俺がホストじゃなかったら
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#1 [ゆう]
お前をこんなに傷つけることはなかったのに。

お前を悲しませることはなかったのに。

だけどホストだったから、お前に逢えたんだね。


でもやっぱり、俺がホストだったから、こんな悲しい別れ方をしなきゃいけなかったんだ。

⏰:07/07/03 00:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#2 [ゆう]
この話しは、俺の過去の話しです。
俺の、忘れられない女の話しです。
普段あまり文章を書いたりしないんで読みにくかったり分かりにくかったりすると思いますが、よかったら読んでください

⏰:07/07/03 00:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#3 [ゆう]
ホストクラブ

ここが「ゆう」としての始まりだった

その時は確か、18歳の冬だった

俺のそれまでの18年間は空っぽだった

だからこの世界に足を踏み入れたのかもしれないし、この世界で過ごした4年間が綺麗な思い出になったのも、俺がそれまで空虚な生活を送っていたからかもしれない

⏰:07/07/03 01:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#4 [ゆう]
ホストになるまではメンズバーでバイトをしていたから、仕事はそう新鮮で未知なモノではなかった。

ただ最初は、目標もなく入った俺にはダルいだけの仕事だった

ナンバーも売り上げも関係ないと思ってた

最初は、ヘルプを上がる努力すらまともにしなかった

ただ先輩の席について当たり障りない手伝いをするだけの、何の魅力もない18歳の新米ホストだった

⏰:07/07/03 01:49 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#5 [ゆう]
「そこのおねーさん暇?」

寒い真冬の夜、駅前で俺は客引きをしていた

俺はキャッチが嫌いだった

この時だけは、ナンバー入ればこんなことしなくて済むのに、なんて考えた


「暇じゃないし」

俺が声をかけた女は鬱陶しそうに俺を避けて歩いた

⏰:07/07/03 01:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#6 [ゆう]
俺は気にせず横を歩く

「つめてーなおねーさん。うわっ、手も冷たいよ?」

俺はその女の手を握ってみた

そこで初めて女は歩くのをやめて、俺の顔を見た


「ホストってほんとウザい。特にこの時間こんな所で客引きなんかやらされてるショボいホストが一番ウザい」

女はそう吐き捨てまた歩きだした

⏰:07/07/03 01:57 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#7 [ゆう]
正直なんとも思わなかった

確かにこの時間こんな所で客引いてるホストなんて大抵はショボいし、知らないガキに手なんか握られたらウザいだろうし。

「そんなひどいこと言わないでさー意外とショボいホストも楽しいかもよっ」

俺はそう言うと持っていた手袋に自分の名刺を挟んで女に渡した

「女の人って手足冷やすとダメなんでしょ?じゃあ、気をつけてね」

軽く手を振ってすぐその場から離れた

女がこっちを見ているのが分かった

後にこの女が俺の太客になった

⏰:07/07/03 02:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#8 [ゆう]
この女が近いうちに連絡入れてくるのも、店に来るのも、なんとなく18歳の新米ホストなりに予想はしていた。

それはその真夜中、当然のように俺の携帯が鳴った

ディスプレイには知らない番号

さっきの女以外考えられなかったけど、俺は少し冷たく

「誰?」と言った

「あ、今日駅で会ったんだけどわかるかな」

女は控えめに言った

「ん〜‥‥‥あ!手袋のおねーさんだ!」

俺は少し考えるフリをした後、愛想よく答えた

「手袋ありがとう。あの‥あなたのお店の場所知ってるし、手袋も返したいから‥今週お店行くね」

「あー手袋返さなくていいよ!おねーさんにあげる」

この会話は、俺の予想そのままだった


ただ予想外だったのは、

この女がありえないくらい金持ちだったこと。

⏰:07/07/03 02:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#9 [ゆう]
「もらっていいの?でもやっぱり、お店には行こうかな‥ゆうくんって言うんだよね?」

「うん、ゆうだよー。いつか来てくれるの待ってるね!じゃあ、仕事中だから、またね。おやすみなさーい」

俺は手短に、でも愛想よく電話を切った


近くにいた先輩に、

「お前が本気出したらすぐ一人前のプレイヤーになれるのに」

って言われた

俺だってそんなこと分かってた

ただ今のこの、期待もされず見捨てられもしないポジションに居心地の良さを感じていた


だけど人は金で変わる
夜の世界で金を見ると、きっと上を目指す意欲が強くなる

その時の俺はまだ、そうなる前だった

⏰:07/07/03 02:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#10 [ゆう]
その週の金曜日、手袋のおねーさんが店に来た。

