夫?」

「分かった、じゃあね」

ずっと待ってたくせに
素っ気なく終わらせてしまう。
素直じゃないというか可愛くない。

でもこれだけは素直に認めるよ、

あたしはまだ
隼人が好き。
 

⏰:06/06/03 21:52 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#325 [ゆり]
次の日

曇り空の中
いつもの駅に降りた。

春なのに肌寒くて、
あたしは手に持ったバックを肩にかけ直し
ジャケットの前で腕を組んだ。

ホームの階段を上ると
見慣れた後ろ姿があった。
 

⏰:06/06/03 21:54 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#326 [ゆり]
「おまたせ」

後ろから声をかけると
隼人が焦った様に振り返る。


「あ、うん、いきなりごめんね」

「いいよ」


いつも通り歩き出す。

気まずい空気なのに

何故かすごく安心したのを今でも覚えてる。
 

⏰:06/06/03 21:58 📱:V703SH 🆔:ip8fjOhw


#327 [ゆり]
近くのファミレスに入り
禁煙席に座った。

「吸わないの?」

「煙草吸いながらする話しじゃねーし…」

その言葉で
あたしの心臓はまた早くなった。


メニューを開き
「アイスティー」
と言うと
すかさず隼人が
「ケーキは?」
と聞く。

いつもの会話。
それがなんか嬉しかった。
 

⏰:06/06/04 09:20 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#328 [ゆり]
「今日はいいや」

「珍しいじゃん」

隼人が少し笑った。

少しホッとした。


アイスティーとコーラがくると沈黙。
あたしは口を開いたけど
正直何言ったか覚えてない。
頭テンパってた。

隼人は
「…謝って済む事じゃないって分かってるけど
ごめん。
あの時、俺にお前引き止める権利なんてなかった。本当ごめんな」

そう言いながら
辛そうな顔をしてた。

⏰:06/06/04 09:23 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#329 [ゆり]
「ごめんはもういいよ…」

謝られるのはあんま好きじゃない

言われる度に自分が可哀相になってくるから。

「…でも俺、本気で好きだよ。お前の事」

「…」

「だから別れたくない」

「…」

あたしは下を向いてた。
正直どうしたらいいのか分からない。

好きだけど…
信じたいけど…
でも…恐い。
 

⏰:06/06/04 09:26 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#330 [ゆり]
「…これ…」

そういって隼人が
何かをあたしの前に置いた。

視線を上げると
あたしが投げ捨てた
指輪があった。

「…え」

静かに手に取る。

中に記念日が彫られてるシルバーリング。

確かにあたしのだ。

「お前の指輪そんな小さいんだな」

隼人が寂しそうに笑った。
 

⏰:06/06/04 09:30 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#331 [ゆり]
そして迷いない
いつもの瞳で言ってくれた。

「信じれなくても…俺は好きだから
それだけは分かって。」

その時の隼人の顔を見て

声を聞いて


あたしはもう一度
この人を信じようと決めた。
 

⏰:06/06/04 09:32 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#332 [ゆり]
理屈じゃない

ただあたしには
隼人が必要なんだ。


信じなきゃいけないって
気持ちじゃなくて

あたし自身が信じたいって
確かに思ったから。
 

⏰:06/06/04 09:35 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#333 [ゆり]
「つけて」

あたしは手を差し出して言った。

「え?」

「ゆーびーわ!
買った日も隼人がつけてくれたじゃん」

「えっあぁハイ」

隼人は焦って掌から指輪を取り、
震えた指先で薬指に指輪をはめる。
 

⏰:06/06/04 09:37 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#334 [ゆり]
「何震えてんの?(笑)」

「あ、すいません!」

「敬語だし(笑)」

「うんごめん…ゆり…本当ごめん」

指輪の光ったあたしの手を
両手で包んだ。

温もりは本物だ。

「次はないからね」

泣きそうなのを悟られない様に
強気で言った。
 

⏰:06/06/04 09:39 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#335 [ゆり]
「次やらかしたら
毛全剃りにするから」

「えッ下も?!」

「当たり前だし。
むしろ下を重点的にツルッツルにするから」

アイスティー飲みながら
真顔で言うあたしに
本気で恐怖感じた顔してた。

それ見て笑った。

「大変な彼女持ったね(笑」

「いえ、最高の彼女です…」

今度は二人で笑った。
また二人で笑い合えた。

⏰:06/06/04 09:45 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#336 [ゆり]
もう自分ばかり守る恋愛はやめるよ。

