俺がホストじゃなかったら
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#151 [ゆう]
「もしもし?リエ?今仕事終わったー、またメールするね」

「もしもーし、アヤカ?ごめん仕事だったー。昨日はありがとね」

「あ、ユカ?さっきありがとう楽しかった。また来てね」

「ナツミ〜最近会えないじゃんー。また飯でも行こうよ」

「キョウコ?忙しくて電話でれなかったーごめんね。またメールするね」

俺がこんな電話を立て続けにしていると、横からレナが

「あんた彼女何人いんのよ」

と言って来た

この日俺は早く店を上がって帰って来た日だった

⏰:07/07/17 03:19 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#152 [ゆう]
「うっせ、仕事なんだよ。つかれたーめんどくせー」

俺はそう言うと携帯を放り出した

「売れっ子は大変だね、色カノの世話とかしなきゃいけないから」

レナひ皮肉たっぷりに言った

前までは自分もこういう営業してたくせに

と思ったけど言わなかった

⏰:07/07/17 03:22 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#153 [ゆう]
「ねぇ、ユウにとってあたしってどんな存在?」

俺はびっくりして思いっきり振り向いた

「どんなって‥あれだよ、レナって感じ」

「なにそれー意味わかんない笑」

「悪いけど俺‥大切とか特別と思った人にしか本名教えないよ」


俺は勇気を出して言った
こんなこと言うのにいちいち緊張してたらホスト失格だなと思う程緊張した

部屋が静かになった

「‥ナオキ」

レナが呟いた

⏰:07/07/17 03:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#154 [ゆう]
「‥はい」

俺は返事してみた

レナは少し笑って

「あたしユウが好き」

確かにそう言った

「俺も、好き」

俺はそう言った


多分この日から俺らは付き合い始めた

俺はしばらく浮かれてたっけ

⏰:07/07/17 03:34 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#155 [ゆう]
その日からレナは俺のこと『ナオキ』って呼ぶようになった

それから、あんまり会えないからと言って、店に顔出すようになった

俺は金かかるからやめろって言ったけど、レナは

「最低チェックで帰るから」って言って聞かなかった

俺はそれならいいかと思った




それがいけなかった

⏰:07/07/17 03:39 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#156 [ゆう]
それからしばらくしてレナはキャバ嬢に戻った

「あたしやっぱりキャバの仕事の方が好きかも。ナオキとも時間合うしね。それに、お金貯めてやりたい夢があるんだ」

俺は最初「は?」と思ったけど、時間合うのは正直嬉しかったし、夢のために夜をやってる子は結構好きだった

だから反対しなかった

キャバならいいかと思った

⏰:07/07/17 14:34 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#157 [ゆう]
安易に了解したことが、この先の俺の、最大の後悔になる

俺はまだ知らずに幸せだった

レナは幸せだった?


俺はまだ分からないままだよ

⏰:07/07/17 15:08 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#158 [ゆう]
ある日の営業時間

「ユウくん、レナって子と付き合ってるの?」

そう聞いて来たのは俺の客のキャバ嬢だった

「なんでー?」

俺は水割りを作りグラスを拭きながら聞き返した

「よく店来てるし、なんとなく。レナって子、あたしの店に体入来たよ」

「そうなんだ。あ、今日お酒薄目にしといたよ」

「ありがと‥って話し反らさないでよ笑」

最近どの客もこんな話しばっかりだった

⏰:07/07/18 09:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#159 [ゆう]
そういえばまだレナの新しい店聞いてないや

また今度ボトルでも入れに行くかな

そんなことを考えたその日の朝。

営業時間が終わって家に帰るとレナがリビングでテレビを見てた


「ナオキおかえりー」

「ただいま。ね、レナ新しい店教えてよ」

「えぇ、やだよ」

「なんでー!教えてくれないと俺すねるからな」

「すねてれば?笑」

「教えてよー」

⏰:07/07/18 19:36 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#160 [ゆう]
「○○だよ。ビルの三階の」

やっと教えてくれた店の名前は、キャバクラに疎い俺も聞いたことある高級クラブだった

「おー、いい店で働いてんね」

「でしょ。他よりバック率高いしお給料いいよ」



確か俺の客にこの店の女の子いたっけ

そう思ったけどレナには言わなかった

レナの前で違う女の話しはしたくなかったから

⏰:07/07/18 19:41 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#161 [ゆう]
それから一度、レナが働く店に後輩を連れて行ってみた

でもその日レナは出勤じゃないみたいでいなかった

レナいますか?なんて聞ける雰囲気でもなく、その日は場内で適当に指名入れて飲んだ

また今度ちゃんといる日確認してから来ようと思った

後から聞いた話し、レナはその日違う店にヘルプに行ってたらしい

そう言ってた

⏰:07/07/18 23:31 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#162 [ゆう]
そのうちレナは俺の店で軽くチェックが10万になることが増えた