そして俺を指名した。

ほどよく暗い店内で真横に座る¨手袋のおねーさん¨は、この前駅で見た時よりずっと綺麗に見えた


「おねーさん久しぶり今日も手冷たいんだね笑」

俺はまた手を握ってみた

でも今日はウザそうな顔はしなかった。

「久しぶりさてと、何頼めばいいのかな‥?」

⏰:07/07/03 02:35 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#11 [ゆう]
「おねーさん、何も頼まなくていいよ。今日は初回だからね、3500円でハウスボトルとソフトドリンク飲み放題だよ

おねーさんは「え?ホストクラブってそんなんなの?気合い入れて来ちゃったじゃん笑」

そう言って初めて笑った

この人なんにも知らないんだなーと思った

お酒はあまり強くないって言ったから、ソフトドリンクを出した


また近いうち来るな、そう思った

⏰:07/07/03 02:39 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#12 [ゆう]
その日は普通な会話をした。駅で会った時のこと、手袋のこと、おねーさんの友達がこの近くのホストクラブに通ってること。

おねーさんは「また来るね」と言って、基本料金3500円+TAX25%であろう金額でお会計を済ませ、俺の見送りで店を出た。

この仕事を初めてからこんなに早く固定の客ができると思ってなかったから、その日の接客はいつもより気合いを入れた

この日がある意味本当の初出勤って感じだった

⏰:07/07/03 02:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#13 [ゆう]
それからおねーさんはよく店に来た。

飛び抜けて高くはないけど、全然安くもないボトルをちょくちょく入れてくれた

でもそれが、俺の価値をボトルに表されてるみたいで悔しくて、営業熱心にもなった


そっから調子が良くなったか運気が味方したか、俺を指名する人も増えて、いつの間にかヘルプは簡単に上がっていて、先輩が言う¨一人前のプレイヤー¨になりつつあった。

⏰:07/07/03 03:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#14 [ゆう]
しばらくして俺は店を変えた

未熟な新米ヘルプだった俺を誰も知らない店で働きたかった

前より店のレベルも少し上げた

もう、ここでもやっていける自信と顧客が俺にはあった

もとから女関係にまじめじゃなかった俺は、イロもマクラも平気で出来た

求めて来る客なら、おばさんとだって平気で寝た

俺は19歳になっていた

⏰:07/07/03 03:51 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#15 [ゆう]
¨手袋のおねーさん¨は店を変えても通ってくれた

そのうち、平気でドンペリとかリシャールを入れてくれるようになった

俺がだんだん遠くにいく気がしたのか、高いボトルを入れるのは俺をつなぎ止める方法にも見えた

¨手袋のおねーさん¨とは絶対寝なかった

寝たら離れる、そう思った

⏰:07/07/03 03:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#16 [ゆう]
ある日俺は客引きについて行った

客を引くつもりなんてなかった

ただ適当について来ただけだった


この日のお前との出会いが後に俺を変えた



もう街は夏の匂いがした

⏰:07/07/03 04:06 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#17 [ゆう]
その日の天気予報は曇りのち雨だった

街を歩く人たちのほとんどは傘を持っていた

俺たちがキャッチしている途中、タイミングを見計らったかのように雨が降り出した

街を歩く人たちは傘をひらいたり雨宿りをしたり様々だった

俺はコンビニで傘と煙草を買って外に出た


俺は雨が大好きだった

⏰:07/07/03 15:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#18 [ゆう]
ひとりの女を見つけて、俺の足が止まった

誰もが急ぎ足で歩く中、その女だけが傘もささないで立ち止まって雨に濡れていた

派手に巻かれた髪、綺麗なドレス

見た目はもろ、キャバ嬢だった


ただものすごく、寂しそうな顔をしていた

なんとなく、俺に似てると思った

⏰:07/07/03 15:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#19 [ゆう]
「風邪ひくよ」

俺はその女に近寄って傘をさした

女は俺の顔を見るなり

「あ、○○のマクラ営業ホストだ」

そう言った

俺は笑った
「なんで店の名前まで知ってんの笑」

マクラなのは否定しなかった

「マクラホストには詳しいの。ね、あたしあんたの店行きたい」


これがお前との出会い

⏰:07/07/03 16:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#20 [ゆう]
「名前は?」

「レナ。あんたユウでしょ?」

「よく知ってんね」

「ホスラブでたまにあんたのスレ見るよ」

「あぁ、あのデマと中傷ばっかりの掲示板ね。俺もボロカス書かれてんのかな」

「でもマクラ営業はデマじゃないでしょ?」

「まぁね」

俺らは店に行く途中こんな会話をした

レナは俺より1歳年上のハタチのキャバ嬢だった

⏰:07/07/03 16:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#21 [ゆう]
「ねぇ、ユウは何でホストになったの?」

レナが突然聞いた

「んー、早く家出たかったからかな。寮あって稼げる仕事って水商売しか思いつかなくて」

俺はこの手の話しが嫌いだった

他人に過去を詮索されるみたいで、いつも適当に返していた

他の子ならいつも「そうなんだ」で終わるのに、レナは違った

⏰:07/07/03 16:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#22 [ゆう]
「何で早く家出たかったの?」