あたしも本気で
泣いてすがりつける様な
そんな恋がしたいから。


ファミレスを出て
手を繋いだ。

変わらない
あたしの
大好きな手。

二人少し恥ずかしくて
また笑い合ったよね。

愛してくれて
ありがとう。
 

⏰:06/06/04 09:49 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#337 [ゆり]
そして数日後
学校が始まった。

二人で登校すると
友達も一年も
驚いた顔してた。

「別れないっつーの」
隼人は小声でそう言って
あたしの肩を抱いて校舎に入った。

一年の女の子を見ると
まだ胸が痛んだ。
 

⏰:06/06/04 09:53 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#338 [ゆり]
その日から
1、2年合同の
男女別れた授業が中心になる。

クラス表を見て

「キッツ〜…」

あたしと隼人は苦笑い。
お昼一緒に食べる約束をして別れた。


教室に入ると
ありえない光景。

1年生の子が
いじめられてた。
漫画の世界みたいに
消しカス投げられたり。
 

⏰:06/06/04 09:59 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#339 [ゆり]
あたしは指定された1番後ろの席についた。

2年に知り合いの友達はいなかった。
皆静かで読書してるタイプ。

ハッキリ言って
浮いてるのが自分でも分かった。

「まぁいっか」

あたしは椅子にもたれて
とりあえず髪に逆毛立てて
髪だけでもテンション上げさせた。
 

⏰:06/06/04 10:04 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#340 [ゆり]
いじめられてるのは
本当普通の子。
ハデな訳でも
地味な訳でもない。


いじめてる子達は
新歓では関わりなかった
これまた普通の子達。
リーダーだけはギャルだった。


面倒臭そうなクラスだな…

そう思ったと同時に
先生が入ってきた。
 

⏰:06/06/04 10:08 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#341 [ゆり]
「オラッ!てめぇら席着け!!」

うわァ〜…
ゴリラ先生だよ。

あたしはまた面倒臭そうなキャラの登場で
溜め息が出た。

「今日から授業始めるから気合い入れろよ!!」

声でかいよ〜
頭ガンガンするよ〜
 

⏰:06/06/04 10:12 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#342 [ゆり]
みんな大人しい。

あたしの前の前の席にいじめられてる子が座ってた。

黒髪に消しカスいっぱいつけて
下を向いてた。

(可哀相だな…)

そう思っても
あたしは所詮
大衆の中の一人。

知り合いじゃない子を助けて
面倒な事になるのが嫌。

冷めてた。
 

⏰:06/06/04 10:16 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#343 [ゆり]
授業は無事に終了して
先生が出てった瞬間、
1番前の席のリーダーギャルが立ち上り後ろに歩いてくる。

「あーうぜー!まじうぜーし!」

そしていじめられ子チャンの机をガンッと蹴った。

「お前もうぜぇんだよ!消えろよ!!」

あたしは
怖ぇ〜ッと思いながらバックを持って教室を出た。
 

⏰:06/06/04 10:21 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#344 [ゆり]
食堂で隼人や友達と合流。
見慣れた顔に安心する。

なんかクラス変えでビビッてた高校の時みたいだ。

隼人と席について
あたしはAランチを食べながら話始めた。

「うちのクラスいじめあんの」

「は?まじで?」

「すごいよ!本当ドラマの中みたい」

「ゆりが一発言えば終わるんじゃね?笑」

⏰:06/06/04 10:25 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#345 [ゆり]
「なにそれ、どーゆー意味?」

「お前が1番怖いって意味(笑」

「あ?」

「ほら怖い(笑」

「そんな事ないし。
ねぇ隼人〜♪ゆりグリンピース嫌いなの〜食べて♪」

「出た。」

「ね?可愛いやら?」

「可愛いっす!」

こんな会話してたらいじめの話もどっかいっちゃってた。
 

⏰:06/06/04 10:30 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#346 [ゆり]
チャイムが鳴り教室に戻る。

相変わらずいじめられ子チャンの周りはぐちゃぐちゃ。

あたしが席に着くと同時にゴリラ登場。

やっぱりうるさい。

お腹いっぱいでいい気分が台なしだよ。
 

⏰:06/06/04 10:34 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#347 [ゆり]
しかも
いじめは見てみぬフリ。

