俺がホストじゃなかったら
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#256 [ゆう]
『だよね、おやすみ』

そう送った後俺は店に戻った

何も知らなきゃ良かった

いつも、知って傷つくことばっかりだよ

⏰:07/08/09 15:27 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#257 [ゆう]
店に戻ると、二部の時間帯なのに何でか一部の従業員がスタッフルームにいた

「あ、ユウさん!」

俺に用があったらしく、俺を見るなり駆け寄ってきた

「今日レナさん見たんです」

そいつは気まずそうな顔で俺に教えてくれた

セイヤが働いている店から、セイヤの送りで店から出て来るレナの姿を見たってことを

⏰:07/08/10 00:23 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#258 [ゆう]
「お前それ教えてくれるためにここまで来てくれたの?」

俺は平然を装って言った

さっきの今っていう状況で、レナを信じられるわけない俺はかなりのショックを受けていた

そいつに軽く礼を言っていつものように仕事に戻った

⏰:07/08/10 00:26 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#259 [ゆう]
俺はその朝、営業時間が終わってからトウヤに電話をかけてみた

トウヤが夜の世界から足を洗ってから、一切連絡の取り合いはなかった

だけどなんとなく、俺の中ではこいつが一番の友達だった

⏰:07/08/10 00:29 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#260 [ゆう]
「もしもし」

何回か呼び出し音が鳴った後、眠そうな声で電話に出たトウヤ

声を聞くのはすごく久しぶりだった

「もしもし?ユウだけど分かる?」

「うわー久しぶり、どしたん?」

「ごめん起こした?」

「いいよ、もう起きる時間だし。ユウ仕事終わったんだ」

⏰:07/08/10 00:32 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#261 [ゆう]
そんな会話をした後俺はトウヤに今の状況を話し始めた

レナと付き合ってから、二回隠れて風俗で働かれたこと

セイヤの紹介だったこと

セイヤに金を渡してたこと

子供ができて結婚すること

今日レナがセイヤの店に行っていたってこと

⏰:07/08/10 00:35 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#262 [ゆう]
一通り話し終わったところでトウヤは

「お前、バカ?」

とだけ言った

俺も十分わかってる

何度も目を瞑っては裏切られて、それでも大好きなんだから

「昔からレナって子、いい噂ないじゃん。やめときな、ユウを大切にしないような女、ユウが大切にする必要ない」

トウヤはそう言った

⏰:07/08/10 00:38 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#263 [ゆう]
トウヤの言葉に少し目頭が熱くなった

なんで俺はこんなにもレナのこと好きなんだろう?

「そうだよな‥俺おかしいわ。でもやっぱ子供も産まれるしさ」

俺はそう力なく言った

「あぁそっか、そうだったな。んーまぁもう深入りはすんなよ!じゃあ俺もうすぐ仕事だから行くわ。何かあったら連絡して」

トウヤはそう言って電話を切った

⏰:07/08/10 10:34 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#264 [ゆう]
俺はレナに話す覚悟で家に帰った

でも別れることだけはしたくなかった

俺はなぜか、どうしようもなくレナが好きだったし、産まれてくる子供の顔だって見たい

俺はあの子の父親だから


多分この時の俺は、レナの口から直接

「セイヤとは何もない」

って言葉が聞きたかったんだろう

⏰:07/08/11 00:18 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


#265 [ゆう]
決死の覚悟で部屋に入った


レナはいなかった

ありえねーだろ、もう朝8時過ぎてるし

レナに電話をかけてみたけど、出たのはレナじゃなくて

「こちらはNTTドコモです‥」

っていうガイダンスだった

電源切ってんのかな

⏰:07/08/11 00:28 📱:D902iS 🆔:☆☆☆


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