レナが食いついてきた

「中学に上がった頃おかんが家出して帰ってこなくなって、親父も他の女の家に住み着いてたから俺一人暮らしみたいなもんでさ。

学校行かなくても何も言われないし好き放題してたんだけど、やっぱ親のスネかじんのは嫌じゃん。

だから中学卒業してすぐメンズバーで働いて家出たんだよね」


俺はここまで喋って後悔した。今日会ったばっかりの女に何ベラベラ喋ってるんだろうと思うと恥ずかしくなった。

だけど逆に、もう会うこともなさそうだしいいかな、とも思った

⏰:07/07/03 16:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#23 [ゆう]
レナは

「あたしとそっくり」

とだけ言った

俺は何も聞かなかった

他人に興味のないフリをするのが俺の癖だった


それからまた他愛のない話しをしてレナはチェックを済ませた

レナはホストクラブに慣れていた

俺とレナは番号を交換した

その日は

「また来るね」
「今度店行くよ」

という口約束を交わして終わった

その時お互いに何の感情もなかった

⏰:07/07/03 17:06 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#24 [(´T`Pq⌒みなみ]
読んでます
頑張って(。・・b

⏰:07/07/03 17:37 📱:D902i 🆔:☆☆☆


#25 [ゆう]
みなみちゃんありがとう

⏰:07/07/03 19:10 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#26 [ゆう]
営業時間が終わった頃、同期のトウヤが俺に近づいてこう聞いた

「今日ユウ指名してたキャバ嬢、○○のレナちゃんだよね?」

「そうみたい。もしか有名?」

「んー‥顔かわいくて評判いいけど、ホスト狂いらしいよ。ホストに貢ぐためにキャバ入ったみたいだし」

俺は内心「バカな女」

そう思った

⏰:07/07/03 19:11 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#27 [ゆう]
次の日からまた普通に俺のいつもの生活が続いた

レナとはあの後2通のメールで終わった

きっと今レナがハマってるホストに比べたら俺なんか、気の利かない19歳のガキに過ぎないんだろうな、そんなことを思ったらどうしても

「また来てね」っていう営業メールすら出来なかった

⏰:07/07/03 19:23 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#28 [ゆう]
今日は¨手袋のおねーさん¨と同伴で店に入る予定だった

俺は手袋のおねーさんをエリコさんと呼んで

エリコさんは俺をゆーちゃんって呼んだ


俺は基本的に、5歳以上離れてるお客さんには少し可愛らしく接するようにしていた

エリコさんは俺の何を買って毎晩クラブに通ってくれているのか分からなかった

だけどエリコさんは19歳のガキのこの俺に、一夜でかなりの大金を使うようになっていた

俺にとっていい客だった

⏰:07/07/03 19:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#29 [ゆん]
あげます

⏰:07/07/04 00:36 📱:F902iS 🆔:☆☆☆


#30 [ゆう]
ゆんちゃんありがとう助かります

⏰:07/07/04 01:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#31 [ゆう]
それでも俺はやっぱりエリコさんは抱かなかった

エリコさんは一度だけ「何であたしとはやらないの?」って聞いてきたことがあった

俺は「エリコさんは特別ってか大切だから」

そう言っておいた


エリコさんは、俺がマクラホストだってことに多分気づいてたから、この言葉の力は大きかった

俺はさりげなくエリコさんにイロをかけてた

エリコさんはそれ以来もっと店に来るようになった

悲しいけど、これが俺の仕事だった

⏰:07/07/04 01:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#32 [ゆう]
「ごめん今日は行けない仕事抜けれないんだ

今日月末の締め日だった

けどエリコさんは店には来れなかった


まぁいっか。
今月けっこー来てくれてたし

そういえばエリコさんの仕事って知らないや


そんなことを思いながら
「了解しましたお仕事がんばって

と適当にメールを返した

締め日に俺だけ暇なのはなんとなく嫌だから何人かに連絡を入れて店に呼んだ

だけど別にボトルを入れさせたりはせず、普通の客には最低チェックの
1万5000円で帰したりもした

俺のこういう、たまに仕事や売り上げに欲がない所も顧客には好かれていた

⏰:07/07/04 01:37 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#33 [ゆう]
「来てあげたよーマクラホストゆうくん

声の主はレナだった

俺は、もう二度と会わない相手だと思ってたから驚いた

けど驚きや感動を隠すのも俺の癖だった

「なによーもっと嬉しそうな顔してよね」

レナは俺に構わず喋り続けた

「急に暇になっちゃったから来ちゃった。今日締め日でしょ?ちょっと貢献してあげる」

俺は「本命ホストん所行かなくて平気なの?」っていう言葉を飲み込んで「ありがとう、じゃあ奥の席座ろっか」

と言った

⏰:07/07/04 01:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#34 [ゆい]
   
まじ.おもろい
見てるから更新
頑張ってなっ!!
  