「最低チェックで飲むって約束だったじゃん」

俺がそう怒るとレナは

「だって今のクラブお給料いいからお金あるんだもん」

の一点張りだった

「だからって調子のんなよ。出禁にするよ」

「何も問題起こしてないのに出禁になるわけないじゃん笑」

まぁ確かにあのクラブにいれば稼げるだろうな

そう気にもとめなかった

⏰:07/07/18 23:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#163 [ゆう]
「ユウくーん!会いに来ちゃった!」

俺がテーブルにつくなり抱きついて来た女はマリナ。

俺の客
高級クラブのキャバ嬢

「マリナねー今のお店でナンバー3になったの!だからユウくんにドンペリ入れに来たの」

「すげーじゃん!今度俺も行くからね」

⏰:07/07/19 01:00 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#164 [ゆう]
「そういえばマリナの店って○○だよね?」

「そうだよぉ、この前ユウくんたちが来たって店の女の子が言ってた!」

マリナの店はレナが働いてる店だった

じゃあレナのこと知ってるかな

そんな軽い気持ちで聞いた

「レナって子いる?」

⏰:07/07/19 01:05 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#165 [ゆう]
「レナ?誰それ?うちにはいないなぁ」

「うっそ、そんな影薄い?笑」

俺は笑った

でもマリナは真剣に

「え、ほんとにいないよー?」


俺は笑ったままだった

ただ複雑な気持ちだった

⏰:07/07/19 01:12 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#166 [ゆう]
あれから何度も複雑な気持ちで、レナの

「いってきます」

を見送った

本当にあの店で働いてるの?

本当はどこで働いてるの?

その疑問がどうしても聞き出せなかった

レナが離れて行くのが怖かったんだ

⏰:07/07/22 14:45 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#167 [ゆう]
「離れてかないで」

それはある日の夜
同じベッドで寝てる時だった

レナは俺に抱きついて小さい声でそう言った

俺はレナの頭を撫でることしかできなかった

この時ちゃんと聞けば良かった

離れないって約束すれば良かった

きっとこの頃からレナの人生は変わり始めてたんだから

⏰:07/07/27 15:28 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#168 [ゆう]
「さっきユウさんの彼女さんファミマで見たっす」

そう喋りかけてきたのは後輩のルイ

「あーまじで。よくわかったね」

「出勤前かな、めっちゃ綺麗っすね、彼女さん。あっち系のキャバで働いてるとか勿体ないっす」
は?
俺は嫌な予感がした

⏰:07/07/27 22:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#169 [ゆう]
「ルイ、あいつの店知ってんの?」

「あ、えっと、言っちゃマズかったっすか!俺もホスラブで見た程度なんであんまハッキリわかんないんすけど、○○のセクキャバで働いてるみたいっす」


まじかよ

俺また嘘つかれてたんだ‥

⏰:07/07/27 22:36 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#170 [ゆう]
「どいつもこいつもホスラブかよ笑」

俺はショックを隠してそう言った

「ユウさんホスラブ見ないんすか?ユウさんのスレとかチェックした方がいいっすよ」

ルイはそう言って俺にホスラブのURLを送ってきた

俺は強がって

「絶対こんなん見ないし笑」

とか言った

⏰:07/07/27 22:47 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#171 [ゆう]
けどその日の夜、俺はレナのことが気になってホスラブに行ってみた

俺のスレには頻繁にすごい数の書き込みがあって少し驚いた

『ユウ最近枕しないね』

『色営もちょっと減ったかな』

『本命できたからね』

『それレナ?』

『あいつまだユウにまとわりついてんの?うざいし』

『レナと早く別れないかな』

『あんなんただの風俗嬢じゃん』

『セクキャバでしょ?』

『箱ヘルじゃない?』

『何でもいいけどとりあえず汚い』

⏰:07/07/27 22:53 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#172 [ゆう]
俺はしばらくボーッとしてた

俺の彼女が汚いって言われたから?

レナに嘘つかれたから?

レナが体を売りにしてるから?


よく分かんないけど、ずっとそんなことを考えた

⏰:07/07/28 01:49 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#173 [ゆう]
それから数日後

「もしもしレナ?今からレナのクラブ飲みに行くから」

「えっ、今日はやめときな、忙しいし」

「別にいいよ、待つから」

「今度にしよ、今度」

レナは俺が店に行くことをすごく拒んだ

当たり前だよね、ほんとはあのクラブじゃなくて、セクキャバで働いてんだもんね

⏰:07/07/28 02:25 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#174 [ゆう]
「なに?行かれて困ることでもあんの?」

「ないけど‥」

レナの態度にじれったさを感じた俺は

「おまえ今待機?店の前まで出て来いよ」

それだけ言って電話を切った

俺はルイから聞いた店の場所まで行ってレナが出てくるのを待った

⏰:07/07/28 02:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#175 [ゆう]
レナを待ってる間俺は落ち着かなくて立ったりしゃがんだりした