これもよくあるパターンだ。


あたしは苛々を押さえながら
うるさい授業を真面目に受けて

その日を終えた。


それから数日もずっと
いじめは続くし
ゴリラはうるさかった。

あたしの苛々も限界。
 

⏰:06/06/04 10:37 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#348 [ゆり]
いつの間にか貧乏ゆすりとかしちゃってる。
やばいです。


でもこのクラス授業もあと3日だし、
堪えよう。


そう思ってた矢先
ゴリラがあたしを切れさせた。

あれは梅雨のじめじめした日で
余計苛々してたってのもあった。
 

⏰:06/06/04 10:40 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#349 [ゆり]
「この問題解いてみろ!!」

今日はやたら機嫌が悪いらしく
ゴリラは遠吠えのごとく吠えていた。

あたしの列の1番前
ギャル子ちゃんが当てられる。

「わかりません」

そう言うと
高速で教科書を丸めて
机をバーンッッ!!!!

「んなもんもわからんのか!!」

でた。こうゆうの嫌い。

その後ろも順に当てられ叩かれてく。

苛々ピーク。

⏰:06/06/04 10:45 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#350 [かな]
初めてします
隼人サンの四季からゆりサンの四季まで、楽しく読ませてもらってます
人の小説を読んでると、何かあたたかい気持ちになります
人の幸せ願ってます
頑張ってさい

⏰:06/06/04 10:53 📱:P901iS 🆔:AtWozpH2


#351 [ゆり]
かなチャン☆
感想嬉しぃですッありがとォ(´∀`*)
○二番目の四季○ってコトで、
二番目の女として越えた四季と
二番目に本気で好きになった隼人と越える四季、って意味を込めて書いてます。
もうちょっと続きますがよかったらまた読んでみて下さいo(^-^)o

⏰:06/06/04 11:05 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#352 [あやぽん]
今日も読んでまーす
頑張れ

⏰:06/06/04 11:11 📱:SH700i 🆔:BJgc3oN2


#353 [ケン]
マジ読んでてワクAしてます自分も女とかに対してメチャ冷めてて一定の距離とか置いちゃって相手を信用したことがないです…一度でいいからこんな恋愛をしてみたいです

⏰:06/06/04 11:58 📱:N900i 🆔:VWgddD0c


#354 [ゆり]
あやぽんチャン☆
いつもありがとぉッ(●^ε^●)♪
ケンサン☆
信じたいって心から思えるヒトに出会ッて欲しいです♪感想ありがとうッ(ё^▽^ё)

⏰:06/06/04 13:52 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#355 [ゆり]
ゴリラはいじめられ子チャンの横に立った。

「お前ら好い加減にしろよ…
お前はわかるだろーな?」
と言った。

彼女は怯えている様で
何も答えない。


こりゃーヤバイよ。

周りを見れば
か弱い女の子達が下を向いて
青ざめてる。
 

⏰:06/06/04 13:58 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#356 [ゆり]
ゴリラが静かにボロボロになってる教科書を丸める。

本当に獣の目付きだった。

あたしは席を立った。

一斉注目!!

今思うとかなり恥ずかしかったな…

でもその時は苛々して仕方なかった。
 

⏰:06/06/04 14:02 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#357 [ゆり]
あたしはゴリラの前に立って言った。
身長は負けてた。

「先生〜あんた好い加減にしやーよ」

普段は出ないけど
あたしはキレると名古屋弁が出る。

ゴリラは一瞬躊躇った顔をして
すぐ絡んできた。

「なんだと?
お前そんなチャラチャラした頭で学校に何しに来とるんだ?!」
 

⏰:06/06/04 14:07 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#358 [ゆり]
「先生は何しに来てるんですか?」

ゴリラの目付きはますます鋭くなった。

「何言っとるんだ?勉強を」
「教えてないよね」

「わかりませんって言ったらバシーンッ!!ガミガミ〜!!
そんなんで教えとるって言える?」

「…うるさい席に着け!!」

「図星なんやら?
でら適当だが(笑」

あたしは馬鹿にするように笑った。
 

⏰:06/06/04 14:14 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#359 [ゆり]
「じゃあお前、前の問題やってみろ」

ゴリラの顔
怒りで真っ赤。
なんでこの人教師になれたんだろって思った。

じゃあの意味がわからん…

そう思いながら黒板の前に行き
問題を解いた。

すごいねあたし。
この問題、本当にたまったま出来たの。
 

⏰:06/06/04 14:19 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#360 [ゆり]
「先生〜できました」

チョークを置いて振り返る。

「…正解だ」


よっしゃー勝ったッ!!