⏰:07/07/04 01:50 📱:P702iD 🆔:☆☆☆


#35 [ゆう]
ゆいちゃんありがとうめっちゃ嬉しい

⏰:07/07/04 02:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#36 [ゆう]
「今日はね、お話聞いてほしくて来たの」

席につくなりレナが言った

「へー。なに?」

「ユウくん‥超興味なさそうじゃん笑」

「興味なくても話しぐらい聞けるよ笑」

興味ないフリの俺に、レナは話し出した

「あたしさー、ちょっと前まで駅ビルのブティックのshop店員だったの」

「うん」

「ずっと憧れてたんだー。服屋の店員さん。高校出て、やっとなれたの」

俺は適当に相槌を打つだけだった

⏰:07/07/04 02:16 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#37 [ゆう]
「でもね、たまたま行ったホストにハマっちゃってさ。shopのお給料だけじゃ足らなくなっちゃった」

レナは笑い話みたいに話した

俺は笑わなかった

「それでね、そのホストくんに系列店のキャバ紹介されて働くことになっちゃってさー。今に至るわけ。バカみたいでしょ?」

本当にバカだと思った

⏰:07/07/04 02:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#38 [ゆう]
「あたし実家住みでさーホスト通ってるせいで未だにスネかじってるよ笑」

俺は
「そのホストのこと好きなの?」
と聞いた

「んーわかんない。あたし別に太客じゃないしね。なんかもっとすごい人いっぱいいるし。ただ、あの人に投資するのが快感になってる」

俺は呆れた
でもそれ以上に心配になった

ホストに貢ぐ子の大抵は、キャバの収入だけじゃ足りなくてヘルスやソープに流れる子が多かった

少なくとも俺が知ってる奴らはそうだった

他の子なら関係ないけど、なぜかレナがそうなるのは嫌だった

⏰:07/07/04 02:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#39 [ゆう]
「服屋、好きなんでしょ?まだ割り切れるなら、辞めて服屋戻った方がいいよ」

俺は真剣に意見していた

レナは少しびっくりしたような、嬉しそうな顔で

「ありがとう」

とだけ言った
ホスト通いを辞めるとは思えなかったし、第一俺が言える立場じゃなかった

⏰:07/07/04 02:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#40 [ゆう]
それから季節は冬になった

俺もホストになって1年が経とうとしていた

エリコさんに出会った季節でもあった

相変わらずエリコさんは俺の太客だった

レナとも頻繁に連絡を取り合ったり、普段遊んだりもした

もとから女タラシだからか、知らない間にイロカノも増えた

マクラはあまりしなくなった

売り上げもまぁまぁ好調で店では結構いい位置にいた

エリコさんは去年の手袋をまだ大切そうに持っていた

⏰:07/07/04 02:48 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#41 [かおリ]
頑張れっ+。

⏰:07/07/04 03:01 📱:N901iC 🆔:☆☆☆


#42 [ゆめ]
読んでます咐x

⏰:07/07/04 03:32 📱:M-SKIN 🆔:☆☆☆


#43 [ゆう]
かおりちゃんとゆめちゃんありがとう
これからもよろしく

⏰:07/07/04 03:33 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#44 [ゆう]
この頃街はいつもよりキラキラしてた

今日はクリスマスイブだった

俺の今年のクリスマスイブは、エリコさんと同伴で店に入り、アフターで別の太客と店を出るといった過ごし方だった

エリコさんはドンペリの白黒ピンクロゼを各種大量に開けたりした

エリコさんのこの日の夜のチェックは97万円だった

⏰:07/07/04 03:34 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#45 [ゆう]
俺はエリコさんの職業が気になった


初めて会った時エリコさんはOLみたいな制服だった

けどOLからこんな金が出てくるとは思えなかった

だけどなんとなくエリコさんには聞けなかった

聞いたら終わってしまいそうだったから

俺は汚い人間だ

⏰:07/07/04 03:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#46 [あい]
気になる―
ずっと読んでるよ
頑張ってね

⏰:07/07/04 03:53 📱:N703iD 🆔:☆☆☆


#47 [ゆう]
あいちゃんありがとう
がんばります

⏰:07/07/04 04:11 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#48 [ゆう]
それからまた変わらずの生活で月日は流れてた

そんな中、俺の誕生日がやってきた

店では俺のバースデーイベントが開かれた

ちょっと前から営業かけといたかいあって、たくさんの人が来てくれた

もちろんエリコさんも来てくれた

レナはドンペリの白だけ入れて10分で帰った。

この日はシャンパンが飛ぶように入った

そんな中エリコさんは

リシャールとロマネを入れて、ルイ13世を入れようとした





もう俺は聞くしかなかった

⏰:07/07/04 04:12 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#49 [ゆう]
「エリコさん、ボトル入れる前に聞いて?」