煙草も沢山吸った

30分くらいしてレナが気まずそうに店から出てきた

俺は

「おつかれ、とりあえずどっか店入ろ」

そう言った

⏰:07/07/28 02:31 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#176 [ゆう]
「なんでお店知ってたの?」

深夜のファミレス、席につくとレナはボソッと俺に聞いた

「なんで?じゃねーよ」

俺は完全にキレてた

それを押さえるのに必死だった

別に体を売る仕事に偏見はない

仕事だから

俺の客や友達にもヘルスの子は沢山いる

だけど俺と出会ってから体を売るようになるのはすごく悲しい

それがましてやレナだから‥

すごく悲しかった

⏰:07/07/29 09:37 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#177 [ゆう]
「いつから?」

俺は灰皿に煙草を押しつけながら聞いた

「夜に戻った時から‥」

あぁ、最近始めたんじゃないんだ‥

「なんで嘘ついたの?なんでセクキャバなん?」

「ごめん‥ナオキの店行きたかったし‥お金ほしかったから」

⏰:07/07/29 09:40 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#178 [ゆう]
俺のせい?

また俺は誰かを傷つけたの?

もう夜の仕事は嫌だ‥

そう思った

「もう店来ないでいいから‥店辞めて。普通のキャバにして」

それが俺に言える精一杯だった

それからレナは店を辞めた

ちょっとの間いい店を探して、クラブに入店した

⏰:07/07/29 09:46 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#179 [ゆう]
「辞めたいんですけど」
俺は閉店後、たまたま顔を出しに来たオーナーにそう言った

「なんで?ユウくん先月も先々月も売り上げと客動員数トップなのに」

「でも辞めたいですね」

「ユウくんに辞められたら困るよ。今さ、もう一つ系列店を出店する話しがあってさ、その店長をユウくんにやってもらいたいんだけど」

⏰:07/07/29 14:06 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#180 [ゆう]
正直嬉しい話しだった

だけど今は

「考えさせてください」

としか言えなかった


レナに体を売らせた俺

俺がホストじゃなかったら良かったのに

何度もそう思った

⏰:07/07/29 14:08 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#181 [ゆう]
だけどこの時の俺はまだ幸せだった

レナはどう思ってた?

これからあることなんか全く知らずに、俺はレナを愛してたよ

レナは、どう思ってた?

⏰:07/07/29 20:16 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#182 [ゆう]
それからレナとは普通に今まで通り過ごした

新しく出す系列店の店長を任されることを話すと自分のことのように喜んでくれた

レナも、今働いてるクラブは働きやすくていいと話してくれた

後輩を連れて2、3回飲みにも行った

全てが上手く行ってた

⏰:07/07/29 20:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#183 [ゆう]
それからレナは店には来なくなった

だけどイベントには必ず来て、シャンパンタワーをやりたがった

俺が「金は使うな」

と言うとレナは決まって

「ユウっていうナンバー1ホストの彼女がボトル一本とかだけなんて、あたしのプライドが許さない」

とか何とか言って聞かなかった

⏰:07/07/29 20:51 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#184 [ゆう]
それから月日が経った

相変わらず俺とレナの関係は順調だった

俺は真剣にレナとの結婚を考えていた

ホストを辞めても困らないように勉強もし始め、取れる資格は片っ端から取れるだけ取った

レナも料理を覚えだした

毎晩、ふたりの将来や結婚生活、子供は男がいいか女がいいか、なんて話しをするのが楽しかった

⏰:07/07/29 20:59 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#185 [ゆう]
毎日ゆっくりと時間が流れている気がした

だけどそんな幸せは長くは続かなかった


それは俺の22歳のバースデーイベントの日

たくさんの人が来てくれた

ひとつのテーブルに5分いれたらいい方だった

同業周りで他店からもナンバー入りのホストや知り合いのホストが顔を出してくれた

⏰:07/07/29 21:05 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#186 [ゆう]
俺が一人の客の送りを終わらせ店に戻ろうとした時、後ろから声をかけられた

「誕生日おめでとう」

振り返った俺は驚いた

声の主は、以前レナの担当ホストだったセイヤだった

⏰:07/07/29 21:07 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#187 [ゆう]
「ありがとうございます。じゃあ、俺、客待たせてるんで」

俺はそう言ってその場を立ち去ろうとした

俺はこの男が大嫌いだ

レナにキャバクラを紹介して夜の世界に連れ込んだ男

レナに貢がせた男

レナが貢いだ男

ただの嫉妬かもしれない

でも俺はこの男が大嫌いだった

⏰:07/07/29 21:12 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#188 [ゆう]
「ユウくん忙しいみたいだし、今日はゆっくり喋れそうにないね。教えたいことがあるから、また来るよ」

そう言ってセイヤは帰って行った

俺はすぐレナのことだと分かった

気になりつつも仕事に戻ってなんとかいつもより長い営業時間を終わらせた

⏰:07/07/29 21:15 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#189 [ゆう]
どこがそっくりですか?ホストの話しだから似てるってだけじゃなくて話し自体が一緒なんですか?