そんなん思いながら席に戻った。

「おい、お前名前は?」

きた。

「2年の高原ゆりです
単位落としたきゃ好きにしてください」

喧嘩売ったのあたしだもんな〜
自業自得だ。
 

⏰:06/06/04 14:27 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#361 [ゆり]
でもそれから
ゴリラは全くあたしに絡んでこなかった。

しかもバシーンッ!!も吠える事もなくなって
普通にいい先生になってた。

後で聞いたんだけど
前の学校で生徒にいじめられてたらしい。

だからナメられない様にあんな風になっちゃったんだって。

まぁよかったね。
 

⏰:06/06/04 14:31 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#362 [我輩は匿名である]
>>43-360

⏰:06/06/04 14:31 📱:P902i 🆔:7s6mL/Xk


#363 [ゆり]
そして次の日

先生は大人しくなったけど
いじめっ子チャン達がまだうるさい。

朝から「うぜー」だの
「消えろ」だの「ブス」だの
本当に18歳かッて思うくらい
低レベルないじめです。

でも言われてる方は
きっとすごい痛い。

辛さって自分のものさしで測れるものじゃないから。
 

⏰:06/06/04 15:00 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#364 [ゆり]
外は相変わらず
じめじめと小雨。

あたしは机にひじ付いて
下向いて携帯いじってた。
その時。


バシャッ

あらららら
水ですね。

あたしにまでかかっちゃってますね。


「あ、すいませんッッ」

⏰:06/06/04 15:05 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#365 [ゆり]
きょどりながら
謝ってきたのは
いじめっコのリーダー。

あたしが無言でいると
いじめられっ子チャンの方を向いて叫んだ。

「オラッあんたが水かけて欲しいっつったんだろーが!
てめぇも謝れよ!」


いやいやいや。
そりゃないよリーダー。
 

⏰:06/06/04 15:15 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#366 [ゆり]
「すいません…」

ご丁寧に謝りに来る。

髪から水滴垂れてるし
(あたしもだけど)
さすがに可哀相。


あたしは言った。
「ギャル子ちゃん、ストレス溜まってるならあたしが話聞くよ?」

「えッ?」

「だからまぁ簡単に言うと、やめなね
こーゆうの」

リーダ-は下を向いて黙った。
 

⏰:06/06/04 15:22 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#367 [ゆり]
すると隣にいた茶髪ショートの子が言った。

「まゆみの彼氏…この子に取られたんですよ
だから…」

男関係かぁ。
ますますドラマの世界みたい。

「ふーん…それは辛かったね…」

正直どーーでもよかった。
この騒がしい面倒臭い状況から早く抜け出したかった。

気付いたけど
もうあさっててこのクラス終わりなんだ。
 

⏰:06/06/04 20:49 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#368 [ゆり]
「ギャル…まゆみちゃん!
まだ好きなら、ライバル落とすんじゃなくて
自分が上行きたまえ」

あたしは何故か殿口調で言った。


キーンコーン…
チャイムが鳴り普通に授業が始まり
その日はそのまま終えた。

帰りはいつも駅まで隼人と帰る。
 

⏰:06/06/04 20:54 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#369 [ゆり]
「ゆーりちゃん♪」

「おせーよ」

「ごめんごめん!」

まるで男と女が逆の会話。
でもこれがあたし達。

「あ〜ゆりはいい匂いだな〜
まじ臭いもん男だけのクラスとか。高校思い出すし」

「あー臭そうだね(笑」

二人で校舎を出る。

隼人と手を繋げる瞬間が
1番好き。
 

⏰:06/06/04 21:01 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


#370 [ゆり]
「雨やんだね〜」

「そーだな〜
もうすぐ梅雨明けるんじゃねぇ?」

「だといいなぁ」

「あーてかコンビニ寄っていい?」

「うんッ」

セブンに入って二人で立ち読みをしてた。

するといじめられ子ちゃんが店の前を歩いて行った。

そえばいつも長袖だな〜こんな暑いのに。

そう思い
少し気になったけど
紫外線対策か、と思いすぐに雑誌を読み始めた。
 

⏰:06/06/04 21:11 📱:V703SH 🆔:Ecxpdyi.


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