「なに?今日はゆーちゃんのバースデーだよ楽しまなきゃ

「エリコさん、何の仕事してるの?」

もう予想はついていた


エリコさんは黙った
でも笑顔のままだった


「ゆーちゃん、あんたそれでもホストなの?」

エリコさんは俺と目を合わせて言った

「客がどんな仕事してようと、ゆーちゃんのためになれば同じでしょ」

⏰:07/07/04 04:17 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#50 [ゆう]
「ホストを好きになって、会いたいからお店に通って、喜ぶ顔が見たいからボトル入れて、ゆーちゃんの一番のお客さんになりたいからいっぱいお金稼いで‥別にいいじゃない」

エリコさんは小さな声で言った

「だから、なにして働いてるの?」

俺の問いにエリコさんはしばらく沈黙してから


「ソープで働いてる」

そう言った

⏰:07/07/04 04:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#51 [ゆう]
俺は目の前が真っ暗になった気がした

俺のせいでエリコさんの人生を狂わせてしまった

ただその思いだった

その日はもうチェックをしてもらう気にもなれず、半ば強引に俺にツケて帰ってもらった

その後も俺のバースデーは続いた

俺はうまく笑えていただろうか?

⏰:07/07/04 04:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#52 [ゆう]
閉店後のソファーで少し眠った俺を起こしたのはトウヤだった

「元気ないねー忙しかったもんな。あ、誕生日おめでとう」

俺は力なく笑った

「なぁ、ソープってどれくらい稼げるの?」

「そりゃピンキリだろ、俺の知ってる子なら500は稼いでる。なんで?ユウ、ソープ嬢にでもなるつもり?笑」

トウヤの冗談にもうまく笑えず俺は「バカか」とだけ言った

⏰:07/07/04 04:31 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#53 [ゆう]
「まぁ500なんて少ない方じゃね?だってソープなんてあんなん、最終手段だろ」

トウヤはそういうとスタッフルームに消えていった

最終手段‥


俺はいつからエリコさんをそこまで追いつめた?


他人事だと思ってた
まさか俺が人をここまで変えてしまうとは思いもしなかった

⏰:07/07/04 04:37 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#54 [ゆう]
俺は家に帰って今日来てくれた人全員にお礼のメールを入れた

合間合間電話をかけてくる子もいたから、送りきるのに2時間かかった

なんだか眠れそうになかった

そんな時玄関のインターフォンが鳴った

レナだった

⏰:07/07/04 04:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#55 [ゆう]
「ハッピーバースデー

玄関のドアをあけるとレナがケーキの箱とプーさんのぬいぐるみを持って立っていた

素直にホッとした自分に気づいた

「ごめんねーあんなショボいボトルしか入れれなくて。ほさ、ケーキ買って来たから一緒に食べよ

レナは俺の部屋に上がり込むとテレビの上にプーさんを飾ってくれた

⏰:07/07/04 04:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#56 [ゆう]
「元気ないねー。疲れた?なんかあった?」

俺はレナに全部話した

一年前にエリコさんに出会ってから今日さっきまでのことを


レナには何でも喋ってしまう自分が怖かった

レナは黙って話しを聞いてくれた

⏰:07/07/04 05:02 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#57 [虎]
ぉもろい俺も夜の世界で働いてたからちょっと気持ちわかるし頑張って更新してな

⏰:07/07/04 08:44 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#58 [ゆう]
虎さんありがとうこれからも見てやってください

⏰:07/07/04 09:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#59 [ゆう]
俺は全部を話した

別に綺麗事じゃない、ただ自分のお客さんでそういう人を出したくなかった

それに、俺に貢ぐためにそこまでする人がいるとは思わなかった

レナは「わかるわぁー」

と言った

「ホストに恋する、なんてそんなもんでしょ。ユウが喜ぶ顔が見たかったんだよ。ユウのお客さんの中で一番になりたかったんだよ。ユウは悪くないよ。仕方ないんだよ」


そんなもん?
俺には分からなかった

俺のせいで体を売ったエリコさん


分からなかった

⏰:07/07/04 09:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#60 [すぅな]
最初からずッと読んでるょ

頑張って

続き待ってるネ

⏰:07/07/04 09:29 📱:SH904i 🆔:☆☆☆


#61 [ゆう]
俺はエリコさんにお礼のメールをした

「今日は来てくれてありがとうハタチの誕生日、エリコさんに祝ってもらって嬉しかったよでももう、お店には来ないでね。良かったら、店の外で会いたい。連絡してくれればいつでも行くから