今まで俺にあったことを書いてるんで、話しがそっくりとか言われてもよくわかんないです

俺が全部書き終わってから、その話しに似てたなら何言われても仕方ないけど、まだ途中なのにパクリとかそっくりとか言われたら、この先何を書いても信じてもらえなくなるから困るんですけど

⏰:07/07/30 14:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#190 [ゆう]
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2463/

⏰:07/07/30 14:55 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#191 [ゆう]
みんなありがとう今からまた書きます

------------------

それからセイヤがまた店に来たのは一週間が経ってからだった

「ちょっと待っててね」

俺はそう言うとテーブルにグラスを残し、ついていた客をヘルプに任せセイヤが待つ奥のテーブルへ行った

「こんばんは〜」

セイヤが俺を見るなり、のんきにそう言った

⏰:07/07/31 02:54 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#192 [ゆう]
「教えたいことって何すか」

俺は無愛想に言った

「その感じからすると、もう大体分かってんじゃない?」

‥こいつの言い方むかつく

そう思ったのをぐっと我慢して

「レナのことですか?」

と言った

⏰:07/07/31 02:58 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#193 [ゆう]
「レナ、ねぇ」

そう言ったセイヤは俺を見下したように笑った

「あいつどこで働いてるか知ってんの?」

セイヤの問い掛けに俺は

「どこって‥○○ってクラブですけど」

と言った

⏰:07/07/31 03:00 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#194 [ゆう]
「じゃあ俺がスカウトもしてるってことは知ってる?」

は?何こいつ

「自分の客とかにヘルスとか紹介して金稼いでるんですよね」

俺はそう言った

「あはは、そうだね。じゃあ、レナが俺の客だったことと、俺がレナにキャバクラを紹介したのは知ってた?」

⏰:07/07/31 03:04 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#195 [ゆう]
「だから、全部知ってますけど」

セイヤのじれったい問いかけに我慢の限界で、イライラした口調でそう言った

「そうなんだ。じゃあ、レナにセクキャバ紹介したのも俺ってのは、もう知ってたかな?」

セイヤがあり得ないことを言った

レナとはとっくに切れてるはず

信じられなかった

⏰:07/07/31 03:08 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#196 [ゆう]
俺はびっくりして、多分少しの間喋れなかったんだろう

その間にセイヤが続けた

「じゃあ、今働いてるクラブ、実は週1回しか出勤してなくて、本業として○○っていうヘルスで働いてるのも知ってるかな?それも俺の紹介って知ってた?レナは沢山働く子だから、レナの給料から俺に回るバック料も結構良くてね」

⏰:07/07/31 03:14 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#197 [ゆう]
「は?お前ふざけんなよ」

俺は静かにそう言った

「あんまり怒らないで。レナから俺に言って来たんだから。仕事紹介してって」

「そんなわけないだろ」

「ユウくんは何も知らないで騙されてるんだ、可哀想に」

セイヤは余裕で俺の言葉を交わしていく

『騙されてる』

その言葉が頭に響いた

確か昔も言われたっけ

俺がレナに騙されてるって‥

⏰:07/07/31 03:20 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#198 [ゆう]
「レナはそんな女じゃねーよ」

俺がそう言うと

「そっか、まぁ信じる信じないはユウくんの勝手だよね。ごめんね、忙しい中お邪魔して。ユウくんの作った水割り美味しかったよ、ごちそうさま」

そう言ってセイヤはチェックを済ませて店を出ていった

⏰:07/07/31 03:24 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#199 [ゆう]
「いいんすか?追いかけて殴った方がいいっすよ」

近くのテーブルで話しを聞いていたルイが俺に近寄ってきた

「いいよ、あんな男信じてないし俺はレナを信じるし、客待たせてあるし」

そう言って客が待つテーブルに戻った

なんで仕事を優先したんだろう

追いかけて殴れば良かった


俺が仕事を優先するような奴じゃなかったら今でもレナは俺の隣にいましたか?

⏰:07/07/31 03:28 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#200 [ゆう]
「いってきまーす」

玄関からレナの声が聞こえる

もうすぐ18時
レナが出勤する時間だった

「はーい、いってらっしゃい」

俺は必ず毎日玄関まで行ってレナを見送る

昨日のセイヤの話しが気になったけど、俺はあんな奴は信じてなかった

レナが俺に嘘ついてヘルスで働いてるわけがない

⏰:07/07/31 11:06 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


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