俺は普通を装って送った

もうエリコさんにお金を出させたくなかった

エリコさんのお金が、どこから出ているのか知ってしまったから

⏰:07/07/04 09:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#62 [ゆう]
すぅなちゃんありがとうこれからもよろしくね

⏰:07/07/04 09:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#63 [ゆう]
エリコさんとはもう、それっきりだった

俺の知らないうちに、店まで未収を払いに来たと幹部に聞いた


200万


俺はこの仕事が怖くなった

しばらくの間は、太客逃がして残念だなとも言われた

後でレナから聞いた話し、ホスラブには

「ユウのホンカノはソープ嬢」とか「ユウは太客にソープさせてる」とかいう噂が書き込まれていたらしい

俺は知らず知らずエリコさんの心と体を傷つけた

ピルを飲んで客と生でヤって‥

エリコさんはその仕事をどんな気持ちでやったのかな

⏰:07/07/04 09:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#64 [ゆう]
それからまた月日が経った

俺は仕事を続けていた

その頃俺の一番の太客は女社長だった

俺の営業の仕方は少し変わり始めていた

そしてがむしゃらにナンバー入りを目指すようになった

この時の俺に、エリコさんが投資していた価値はなかった

心の冷めた人間になっていた

この時エリコさんと出会っていたら、エリコさんはきっとソープ嬢になってまで俺に貢がなかっただろう

そう考えると、今の俺の方がいいとさえ思った

俺が魅力をなくせば、本当に傷つく人は減る

頭のどこかでそう考えた

⏰:07/07/04 15:08 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#65 [ゆう]
変わっていく俺をレナは何も言わずに見ていた

ただ、たまに真面目な話しをする時は

「エリコさんのことはもう気にしちゃだめだよ。夜の仕事ではよくあることだしさ」

と言った

俺はレナに

「本命ホストにハマるのはいいけど、頼むからそいつのためだけに風俗に流れるのはやめて」

何度も言った

レナはそのたびに

「わかってる」

と言っていた

⏰:07/07/04 16:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#66 [唯]
更新頑張れ〜


まいんち
読んでるぜ

⏰:07/07/04 16:57 📱:P702iD 🆔:☆☆☆


#67 []
読んどるよっ
続き気になリます
頑張って〜

⏰:07/07/04 21:09 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#68 [我輩は匿名である]
感想やめてくれへん?

⏰:07/07/04 21:31 📱:SH902iS 🆔:☆☆☆


#69 [ゆう]
唯ちゃんちゃんありがとう

感想スレ立てちゃいましたよかったらそっちもよろしく

⏰:07/07/05 01:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#70 [ゆう]
俺の太客の女社長はホストに狂ってる人間だった

飲み屋街ほとんどのホストクラブにボトルをキープしているような女だった

気に入ったホストには惜しみなく金を使う女だった

特に気に入ったホストは家に連れ込んで寝るような女だった

俺もそんなホストの一人だった

ごくたまに、女社長のマンションで違うクラブのプレイヤーにはち合わせることもあった

⏰:07/07/05 01:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#71 [ゆう]
この女から金を絞り取ることに罪悪感は感じなかった


ある日俺は女社長に呼ばれマンションへ来ていた

慣れた手つきで908号室のドアをあける

すると別のホストが玄関にいた

「あ、ごめん今帰るから」

そう言うとそのホストは靴をはいてさっさと外へ出た

俺はただそいつを見ていた

どっかで見た顔‥

どっかの店の売れっ子だろうな

としか思わなかった

その日はいつも通り女社長を抱いて、俺の店へ行った

⏰:07/07/05 01:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#72 [ゆう]
この日の夜はアフターも女社長だった

もう正直うんざりだった

俺たちはバーにいた

すると向こうの方からレナが歩いて来るのが見えた

俺の気分はなぜか上がった

けどすぐに、話しかけようとした自分にストップをかけた






レナが一緒にいた相手は、今日俺が女社長のマンションの玄関で会ったホストだった

⏰:07/07/05 01:28 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#73 [ゆう]
俺は言い表せない気持ちになった

なんとなく、だけどすごく嫌な気持ちになった


俺と寝た女社長

女社長と寝たあのホスト

レナが貢いでるホスト




そんなことばかりが頭を回った

俺は平然を装っていた
女社長は俺の様子に気づいた

「あの子はいいプレイヤーだわ」

⏰:07/07/05 09:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#74 [ゆう]
「売り上げのためならどんな手段だって使う子よ」

女社長は、レナが貢いでるホスト「セイヤ」のことを俺に話した


セイヤは元スカウトマン。

つまり、女の子にキャバや風俗の仕事を紹介して、店から報酬を受ける。今でもその仕事を副職にしているらしい。

「あの子にうまく騙されてキャバクラや風俗に流れる子は沢山いるわ。今一緒にいる子も確かそうね。金のためなら女を利用する‥あたしはあの子のそういう残酷な所が好きよ。」

俺は微笑んで女社長の話しを聞いていた

本心は、今すぐにでもセイヤって奴を殴りたかった

⏰:07/07/05 09:44 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#75 [ゆう]
この時からかな

俺の中でレナは特別な存在だと気付き始めたのは

けど別に何をするわけでもなかった

普通にお互いの店に行ったり普段遊んだりもした



だけど嫌なことは続くものだった


それは系列店に引き抜かれて手伝いに行った時のこと

⏰:07/07/05 12:06 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#76 [ゆう]
「ユウくん助かるよー」

愛想のいい笑顔で俺に喋りかけて来たのはこの店の代表。

「使えないと思った人間はすぐ切っちゃうから、今日のイベントまでに間に合わなくて。でも1週間前から店のHPにユウくん達が来るって告知はしといたから、今日は楽しみにしてるよ」

そういうと代表はまた、他店からヘルプに来た別のホストに喋りかけていた


この店はまだオープンしたばかりの、俺が働いてるクラブの系列店。

この仕事を最低3時までには切り上げて、閉店までには自分のクラブへ戻るつもりだった

⏰:07/07/05 19:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#77 [ゆう]
この日は主にフリーや新規のテーブルにつくことになった

何席かまわった所で


「ユウ?ユウって○○のユウ?」

そう言ったのは、27歳くらいのOL風の女


その女は俺のクラブと名前を知っていた

「そうです、ゆうっていいます」

俺はニコッと答えた


「‥あたし、エリコの友達」



さすがの俺もその時の笑顔はきっとひきつっていた

⏰:07/07/05 20:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#78 [ゆう]
「そうなんですか、エリコさん、元気ですか?」

俺は冷静に女に尋ねた


「‥はぁ?元気だとでも思う?」

明らかに女は俺を嫌っていた

だって俺は、この女の友達をソープ嬢にまでさせてしまったホスト

いい人、なんて要素ひとつもない


薄れかけていた痛みみたいな感覚が蘇る

⏰:07/07/05 20:49 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#79 [ゆう]
「ふざけないでよ。エリコはあんたのせいで仕事もやめて、風俗で働いたのよ」

「今は‥エリコさん、何のお仕事されてるんですか?」

「あんたに関係あんの?もしエリコがまだ風俗してたら、また金づるにでもする気?」

「そういうつもりじゃなくてただ、最近連絡とれないから気になって」

「はぁ!?マジでふざけんな!あんたがもう店に来るなって言ってエリコを切り捨てたくせに!」

女は大声を上げた

奥にいる代表と目が合う


「店出て。ファミレスかどっかで話そう」

女は静かにそういうと、先に店を出た

⏰:07/07/05 20:56 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#80 [§まいこ§]
がんばれぇ

超ぉもろ

⏰:07/07/05 22:59 📱:P904i 🆔:☆☆☆


#81 [ゆう]
まいこちゃんありがとう

⏰:07/07/06 01:35 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#82 [ゆう]
俺は近寄ってきた代表に

「アフター行ってきます」

とだけ言って店を出た
代表は了解してくれた


ファミレスに向かうタクシーの中は無言だった

俺は、少しの間逃げていたことに今直面している


窓の外を見ながらそう思った

⏰:07/07/06 01:36 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#83 [ゆう]
「エリコは今普通に事務で働いてる」

すこし人が少ないこの時間のファミレス、俺たちは奥の喫煙席に座った

先に口を開いたのは女だった

落ち着いた様子だった


「あたしも結構、ホストクラブには行くの。サイトの掲示板も見てる。あんたのことは知ってたし、エリコからも話しは聞いてた」

⏰:07/07/06 01:43 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#84 [ゆう]
「エリコ、ずっと前はホストなんか大嫌いだった。あたしが行ってても、やめときなよって言う子だった。でもあんたに出会って変わった」

俺は黙って話しを聞いていた

「キャッチされたホストに手袋もらっちゃったって嬉しそうに言ってた。今でも持ってるよ」

うつむいてた視線を少し上げてみた
女は喋り続けた

「ホスラブとかで見てみたらさ、エリコが言ってるホストまだ18歳って言うじゃん。店にも行きだして。ほんと、止めれば良かった」

⏰:07/07/06 01:52 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#85 [ゆう]
「それからだいぶ経って、ユウってホストを好きになったって報告された。あんたに高いボトル入れだした頃からヘルスで働きだしてた。あたしも最初は知らなかったんだけど‥掲示板見ててもさ、あんたはイロマクホストとかみんな言ってたしいいイメージなんてなかった」

俺は迷っていた

「それが俺の仕事だから関係ない」って最低な人間として終わらすか

「俺も後悔してる、直接謝りたい」と弁解するか

⏰:07/07/06 02:01 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#86 [ゆう]
「とにかくあたしが許せないのは、エリコをソープで働かせたことと、そういう仕事してるからって汚く思ったのか知らないけど、知った途端もう店に来るななんてひどくない?エリコ傷ついたよ。今も」


「違う」

俺はおもわずハッキリとそう言ってしまった

「俺は確かにエリコさんをソープで働かせてしまいました。でもエリコさんがソープで働いてるって聞いた時も、汚いだなんて思わなかった」

「じゃあなんなの?」

「ただ‥俺のせいでソープで働いてるって知った以上、もう金は出させたくなかった。だから、店の外で会おうって。店には来ないでって」

「そう言ったの?」

「言ったけど‥どうとらえたかは分からない。ただ、軽蔑したからとかそんな理由じゃない」

「でもエリコさんには言わないでください」

俺はそう続けた


「なんで?」

女は顔をしかめた

⏰:07/07/06 02:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#87 [ゆう]
「生半可に謝ったり優しくしたりしてまた店に来たら嫌なんで」

俺が、迷って出した答えはこれだった

本当は会って謝りたい

けどまた店に来るようになったらどうする?

俺のこと最低なホストだと思って、嫌いになって店に来なくなったんなら、それでいい

今のままがいい

そう思った

女も納得した

⏰:07/07/06 08:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#88 [ゆう]
「あんたのこと最低でカスなホストだと思ってたけど‥そこまで最低ってわけじゃないみたいね」

別れ際女はそう言って、タクシーに乗り込んだ

もう夜は明けようとしていた

俺は店まで歩くことにした

⏰:07/07/06 09:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#89 [ゆう]
「何しょんぼりしてんの、色恋枕営業ホストくん」

振り返ると、仕事帰りのレナが立っていた

「俺はそんな営業しませーん」

「よく言うわ笑」

「レナこんなとこで何してんの」

「歩きたい気分だったから送りパスしちゃったー」

レナは明るく笑った

「レナの家ここから歩きなんかめっちゃ遠いじゃん!笑」

やっぱバカな女だな
何かあったんだろうな、と俺は思った

「俺の部屋帰っとけば?」

俺はそれだけ言うとキーケースごとレナに手渡して店に戻った

レナも、俺の住む寮に向かって歩きだしていた

⏰:07/07/06 11:42 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#90 [ゆう]
その日俺が部屋に戻ったのは朝9時だった

レナは俺のベッドで眠っていた

「うわぁ‥寝床とられた」

俺は仕方なく床で寝ることにした

それにさえ少し幸せを感じた

人を好きになるのは、ものすごく久しぶりのことだった


俺もいつの間にか眠った

⏰:07/07/06 11:50 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#91 [ゆう]
俺は2時間後に目が覚めた

まだ正午にもなってなかった

レナは相変わらずスースー言って寝てる

俺はコンビニに行って、弁当と洗顔と化粧落としと歯ブラシと‥とりあえずレナがいりそうなやつを買って帰った

「おかえりぃ」

レナは起きてた

「おはよ、弁当食える?何か色々買って来たけど」

「ありがとー!さすがホスト、気が利くなぁ」

それからレナは

「生活してける材料があるから」

と、しばらく俺の部屋に居座ることになった



俺とレナの同棲?が始まった

⏰:07/07/06 16:17 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#92 [ゆう]
するとレナは突然こうきりだした

⏰:07/07/06 16:21 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#93 [ゆう]
「私やっぱりできない!」

⏰:07/07/06 16:22 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#94 [ゆう]
「何でだよ!」

⏰:07/07/06 16:23 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#95 [ゆう]
「だってジョニーデップのモノマネなんかできる訳ないじゃない」レナはこう返した

⏰:07/07/06 16:24 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#96 [ゆう]
「いいか、付き合う前に言ったじゃないか俺はモノマネフェチだって」

⏰:07/07/06 16:25 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#97 [ゆう]
突然のレナの涙だった
その瞬間俺は呆然とした
なんて馬鹿なフェチだったのだろう
自然と涙がでてきた
「ごめんな、ごめんな・・」

⏰:07/07/06 16:27 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#98 [ゆう]
しかし次の瞬間レナは驚くべきことを口にした
「私・・・・やる!」
寝耳に水いや晴天の霹靂だった

⏰:07/07/06 16:29 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#99 [ゆう]
レナのモノマネは始まった。
数万人規模のオーディエンスが固唾を飲んで見守ったレナの第一声は・・・・

⏰:07/07/06 16:32 📱:N902i 🆔:☆☆☆


#100 [ゆう]
「Hello・・・・」
つたない英語だがはっきりと彼女は口に英語を口にした

⏰:07/07/06 16:33 📱:N902i 🆔:☆☆☆


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